十六フィナンシャルグループ 第5期定時株主総会
日時:2026年6月19日(金) 10:00-10:50
場所:十六銀行本店(名鉄岐阜駅徒歩2分)
出席株主数:約120名
お土産:無し、ペットボトルのお茶とお茶菓子(登り鮎、憩)あり
企業概要
十六フィナンシャルグループ(7380)
①岐阜県の第一地方銀行の十六銀行。岐阜県・愛知県を主に、金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託業務、金融等デリバティブ取引業務、附帯業務を営み、地域の金融パートナーとして多様な商品・サービスなどを提供する「銀行業」(経常収益構成比73%)を中心に、地域のリースに関するニーズに積極的に応えるリース業を行う「リース業」(経常収益構成比15%)、調査研究業務、金融商品取引業務、クレジットカード業務、決済デジタルソリューション業務、投資事業有限責任組合の運営管理業務、地域活性化に関するコンサルティング業務を営み個人顧客や法人顧客それぞれの金融ニーズに積極的に応える「その他」(経常収益構成比12%)を運営。
②第3位の株主は、製パン大手のフジパングループで、95万株、2.7%を保有。
第7位の株主は、物流大手のセイノーホールディングス(9076)で、51万株、1.4%を保有。
③株主優待
3月末
200株:ナチュラルミネラルウォーター「高賀の森水」1箱(500ml×24本)
9月末
1,000株:選べる名産品カタログ
株式情報
時価総額:4,213億円(2026年6月18日時点)
経常利益:427億円(2026年3月期実績)⇒410億円(2027年3月期予想)
株価:2,222円(2026年6月18日時点)
1株純資産:2,645円(2026年3月末時点)、PBR:0.84倍
1株当期純利益:158円(2027年3月期予想)、PER:14.0倍
1株配当:50円(2027年3月期予想)、配当性向:31%
配当利回り:2.2%、株主優待含む利回り:2.9%(200株保有時、ナチュラルミネラルウォーターを3,000円として計算)
総資産:7.52兆円(2026年3月末時点)
株主数:22,452名
会計基準:日本会計基準
株主総会前の事前情報
①2026年3月期の連結経営成績については、経常収益は、資金運用収益および株式等売却益が増加したことなどから 、前年比327億92百万円増加の1,690億93百万円 、経常費用は、資金調達費用が増加したことなどから、前年比212億64百万円増加の1,263億26百万円となった。この結果、経常利益は前年比115億28百万円増加の427億66百万円 、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比65億40百万円増加の273億80百万円となった。連結コア業務純益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高となった。
②報告セグメントの損益状況については、銀行業においては、経常収益は前年比338億30百万円増加の1,347億22百万円 、経常費用は前年比224億83百万円増加の945億37百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年比113億48百万円増加の401億85百万円となった。リース業においては、経常収益は前年比9億64百万円減少の274億80百万円 、経常費用は前年比11億20百万円減少の265億16百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年比1億56百万円増加の9億63百万円となった。金融商品取引業、クレジットカード業などのその他においては、経常収益は前年比48億34百万円増加の229億68百万円 、経常費用は前年比5億15百万円増加の99億43百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年比43億19百万円増加の130億25百万円となった。
③預金等は、前年比17,794百万円増の6,424,603百万円。貸出金は、前年比83,127百万円増の5,115,887百万円。その他有価証券の評価損益は79,480百万円。金融再生法開示債権は65,040百万円。保全額は55,395百万円。総資金利鞘は0.23%。
④2027年3月期の連結業績予想は、経常利益41,000百万円(前年比△4.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益28,000百万円(前年比2.2%増)。
⑤公表している今期の業績予想は、前期のような減損損失の発生は見込まないものの、株式売却益の反動を考慮した非常に保守的な計画としている。また、政策金利の引上げは織り込んでいない。一方で、経営体制も変更することから、現在、政策金利上昇を踏まえた今期見通しと第2次中期経営計画の見直しを行っている。新たな業績予想および中期経営計画の計数目標については、なるべく早いタイミングで発表したいと考えている。
⑥愛知県における地方銀行のシェアは相対的に低く、メガバンクの戦略等の影響の方が大きいと考えている。また、金利のある世界では、アセットが利益を生むことから、資産規模の大きい銀行が有利であり、マーケットからもその点が評価されていることは十分認識している。当社の戦略としても経営統合というのは、選択肢の一つと考えている。一方で、当社がめざしてきた異業種との連携による成長も同時に進めていきたい。
⑦業績予想の見直しを行った際には、配当予想の変更についても速やかに公表したい。自己株式の取得も5期連続して実施しており、総還元性向をどの程度にするかを念頭に考えている。政策金利が0.25%引き上がった場合、資金利益は1年目で約15億円増加すると見積もっている。追随率にもよるが、5年目ぐらいには、資金利益おいて50億円程度の増収となると考えている。
⑧日銀のターミナルレートの水準は、従前は1%程度を目安としていたが、現在は一段と上がってきていると理解している。長期金利については、財政に対する市場の見方などで、見通せない部分もあるが、今は、ラダーを意識しながら買い増しており、利回りを上げるよう取り組んでいる。
⑨2025年11月21日に、長期ビジョン「16Vision₋10」および第2次中期経営計画を上方修正。2028年3月期に、連結ROE6%以上、連結当期純利益280億円以上。2033年3月期に、連結当期純利益400億円以上。政策金利引き上げに伴う影響などを考慮し上方修正した。
⑩2026年1月29日開催の取締役会において、株主優待制度の改定を決議。対象となる保有株式数の見直しを行い、実質的な優待取得条件の緩和(拡充)をする。
⑪2026年5月11日に、「2026年7月12日より、十六フィナンシャルグループの十六銀行大垣共立銀行は、地域のお客さまの利便性向上を目的として、「ATM相互無料開放」を実施する。本件により、十六銀行および大垣共立銀行のお客さまは、相互のATMを「他行利用手数料無料」で利用いただけるようになる。」と公表。
⑫2024年12月16日に、「当社およびグループ各社の本部が入居するオフィスの複合ビル「16FGオフィス&パーク」の建設に着手する。」と公表。所在地は岐阜市本庁舎跡。開業は2027年10月(予定)。
⑬60歳から1歳刻みで定年を選択できる「65歳選択定年制」を地銀で初めて導入。
⑭監査等委員である取締役と社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は19,600万円。2025年6月に退任した1名を3ヶ月分として試算すると、単純平均で取締役1人当たり3,733万円。
株主総会での個人メモ
①株主総会は、十六フィナンシャルグループ本社(十六銀行本店)内の会議室での開催。会場内に警備員が配置されていた。
②質疑応答で、「預金の伸びに対し、貸出金が急増しており、結果として預貸率が高くなっている。十六フィナンシャルグループでは、他の地銀に比べて貸出金に占める住宅ローンの比率が高いが、低利の住宅ローンの貸出を見直す段階にきているのでは?今後の住宅ローン戦略に変更があるのか伺いたい。」との旨の質問あり。「住宅ローンは、個人取引の中核となる重要な取引。地域経済の活性化にもつながる。地域への移住、定住に取り組んでいる。ネット銀行の台頭により競争が厳しさを増している。住宅ローンは、預金口座を確保するためのマスター戦略。当面、意識して住宅ローンを減らしたりするようなことは考えていない。大部分が変動金利なので、政策金利の上昇で収益も上がっていくと思う。地域住民の住宅取得のサポートをする。採算を考慮して取り組む。預金の獲得にも努める。」との回答。
③質疑応答で、「今後、1~2年の間に大共(だいきょう)との経営統合はあるのか?」との質問あり。「現時点、大垣共立銀行との経営統合について、検討している事実は無い。慎重に検討していかなければならない。異業種との連携も視野に考えている。」との説明。
④質疑応答で、「有価証券が削減されているが、預金に反映されていないのは何故?」との質問あり。「国内債券の売却を進めた。収益の改善をはかっている。日銀に預け、待機資金としている。投資のタイミングを待っている。」との回答。
⑤質疑応答で、「現在、どんな会社の株式を保有しているのか?」との質問あり。「有価証券報告書で開示している。」との説明。
⑥議案の採決方法は拍手での採決。
⇒議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。
株主総会を終えて感じたこと
日銀の政策金利の見直し(利上げ)による業績向上を期待し、また、PBRが1倍を大きく割れており、株主優待も魅力的なので、平均1,611円で投資しました。
今回、実際に頭取や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、十六フィナンシャルグループ本社(十六銀行本店)内の会議室での開催でしたので、良い機会となりました。
質疑応答では、社長の池田直樹さんからの丁寧で分かりやすい説明が印象的でした。
2023年3月に、東京証券取引所が「PBR1倍割れの企業に改善要請」を実施しましたが、十六フィナンシャルグループは、1株当たり純資産2,645円に対し、株価2,222円(2026年6月18日時点)、PBR0.84倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます。
日銀の政策金利の利上げにより業績が向上していますが、今期の業績予想については、2026年6月の政策金利の利上げを織り込んでおらず、今後の業績の上方修正が期待されます。
また、質疑応答でも指摘があったように大垣共立銀行との経営統合の可能性や、県をまたいでの百五銀行(8368)との経営統合の可能性なども気になります。
高市政権の日銀の利上げに対する否定的な姿勢が報道されており気になりますが、インフレの動向から中立金利の推移やターミナルレートを注視しつつ、追加投資も検討します。
2025年12月2日に到着した十六フィナンシャルグループの株主優待の内容についてはこちら↓
十六フィナンシャルグループの株主優待が到着しました【2025年12月2日】 | ぽこタンの株主総会日記



