グローバルダイニングの株主総会に出席しました【2023年3月25日】

株主総会
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グローバルダイニング 第50期定時株主総会

日時:2023年3月25日(土) 11:00-12:50(株主総会&新年度の事業説明会)

場所:タブローズ(代官山駅徒歩5分)

出席株主数:約20人

お土産:無し

 

企業概要

グローバルダイニング(7625)

HP:株式会社グローバルダイニング (global-dining.com)

①「ラ・ボエム」、「権八」、「モンスーンカフェ」などのレストラン経営を主とする飲食事業を運営。

筆頭株主は、創業者で社長の長谷川耕造さんで、長谷川耕造さんの資産管理会社のスペースラボとハセガワインターナショナルトレードカンパニーの保有分を含め、771万株、74.3%を保有。
副社長の小林庸麿さんが第7位の株主として、6万株、0.6%を保有。

③社長の長谷川耕造さんが、過半数の議決権を保有しており、長谷川耕造さんの意思一つで物事を決められるオーナー企業

④コロナ禍で実施された東京都の時短命令が違法として、東京都と訴訟をおこなったことで有名。

株主優待(6月末、12月末)
500株:15%割引の株主優待証1枚

 

株主総会での個人メモ

①株主総会会場は、自社店舗の「タブローズ」。店舗の雰囲気も分かり、親近感が湧いた。

取締役全員にミネラルウォーターが提供されていたが、株主側には提供が無く、経営から株主への事業報告の場としては違和感。会社として、株主ではなく役員の方向を見ている様子が伺えた。株主もグローバルダイニングの顧客であり、ホスピタリティを掲げるBtoCの会社として配慮不足を感じる。株主総会開始前に、「会場内での飲食はご遠慮ください」とのアナウンスもあり、一貫性の無い対応も気になる。

③2021年12月期は、営業時間短縮等の要請がある中で通常営業(商業施設店舗を除く)を継続したことで、他社との差別化がバブルとして現れたが、2022年12月期は、時短営業が解除されたことにより他社が通常営業に戻り、売上減となった。

④『ラ・ボエム 』(ウエストハリウッド)が、全米をカバーするレストラン予約サイト「OpenTable」のクチコミにおいて、“2023年 全米で最もロマンチックなレストラン100店”、および、“2023年 カリフォルニア州で最もロマンチックなレストランTOP7”に選ばれた。

⑤2023年1月25日付で、三田労働基準監督署から労働基準法第37条に規定する時間外、深夜および休日の労働における支払の是正勧告および指導を受けた。東京都港区の5店舗の店長および料理責任者について、管理監督者には該当しないという判断が下された。是正勧告を受けた従業員に対する未払残業代金については当連結会計年度の費用として計上、それ以外の店舗についても自主的に社内で勤務実態の調査を進めている。
社長の長谷川耕造さんから、悪いニュースについても対応を含めてしっかりと説明があったのは好印象

⑥サービスの強化として、年2回のサービスコンテストでホスピタリティある人材の発掘と育成を推進。

⑦店長会議などで、社長の長谷川耕造さん自らがコスト管理として各店舗の細かな実績についての指導を行っている。日時で人件費のレポート自動配信、朝礼昼礼で人件費や減価の報告を行っている。

⑧決算説明会で、赤字店舗一覧を公開し、社長の長谷川耕造さんがそれぞれの店舗について状況を説明

⑨質疑応答で、「配当の再開時期」について質問あり。「借入が多く、成長投資にも力を入れたいので、配当再開時期は未定。配当を行うほどの自信をまだ持てていない。」との回答。一方で、「安定したチーム作りができるようになったのはここ数年。生き残りだけの戦略からやっと抜け出せた。」とのコメントもあり。

⑩質疑応答で、「新業態の宿泊&飲食複合施設の進捗状況」について質問あり。「コロナ禍で一旦ストップしたが、着手に向けて調査・研究を再開した。」との回答。

⑪質疑応答で、「インバウンド対応」について質問あり。「最近、当店でも外国人の富裕層による桁違いの消費があった。円安でインバウンドは堅調に推移すると見ており、権八でインバウンド需要を取りたい。権八の新規出店を検討したい。」との説明。

⑫新年度の事業説明会では、「今期の業績予想の営業利益は保守的な見積もり」との説明あり。

⑬企業理念を改定。健康増進のため、社員に禁煙の誓約、階段利用の推奨、デンタルフロスの推奨を行っている。

⑭「世界的に、これまでの急激な生産性向上は見込めず、停滞・縮小の未来が待っていると見ている。一番高く売れるものは、機械やロボットが作った美しいものや美味しいものよりも、希少価値があるものだと考えている。当店の料理も大変だが手作りにこだわっている。」との説明。

⑮2023年2月に閉店した「ラ・ボエムパスタフレスカ名古屋則武新町」は、客足を読み間違えたことが閉店要因。名古屋駅から徒歩10分程度なので、名古屋駅からの多くのお客様の訪問を期待していたが、期待した人流が無く、近所のお客様の訪問に留まってしまったとの説明。

⑯取締役4名の報酬等の総額は6,435万円。単純平均で取締役1人当たり1,608万円。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

店舗の全面禁煙化をいち早く進めたり、コロナ禍では、マスク無しの通常営業をおこなったり、東京都の時短命令が違法として東京都と訴訟をしたり、良くも悪くも社長の長谷川耕造さんの強い個性が目立ちますが、好きな経営者の一人です。

コロナ禍の中で、遊び心のある贅沢な造りの「G-ZONE銀座」や「モンスーンカフェたまプラーザ」が閉店してしまったのはとても残念ですが、アフターコロナでは、インバウンド需要をしっかりと捉え、再成長する姿を期待しています。再投資を検討します。

 

株主総会会場のタブローズ
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