スミダコーポレーションの株主総会に出席しました【2023年3月27日】

株主総会
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スミダコーポレーション 第68期定時株主総会

日時:2023年3月27日(月) 13:00-13:45

場所:東京會館(日比谷駅直結)

出席株主数:約20人

お土産:無し

 

企業概要

スミダコーポレーション(6817)

HP:スミダコーポレーション (sumida.com)

①音響・映像・OA・車載用・産業用機器等の電子部品、高周波コイルの研究・開発・設計・製造・販売を地域別に「アジア・パシフィック事業」(売上構成比68%)と「EU事業」(売上構成比31%)として運営。

 

株主総会での個人メモ

①取締役の栖関智晴さん、池上玄さんの2名が体調不良で欠席。ミヒャエル ミュールバイエルさんはビデオ会議システムで出席。議長は取締役の八幡滋行さんが務めていたが、言葉に詰まる場面が多々あり心配

取締役と執行役全員にミネラルウォーターが提供されていたが、株主側には提供が無く、経営から株主への事業報告の場としては違和感。会場前方の役員席に、ビデオ会議システムで出席しているミヒャエル ミュールバイエルさんのモニターも設置されていたが、社風なのか、モニターの前にもミネラルウォーターが置かれていた。会社として、株主ではなく役員の方向を見ている様子が伺えた。

③事業報告は、AIによる合成音声で作成されたナレーション映像だったが、イントネーションが不自然で、まだまだ聞くに堪えないレベル。

④世界経済の減速、半導体不足等による需要鈍化にも関わらず、EV/xEV関連ビジネスは好調に推移し、大幅に拡大。脱炭素化を背景に、欧米の太陽光発電用ビジネスも好調。家電市場では、ノートパソコン、スマートフォン関連等の売上が大幅に拡大。売上高、営業利益、当期純利益ともに前年同期比でプラス成⾧

市場別の売上比率は、車載58%、インダストリー21%、家電21%

⑥ベトナムのクアンガイ第2及び第3工場増築が完了し、量産を開始。青森工場を約1.5倍に拡張決定し、2023年第4四半期に量産開始予定。

⑦中期経営計画の最終年度2023年12月期の計画は売上高1,270億円、営業利益75億円。一方で、最新の業績予想は売上高1,440億円、営業利益86億円で、計画超過となる見通し

⑧質疑応答で、「取締役の八幡滋行さんの保有株式の状況」について質問あり。「創業者の八幡一郎さんが30~40%を保有していたが、子供3人で株式を分け、それぞれ10%程度の保有となった。現在、個人での保有は無いが、八幡ファミリーで10%程度の保有状況となっている。」との回答。

⑨質疑応答で、「大手電子部品メーカーがスマホやパソコン向けの需要減で減収減益となっている。自動車部品メーカーも半導体不足が原因で業績が悪い中、同業他社と異なり増収増益となった理由は?」との質問あり。「車載市場では、EVに特化しており、その中でもEVの勝ち組が得意先となっている。インダストリー市場と家電市場も勝ち組が得意先となっているので、増収増益となった。」との回答。「次の3~5年で米国市場を伸ばしていく」とのコメントもあり。

⑩チャイナリスクに関する質問に際し、「中国での生産は、全体の約50%」との説明。取締役の八幡滋行さんは、香港在住40年、年の3分の1は日本に戻ってきているとのコメントもあり。

⑪70歳以上の取締役候補は7名中、八幡滋行さん(1951年生まれ、71歳)、加藤厚さん(1943年生まれ、79歳)、范仁鶴さん(1949年生まれ、73歳)の3名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑫社外取締役を除く取締役と執行役4名の報酬等の総額は10,500万円。単純平均で取締役1人当たり2,625万円。

⑬議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。以前のように投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に取締役や執行役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では、いくつか違和感を感じ、また、取締役の八幡滋行さんの度々言葉に詰まる様子が心配でした。一方で、同業他社が苦戦する中、増収増益で着地した実力には光るものを感じます

次の3~5年で米国市場を伸ばしていくとの説明もあり、今後の業績拡大を期待しています。再投資を検討します。

株主総会会場の東京會館