ほくほくフィナンシャルグループの株主総会に出席しました【2026年6月23日】

株主総会
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ほくほくフィナンシャルグループ 第23期定時株主総会

日時:2026年6月23日(火) 10:00-11:00

場所:北陸銀行本店(西町駅徒歩2分)

出席株主数:約80名

お土産:無し、ペットボトルのお茶の配布あり

 

企業概要

ほくほくフィナンシャルグループ(8377)

HP:ほくほくフィナンシャルグループ – 地域を超えて、輝く未来を創る。

①富山県の第一地方銀行の北陸銀行、北海道の第一地方銀行の北海道銀行。富山県・石川県を主に、銀行業を核とした総合的な金融サービスを提供する「北陸銀行」(経常収益構成比52%)、北海道を主に、銀行業を核とした総合的な金融サービスを提供する「北海道銀行」(経常収益構成比36%)、証券業、コンサルティング業、リース業、クレジットカード業などを行う「その他」(経常収益構成比12%)を運営。

②第8位の株主は、北陸電力(9505)で、221万株、1.8%を保有。

株主優待
3月末(1年以上)

500株:専用カタログ商品5,000円相当
2,000株:専用カタログ商品10,000円相当

 

株式情報

時価総額:8,253億円(2026年6月22日時点)

経常利益:807億円(2026年3月期実績)⇒890億円(2027年3月期予想)

株価:6,814円(2026年6月22日時点)

1株純資産:6,041円(2026年3月末時点)、PBR:1.12倍

1株当期純利益:522円(2027年3月期予想)、PER:13.0倍

1株配当:150円(2027年3月期予想)、配当性向:28%

配当利回り:2.2%、株主優待含む利回り:2.3%(1年以上500株保有時)

総資産:16.9兆円(2026年3月末時点)

株主数:31,499名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会前の事前情報

①2026年3月期は、連結経常収益は、前期比672億円増加し2,774億円となった。その主な要因は、貸出金利息および有価証券利息配当金の増加により資金運用収益が495億円増加したこと、株式等売却益の増加と貸倒引当金戻入益に転じたことによりその他経常収益が151億円増加したこと。連結経常費用は、前期比381億円増加し1,967億円となった。その主な要因は預金利息等の資金調達費用が205億円増加したこと、国債等債券売却損の増加によりその他業務費用が212億円増加したこと。以上の結果、連結経常利益は前期比291億円増加し807億円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比198億円増加の588億円となった。連結当期純利益は過去最高。

②セグメントごとの業績は、北陸銀行では、経常収益は前期比440億円増加して1,549億円となり、セグメント利益は前期比143億円増加して385億円となった。北海道銀行では、経常収益は前期比220億円増加して1,004億円となり、セグメント利益は前期比59億円増加の178億円となった。その他では、経常収益は前期比21億円増加して282億円となり、セグメント利益は前期比3億円増加して27億円となった。

③貸出金の期末残高は、事業性貸出、個人ローンともに堅調に推移し、前期末比2,389億円増加の10兆6,975億円となった。預金・譲渡性預金の期末残高は、個人預金、法人預金が順調に増加したことにより、前期末比4,464億円増加の14兆4,783億円となった。有価証券の期末残高は、金利リスクの抑制と安定的な収益確保の両立を目指したオペレーションにより、前期末比2,061億円減少の2兆1,125億円となった。 なお、普通株式につき、2,544千株(9,999百万円)取得し、1,250千株(3,051百万円)消却した。また、第1回第5種優先株式につき、42,971千株(21,485百万円)取得し、42,983千株(21,491百万円)消却した。

④預金+NCD(譲渡性預金)は、前年比447,468百万円増の14,503,297百万円。貸出金は、前年比239,396百万円増の10,716,860百万円。その他有価証券の評価損益は117,115百万円。金融再生法開示債権は190,722百万円。貸倒引当金は44,426百万円。総資金利鞘は0.35%。

⑤2027年3月期の連結業績予想は、経常利益89,000百万円(前年比10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益62,000百万円(前年比5.3%増)。

⑥配当については、当社グループの持続的な成長・企業価値向上に向けた経営基盤の拡充に努めつつ、安定的な配当を行うこととし、「機動的な自己株式の取得を含めて普通株式総還元性向を2027年度までに40%をめどに引き上げ、株主利益と資本効率の向上を目指す」ことを基本方針としている。

2026年3月27日に、「第6次中期経営計画における経営指標目標・KPI目標」を上方修正。2028年3月期に、ROE8.5%、連結当期純利益650億円。2035年3月期に、ROE11%、連結当期純利益900億円。預金・貸出金が堅調に推移していることや持続的な成長の実現に向けた各種施策の取組状況などを総合的に勘案し、ROEをはじめとする経営指標目標・KPI目標を上方修正する。政策金利前提は、2026年度0.75%、2027年度1.00%。

⑧2027年3月期の業績予想については、中東情勢による外部環境の不確実性の高まりや金利動向などを踏まえて一定のリスクを織り込んだ計画としており、必ずしも保守的とは考えていない。経費については、システム投資やデジタル化・AI化、各種更新対応などの戦略投資に加え、人的資本投資や本社建替などの要因を織り込んでいる。一方で、システムコストや建設コストについては、想定以上のインフレも考慮する必要がある。業績影響については、中期経営計画見直し時の前提で資金利益が150億円程度増加すると試算しており、仮に利上げが前倒しとなればそれ以上の増加が見込まれる。

⑨基本的には短期の債券を優先的に積み上げる考えである。ターミナルレートが見えるまでは同様のスタンスを継続し、長期債への投資は慎重に検討する方針である。外債についても、利下げ局面から再び利上げを意識する環境に変化する兆しも見受けられる。市場環境を注視しながら冷静かつ慎重に対応していく考えである。

⑩自己株式取得については、株価水準やタイミングによって効果が変化する側面もあると認識している。また、当社の配当水準は相対的に低いと受け止められる可能性があることも承知している。株主還元については、事業環境や成長投資、経営体力などを総合的に勘案しつつ、配当と自己株式取得のバランスを含め引き続き取り組んでいきたい。

⑪資金利益の拡大は、引き続き重要な経営課題であると認識している。高度なソリューション提供を実現するための人員体制の整備やストラクチャードファイナンス分野の強化に取り組んでいく。また、個人部門においては、金融資産3,000万円以上を保有する富裕層顧客を主な対象とした戦略を推進している。このほか、今後は新たな会社設立なども含め、インオーガニック戦略も意識し取り組んでいきたい。これらの施策を通じて資金利益および非資金利益の拡大を図り、中期的なEPS成長につなげていきたい。北海道地域については、ラピダスは現状、試作品の製造段階にあるが、今後の量産化フェーズやサプライチェーンの構築、第二工場の建設などに伴い資金需要が本格化していくと見込んでいる。次世代半導体関連の融資として、地域のまちづくりを含め、当グループで累計1,800億円程度の関連融資実績があり、地方銀行ならではの戦略を推進している。こうした取り組みを通じて、地域の成長機会を着実に取り込み、資金利益の拡大を図ることで、EPSの持続的な成長につなげていきたい。

⑫昨年度と同様、2026年3月期の実効税率が低い要因は、一部大口与信先にかかる引当処理などにより税務上の損金算入があり実効税率が低下したことによるもの。

⑬グループ全体で人員を1割程度減少させるといった具体的な数値目標を定めているわけではなく、中期経営計画では総人員の維持を掲げており、生産性向上の観点から一人当たりのコア業務純益を高めていくことが重要と考えている。M&Aなどの戦略領域にかかる専門人材の強化と拡充を図っていく方針であり、ミドル・バック業務は効率化を図ることで人員を一定程度スリム化していく考えを持っている。

⑭基幹システム共同化(MEJAR)に関して、広島銀行がMEJARに合流したことも背景の一つだが、基幹システム以外の領域でも共同化の取り組みが進んでいる。例えば、サステナビリティの分野でも連携を強化しており、データベースの共有など非金融分野での連携も強化している。将来的にはこれらの取り組みを通じてさらなる発展につなげたいと考えている。

⑮2022年3月25日に、「「ほくほくフィナンシャルグループ本社ビル(北陸銀行本部)」の建設」を公表。富山駅北口に新築移転。2026年度内の竣工を目指す。
2025年5月12日に、「着工は2025年8月、竣工は2028年9月。」と公表。

⑯監査等委員である取締役を含む取締役9名中、70歳以上の候補者は坂東眞理子さん(1946年生まれ、79歳)、横井裕さん(1955年生まれ、71歳)の2名。
役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑰監査等委員である取締役を除く取締役8名の報酬等の総額は12,300万円。2025年6月に退任した3名を3ヶ月分として試算すると、単純平均で取締役1人当たり2,139万円。

 

株主総会での個人メモ

①株主総会は、ほくほくフィナンシャルグループ本社(北陸銀行本店)内の会議室での開催。

②質疑応答で、「ROEの目標を再修正」について質問あり。「3月に中期経営計画を見直しした際にROEの2027年度目標を当初8%から8.5%へ修正した。長期目標も10%から11%へ修正した。株主還元も検討していく。」との旨の説明。

③質疑応答で、「金利上昇を見据えた有価証券運用」について質問あり。「金利上昇局面なので、国内債券への投資は抑制している。株主還元に影響は無い。」との回答。

④質疑応答で、「非金利収益の具体的な目標」について質問あり。「ほくほくコンサルティングを設立した。2027年度末にコンサルティング収入200億円を目標としている。」との説明。

⑤質疑応答で、「株式分割の方針」について質問あり。「投資金額の引き下げは重要だと考えている。あらゆる選択肢を排除せず、弾力的に考えていく。」との回答。

⑥質疑応答で、「地銀再編に対する考え」について質問あり。「現時点、具体的に検討していることは無い。再編については他行に先駆けて対応してきた。」との説明。

⑦質疑応答で、「第2号議案の「資本準備金の額の減少」について、減少額が区切りのよい金額となっていない理由は?」との質問あり。「資本金の4分の1を超えている資本準備金の額を減少とした。4分の1に合わせた結果。」との回答。
⇒配当や自社株買いなどの株主還元を積極的に対応していこうとする姿勢を感じた。

⑧質疑応答で、「中期経営計画では2026年度の政策金利の前提を0.75%としているが、決算短信に記載のある今期の業績予想の前提となる政策金利は?」との質問あり。「政策金利は0.75%で立案している。」との説明。

⑨質疑応答で、「決算説明会の質疑応答で、債券投資についてターミナルレートが見えるまでは短期債権を中心に運用すると説明しているが、政策金利が下がったのを確認してから債券投資方針を変更するのか?」との旨の質問あり。「為替などいろいろな指標を見て判断をする。中立金利が1.0~2.5%と言われているので、まだ金利上昇局面。できれば政策金利が下がる前に投資方針を切り替えたい。」との旨の回答。

⑩質疑応答で、「サイバー攻撃への対応状況」について質問あり。「MEJARを利用している。監視体制を万全に備えている。」との説明。

MEJAR:
地方銀行向けの共同利用型・基幹系システムの名称。NTTデータが構築し複数行で共同運営する勘定系システム基盤。

 

⑪議案の採決方法は拍手での採決。
⇒議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

⑫株主総会終了後に、札幌中継会場で参加する株主に対する質疑応答を対応。
⇒他社ではあまり見かけない対応だが、良い対応だと思う。

⑬質疑応答で、「AIを具体的にどのように活用しているのか?」との旨の質問あり。「2年前から専用のAIを活用している。規定、マニュアル、事務手続きに活用している。決算の分析や業界調査、提案書の作成にも活用している。AIの活用により、年間で5万時間の削減ができている。」との回答。

 

株主総会を終えて感じたこと

日銀の政策金利の見直し(利上げ)による業績向上を期待して、平均5,534円で投資しました。

今回、実際に頭取や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、ほくほくフィナンシャルグループ本社(北陸銀行本店)内の会議室での開催でしたので、良い機会となりました。

質疑応答では、社長の中澤宏さんの丁寧な説明が印象的でした。

地銀再編の先駆けとなる「富山県と北海道の第一地方銀行の飛び地での経営統合」で目を惹くフィナンシャルグループです。既に総資産も17兆円ほどありますが、富山県においては、他に上場地銀として、富山第一銀行(7184)、富山銀行(8365)の2行があり、今後の地銀再編の動向も気になります。

日銀の政策金利の利上げにより業績が向上していますが、今期の業績予想については、2026年6月の政策金利の利上げを織り込んでおらず、今後の業績の上方修正が期待されます。

高市政権の日銀の利上げに対する否定的な姿勢が報道されており気になりますが、インフレの動向から中立金利の推移やターミナルレートを注視しつつ、追加投資も検討します。

 

株主総会会場のほくほくフィナンシャルグループ本社(北陸銀行本店)
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