ちゅうぎんフィナンシャルグループ 第123期定時株主総会
日時:2026年6月25日(木) 10:00-11:05
場所:中国銀行本店(県庁通り駅徒歩1分)
出席株主数:約120名
お土産:無し
企業概要
ちゅうぎんフィナンシャルグループ(5832)
①岡山県の第一地方銀行の中国銀行。岡山県・広島県・香川県を主に、預金業務、貸出金業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、信託業務、各種代理業務、債務の保証(支払承諾)、公社債の引受、国債等公共債および証券投資信託の窓口販売、金融商品仲介業務、M&A仲介等投資銀行業務などを業務展開する「銀行業」(経常収益構成比78%)を中心に、岡山県内外の企業へのリース事業を展開する「リース業」(経常収益構成比5%)、証券業務を行う「証券業」(経常収益構成比2%)、 クレジットカード業務、投資顧問業務および投資信託委託業務、ファンド運営業務、人材紹介業務、コンサルティング業務、地域エネルギー・脱炭素関連業務、経営管理業務を行う「その他」(経常収益構成比15%)を運営。
②第3位の株主は、物流業を手掛ける岡山土地倉庫で、543万株、3.0%を保有。
第5位の株主は、綿紡績大手の倉敷紡績(3106)で、455万株、2.5%を保有。
第6位の株主は、プラスチック簡易食品容器の製造販売などを手掛けるシーピー化成で、447万株、2.5%を保有。
③株主優待
3月末(1年以上)
500株:特産品5,000円相当
5,000株:特産品10,000円相当
株式情報
時価総額:5,631億円(2026年6月24日時点)
経常利益:560億円(2026年3月期実績)⇒650億円(2027年3月期予想)
株価:3,048円(2026年6月24日時点)
1株純資産:3,491円(2026年3月末時点)、PBR:0.87倍
1株当期純利益:253円(2027年3月期予想)、PER:12.0倍
1株配当:102円(2027年3月期予想)、配当性向:40%
配当利回り:3.3%、株主優待含む利回り:3.6%(1年以上500株保有時)
総資産:11.3兆円(2026年3月末時点)
株主数:20,856名
会計基準:日本会計基準
株主総会前の事前情報
①2026年3月期の業績は、連結経常収益は、資金運用収益・株式売却益の増加により、前年比373億40百万円(17.6%)増収の2,490億74百万円、連結経常費用は、資金調達費用・営業経費の増加により、前年比196億11百万円(11.3%)増加の1,930億36百万円となった。その結果、連結経常利益は前年比177億30百万円(46.2%)増益の560億38百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比122億71百万円(44.7%)増益の397億5百万円となった。トップラインの伸長により6期連続の増益。
②預金は、前年比2,184億円増の85,006億円。貸出金は、前年比2,325億円増の68,344億円。その他有価証券の評価損益は▲28億円。金融再生法開示債権は1,238億円。貸倒引当金は750億円。総資金利鞘は0.23%。
③2027年3月期の連結業績予想は、経常収益263,000百万円(前年比5.5%増)、経常利益65,000百万円(前年比15.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益45,000百万円(前年比13.3%増)。国内政策金利引上げを2回織込み(2026年6月、12月)。
④中期経営計画は、2031年3月期に、ROE10%以上。親会社株主に帰属する当期純利益800億円以上。
⑤総資産20兆円クラブといったことが話題になっている状況は認識しており、再編については常に検討すべきテーマであると考えている。一方で、単純に統合などで資産規模が拡大しても事業構造自体が大きく変わるわけではないため、インオーガニック含めた業務軸の拡大を進めることも非常に重要だ。現在はTSUBASAアライアンスを通じてシステムや業務の共同化を進めており、そこでの効率化余地はまだまだ大きい。再編の可能性を否定はしないが、最適な形を常に模索していく方針である。
⑥現在は金利上昇局面であり、低利の債券から高利の債券への入替を順次行っている。短期的には含み
損が増える局面もあるが、株式などの売却益で十分補完できる範囲である。スワップなども活用しながら、リスク管理は適切に行っていく。利回り水準を上昇させて、今後の資金利益増加へつなげる方針だ。ただ、有価証券の収益に過度に依存するのではなく、優先順位をつけた効率的なアセット運用を行っていく。
⑦監査等委員である取締役を含む取締役9名中、70歳以上の候補者は福原賢一さん(1951年生まれ、75歳)、八剱洋一さん(1955年生まれ、71歳)の2名。
⇒役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。
⑧監査等委員である取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は9,900万円。2025年6月に退任した1名を3ヶ月分として試算すると、単純平均で取締役1人当たり3,046万円。
株主総会での個人メモ
①株主総会は、ちゅうぎんフィナンシャルグループ本社(中国銀行本店)内の講堂での開催。
⇒段差のあるホールのような作りだが、入り口近くの最初の段差でつまづく株主が多く、何かしら錯覚が発生する箇所なのかもと気になった。
②会場近くの展示室が解放されていた。
⇒ちゅうぎんフィナンシャルグループの歴史などに触れる良い機会となった。
③質疑応答で、「岡山県では人口が減少している。中国銀行のシェアが圧倒的な団塊世代が80代を迎える。金融資産が高齢者に偏っている中、相続で中国銀行に預金を留めておくことができるのか?対策は?」との質問あり。「若い世代がアプリなどで遠隔で中国銀行を利用できるような利便性を高めることが重要。若い世代との接点を持つ。」との旨の回答。
④質疑応答で、「仮想通貨取引など、手数料無しで送金できる。中国銀行から見ると困難な時代となるのでは?ステーブルコインへの参加はあるのか?」との旨の質問あり。「情報収集をしている段階。JPYCには出資をしている。知見の蓄積を進めている。」との説明。
⑤質疑応答で、「地銀再編では、どうやって規模の拡大をはかるつもりなのか?」との質問あり。「経営統合は、サイバーセキュリティー対策、システム対応、人口の減少への対応に有効な選択肢のひとつ。TSUBASAアライアンスで対応している。一方で、システム統合費用、社風の違いなどデメリットもある。規模拡大が最優先ではない。業務の軸、幅を広げていく。」との回答。
⑥質疑応答で、「株主優待について、オンラインで申込みができ、配送日時の指定もできるようにして欲しい。」との意見あり。
⑦質疑応答で、「株主優待制度が続くのであれば、相続で株式を引き継いでいきたいと思う。」との意見あり。
⑧質疑応答で、「社外取締役において、ちゅうぎんフィナンシャルグループの株式の売買の制限はあるのか?自由に売買できるのであれば、やろうと思えば悪いこともできてしまう。売買できる上限を定めておいた方が良いのでは?」との旨の質問あり。社長の加藤貞則さんが事務局と相談し、「自由に売買はできない。上限は無い。社内の規定により、業績によって付与される株式はある。」との説明。
⑨質疑応答で、「ちゅうぎんフィナンシャルグループにおいては、女性の登用が進んでいるように思う。」との意見あり。
⑩質疑応答で、「株主優待制度を、現状の年1回から年2回にして欲しい。」との意見あり。「株主の公平性の問題もあるが、重要な視点だと思っている。」との回答。
⑪質疑応答で、「銀行内を見学したい。ちゅうぎんフィナンシャルグループの保有している絵画なども見たい。」との意見あり。「銀行内に美術品や工芸品が置いてある。公開にはセキュリティー上の問題がある。」との説明。
⑫質疑応答で、「海外支店を見学できるようにして欲しい。」との意見あり。「支店によりできる場合とできない場合がある。支店に確認して欲しい。」との回答。
⑬質疑応答で、「他の証券会社では営業担当者に裁量がある。中銀証券においても営業担当者に裁量を与えないと資金が流出してしまうのでは?」との意見あり。「中銀証券では、対面の対応を取っている。手数料が高いがこういった内容で対応している。ホームトレードを利用すると手数料は安い。」との説明。
⇒質問と回答が合っていない印象を受けた。
⑭議案の採決方法は拍手での採決。
⇒議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。
株主総会を終えて感じたこと
日銀の政策金利の見直し(利上げ)による業績向上を期待し、また、PBRが1倍を割れており、株主優待も魅力的なので、平均2,563円で投資しました。
今回、実際に頭取や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、ちゅうぎんフィナンシャルグループ本社(中国銀行本店)内の会議室での開催でしたので、展示室の見学含め、良い機会となりました。
質疑応答でも指摘があったように地銀再編の動向が気になります。総資産20兆円が意識されており、山口フィナンシャルグループ(8418)、ひろぎんホールディングス(7337)、山陰合同銀行(8381)などの各県のトップ行同士の経営統合や、山陰への進出の足掛かりとして鳥取銀行(8383)との経営統合の可能性はあるかもしれません。
中国銀行においては、中国地方に馴染みの無い方や漢字圏の外国人から見ると、CHINA(チャイナ)が連想され、日中関係の悪化もあり、人によってはあらぬ疑念を持たれ、名前で損をしている印象を受けます。この点、地方名なのでどうにもならないことですが、「ちゅうぎんフィナンシャルグループ」と名付けたのは良い対応だと思いました。
なお、岡山県においては、新幹線の通らない四国4県、鳥取県、島根県の交通の要所であり、やり方によっては地域としてのポテンシャルを感じます。
日銀の政策金利の利上げにより業績が向上していますが、高市政権の日銀の利上げに対する否定的な姿勢が報道されており気になります。インフレの動向から中立金利の推移やターミナルレートを注視しつつ、追加投資も検討します。
2026年6月9日に到着したちゅうぎんフィナンシャルグループの株主優待の内容についてはこちら↓
ちゅうぎんフィナンシャルグループの株主優待が到着しました【2026年6月9日】 | ぽこタンの株主総会日記



