ハッチ・ワークの株主総会に出席しました【2024年9月27日】

株主総会
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ハッチ・ワーク 臨時株主総会

日時:2024年9月27日(金) 10:00-10:15

場所:八重洲通ハタビル(八丁堀駅徒歩2分)

出席株主数:約10名

お土産:無し

 

企業情報

ハッチ・ワーク(148A)

HP:「月極駐車場」がモビリティ社会を変えていく。 (hatchwork.co.jp)

①月極駐車場検索ポータルサイト「アットパーキング」および当サイトに掲載された月極駐車場のマッチングサービスの提供、駐車場の一括借り上げにより自社運営し、集客と利用者へ転貸する月極駐車場サブリースといったサービスを提供する「APソリューションサービス」、月極駐車場オンライン管理支援サービスである「アットパーキングクラウド」を展開し、管理会社からはシステム利用料、月極駐車場利用者からは初回保証料・月額保証料(毎月の保証料)・決済手数料などを収受するサービスを提供する「APクラウドサービス」をおこなう「月極イノベーション事業」(売上構成比54%)、貸会議室サービス「アットビジネスセンター」および企業内の使われていない時間帯の会議室をシェアする会議室シェアサービス「シェア会議室」を運営する「会議室サービス」、ミドル世代コミュニティオフィス「インスクエア」の運営、オフィスビルの「プロパティマネジメント(PM)」・「ビルメンテナンス(BM)」サービスを提供する「オフィスサービス」をおこなう「ビルディングイノベーション事業」(売上構成比46%)を運営。

筆頭株主は、会長の大竹弘さんの資産管理会社の大竹アンドパートナーズで、大竹弘さん個人での保有分も含めると、62万株、33.6%を保有。
社長の増田知平さんの資産管理会社のダイナエッグが、第2位の株主として、27万株、14.9%を保有。
ENEOSホールディングス(5020)の子会社のENEOSイノベーションパートナーズ合同会社が、第5位の株主として、11万株、6.3%を保有。

 

株式情報

時価総額:49億円(2024年9月26日時点)

売上高:20.5億円(2023年12月期実績)⇒24.4億円(2024年12月期予想)

株価:2,680円(2024年9月26日時点)

1株純資産:366円(2024年6月末時点)、PBR:7.32倍

1株当期純利益:146円(2024年12月期予想)、PER:18.3倍

1株配当:無配(2024年12月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配

株主数:467名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①2024年3月の上場後、初めての株主総会。株主総会の冒頭で、社長の増田知平さんから上場の報告があった。

②2024年12月期第2四半期は、「CREATE FUTURE BASE」の企業理念のもと、月極駐車場オンライン管理支援サービスである「アットパーキングクラウド」に係るAPクラウドサービスを中心とする月極イノベーション事業、貸会議室の運営に係る会議室サービスを中心とするビルディングイノベーション事業の拡大に努めた結果、当中間会計期間の売上高は1,163,564千円となった。営業概況としては、APクラウドサービスにおける積極的な営業活動により契約社数が大幅に拡大し、それにより当該サービスに係るシステム登録台数(APクラウド登録台数)も大幅に増加した。それらにともない、管理会社から収受するシステム利用料、駐車場利用者から収受する決済手数料・初回保証料・月額保証料などが増加した。また、会議室・シェアオフィスなどの運営効率化への取り組みから、両事業ともに売上高は堅調に推移した。コスト面では、APクラウドサービスの顧客獲得に伴う営業費用や、カスタマーサービスに係る費用を抑えた一方、上場に伴う費用を計上した結果、営業利益は87,422千円、経常利益は69,471千円、中間純利益は45,441千円となった。

③月極イノベーション事業においては、従来の月極駐車場サブリースサービス、月極駐車場マッチングサービスを含むAPソリューションサービスに加え、主力事業である「アットパーキングクラウド」の導入が急速に拡大したことにより、全国において扱う駐車場数が大きく拡大し集客数が増加することでさらに評価が上がり、「アットパーキングクラウド」の導入が進むという競争優位のスパイラルが続いている。月極駐車場検索ポータルサイト「アットパーキング」においても、掲載物件数の増加、認知度向上や物件掲載エリアの全国拡大が進み、「アットパーキング」の顧客である不動産管理会社などの集客力向上につながった。APクラウドサービスについては営業人員の強化、当社管理システムへの登録推進や管理会社との関係強化、サービス内容の拡充など社内資産を集中することで、新規顧客(導入先)の獲得と管理システムへの登録を進めた結果、当中間会計期間末でAPクラウド登録台数は345,913台(前年比11.0%増)となった。その結果、当中間会計期間における売上高は678,691千円となり、セグメント利益は173,016千円となった。

④ビルディングイノベーション事業においては、会議室やセミナー、研修などを対面で実施する需要がコロナ禍から回復し、貸会議室の稼働が好調に推移しているものの、昨年4月に閉鎖した新宿南口駅前会議室の売上減少などの影響を受ける結果となった。貸会議室の主要な利用目的である研修、セミナー、集会など、人が集まることに対して、感染症拡大の懸念による影響が薄れ、貸会議室の需要回復に伴い利用時間が増加し、さらに利用時間単価の値上げ施策を実施した一方、3月の会社説明会、面接などの採用関連の利用が想定よりも伸びなかった結果、当中間会計期間における売上高は484,872千円となり、セグメント利益は137,021千円となった。

⑤2024年6月3日の取締役会において、フィル・カンパニーとの間で、地方自治体を対象とした次世代型駐車場開発のための包括的な業務提携をおこなうことについて決議。フィル・カンパニーは、「まちのスキマを「創造」で満たす」をパーパスに掲げ、空間ソリューション事業として「空中店舗フィル・パーク」およびガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」など独自性の高いサービスを展開している。駐車場(コインパーキング)の上部未利用空間や郊外の空き地、資材置き場など従来活用が困難な場所を企画対象に新たな価値を創造し、土地オーナー・入居者・地域にとって「三方良し」となる企画を実現している。都市のスポンジ化が進展するなかで増加していく駐車場に、フィル・カンパニーが有する空間活用に関するソリューションとハッチ・ワークが有する月極駐車場の満車・空車情報などのデータを利用した付加価値向上のノウハウを利用して、社会課題の解決に貢献する新たな価値創出の仕組み作りと、事業拡大を目的に協業していくことに合意し、業務提携契約を締結することを決議した。

⑥中長期的な成長イメージは下記。

成長戦略1ーAPクラウド登録台数拡大ー
国内自動車保有台数の成長余力は限定的ながら、既存の月極駐車場台数に比してまだまだ開拓余地は大きい。APクラウド登録台数の拡大は最優先課題。スピード重視で3つのアクションプラン(管理者に選ばれる機能性向上、利用者に選ばれる認知浸透と利便性向上、月極駐車場の新領域機会の拡大)を展開。上場による調達資金は、基幹業務システムの機能向上とIT人材増員などに重点投資。

成長戦略2ーデータの収集と活用ー
月極駐車場を管理することで得られる駐車場(不動産)・利用者・車両データを収集することで多様な需要予測分析などの活用が可能に。これに基づく推奨・提案などが実現できる(既に需要予測に基づいた新たな企画を展開中)。他企業が「求める」データ蓄積が、いっそう他サービス提供事業者との連携にもつながっていく見通し。

成長戦略3ーFIRST ONE MILE STATION構想ー
生活に隣接するエリア「FIRST ONE MILE」にある月極駐車場を再定義することで、各種モビリティサービスの拠点「STATION」となりえる全国ネットワークを構築。ここに、モビリティを活用したサービスプロバイダが集まり、新たな経済圏を創るプラットフォームの確立を目指す。

 

⑦質疑応答で、「上場して間もないこのタイミングで定款に事業目的を追加する理由は?フィル・カンパニーとの提携で必要となったのか?決算説明資料に記載のある成長戦略を実施していく中で必要となったのか?それとも今後のM&Aを見据えての対応なのか?」との質問あり。「FIRST ONE MILE STATION構想の成長戦略として必要となった。フィル・カンパニーとの業務提携の中、オンラインシステムで行政の動きもある。」との旨の説明。

⑧社長の増田知平さんは、46歳(1978年生まれ)と若い社長。

⑨社外取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は6,809万円。単純平均で取締役1人当たり2,269万円。

⑩議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

上場後、初めての株主総会とのことで、社長の増田知平さん含め、やや堅さを感じましたが、増田知平さんが質疑応答も丁寧に対応されていました。

足元、業績が堅調なので、グロース企業としてさらなる成長を期待しています。上場間もない会社なので、業績予想の精度や成長戦略の信頼性について継続注視します。

 

株主総会会場の八重洲通ハタビル