ブティックスの株主総会に出席しました【2023年12月7日】

株主総会
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ブティックス 臨時株主総会

日時:2023年12月7日(木) 10:00-10:35

場所:ブティックス本社(赤羽橋駅徒歩3分)

出席株主数:約10名

お土産:無し

 

企業概要

ブティックス(9272)

HP:ブティックス株式会社 (btix.jp)

①介護・健康施術業界において新規参入や業容拡大を図る各種サプライヤーと、高齢者施設などの新設・修繕などを検討する介護・健康施術事業者とを一堂に集めて商談を促進する場を提供する商談型展示会の開催や、介護・福祉業界における事業承継ニーズに応えるM&A仲介サービスを運営。

筆頭株主は、社長の新村祐三さんで、478万株、47.5%を保有。
社長の新村祐三さんの配偶者の新村佐麻美さんが、第2位の株主で、64万株、6.3%を保有。
取締役の速水健史さんが、第5位の株主として、35万株、3.5%を保有。

③新村家で、過半数の議決権を保有しており、新村家の意思一つで物事を決められるオーナー企業

 

株式情報

時価総額:132億円(2023年12月6日時点)

売上高:30億円(2023年3月期実績)⇒47億円(2024年3月期予想)

株価:1,300円(2023年12月6日時点)

1株純資産:152円(2023年6月末時点)、PBR:8.55倍

1株当期純利益:64.2円(2024年3月期予想)、PER:20.2倍

1株配当:無配(2024年3月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配

株主数:751名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①株主総会会場は、ブティックス本社内の会議室での開催。

②社名の由来は、当社の祖業であるeコマース事業において、単一ジャンルに特化した専門店(「ブティック」)のサイト形態で運営していたことから、英語で複数系を表す「S」を付け足し、「ブティック +ス(Boutique+s)」として現在の社名になっている。

③商談型展示会事業の内容は以下。「CareTEX」は、介護・健康施術事業者と介護用品・高齢者施設向け設備・備品等を取り扱う企業が一堂に会する介護・健康施術業界のBtoB商談型展示会。決裁権限者の参加割合が高く、効率的に商談を行えることが特徴。「CareTEX One」は、「CareTEX」の中で特にニーズの強い分野に絞った展示商談会。「CareTEX365オンライン」は、365日24時間オンライン上で開催される介護業界の商談型オンライン展示会。2021年2月には自社開発のオンライン展示会プラットフォーム「ExpON」を完成させリニューアルオープン。「からだケアEXPO365オンライン」は、接骨院、鍼灸院、整体院などの施術所と健康施術関連サプライヤーとの商談機会を提供する健康施術業界の商談型オンライン展示会。

④商談型展示会である「CareTEX」の開催により、出展料金などを支払って出展する各種サプライヤーと、無料で招待する介護・健康施術事業者とのマッチングを図っている。介護・健康施術事業者や各種サプライヤーには、事業規模が小さく情報収集力や情報発信力に課題を抱えている企業が多く、情報不足を解決するビジネスマッチングの場が求められている。このため当社は、一般個人の来場者も多く含まれる通常のPR型展示会と異なり、介護・健康施術事業者と各種サプライヤーとを一堂に集めて商談を促進する、プロ同士の商談型展示会を開催。当社は展示会に出展して販路拡大・販売促進を期待する各種サプライヤーと、介護・健康施術事業者の商品購入・選定の権限者(アクティブバイヤー)の商談成果の向上を図るために、事前に要望を確認した上で展示会会期中における商談のセッティングを代行する「営業アポイント取得代行サービス」などの各種サービスを提供することにより、マッチングの満足度を最大化する仕組みを構築。

⑤通常の展示会と異なり商品ジャンルを「介護食」などの単一ジャンルに限定し、集客エリアを都道府県レベルまで絞り込んだ業種特化型展示商談会「CareTEX One」を開催し、より目的や営業対象エリアに合致した、商談機会を提供。当社では、アクティブバイヤーの来場割合が7割を占める当社運営の商談型展示会を、マッチング・プラットフォームと捉え、介護・健康施術事業者の開業準備から運営に至るまでの様々なニーズに応えることのできる各種サプライヤーとのマッチングを図ることで、介護・健康施術事業者の事業拡大・事業運営効率化を支援できるものと考えている。

⑥新型コロナウイルス感染症の影響により、商談機会が著しく不足している状況を解消すべく、効率的かつ安全に配慮した新たな商談・マッチング機会の提供として、介護業界の商談型オンライン展示会である「CareTEX365オンライン」および健康施術業界の商談型オンライン展示会である「からだケアEXPO365オンライン」を開催しており、商談型展示会と同様、出展料金などを支払って出展する各種サプライヤーと、無料で閲覧可能な来場者とのマッチングを図っている。会期および開催地が限定される従来の商談型展示会とは異なり、365日24時間、全国どこでもマッチングが可能となったことから、より多くの介護・健康施術事業者の事業拡大・事業運営効率化を支援できるものと考えている。商談型オンライン展示会は、関連サプライヤーの新製品情報が一堂に集うオンライン出展ブースである「ウェブース」、オンライン商談設定サービスである「コネクト」、業界の最新情報を発信するオンラインセミナー「ウェビナー」の3つのサービスから構成されている。

⑦ハイブリッド展示会事業の内容は以下。「バックオフィスDXPO」は、企業の管理部門向けの業務改革・生産性向上を支援するソリューション・サービスを一堂に集めたハイブリッド展示会。「フロントオフィスDXPO」は、顧客と接点を持つ営業・マーケティング部門や小売店などに向け、売上増を支援する各種ソリューション・サービスを一堂に集めたハイブリッド展示会。

⑧ハイブリッド展示会(サービス名:DXPOディーエクスポ)とは、オンライン展の開設期間中(365日24時間)に並行してリアル展を年複数回開催し、リアル展の会期前1ヵ月および会期後2ヵ月は、オンライン展でも集中的にマッチングすることで、「見込客獲得の量」と「商談の質」を高めつつ、かつ、年間を通じて継続的なマッチングの機会を提供する新サービス。リアル展の開催に加え、オンライン展を通年開催することにより、天変地異などの不可抗力によってリアル展の開催が延期・中止された場合でも、柔軟なマッチングが可能となる。また、地球環境への配慮と経済性の観点から、「出展ブースを複数社でシェアする」という、新発想の「シェアブース」方式を採用。2つの展示会を連続開催し出展ブースを居抜きとして再利用することで、残材・廃棄物を最小限にするとともに、施工・運営コストを削減した結果、業界最安水準の出展料を実現。出展を検討しやすい価格設定としたことにより、大手企業だけでなく、ベンチャー・スタートアップ企業にも、マッチングの機会を提供。

⑨M&A仲介事業は、小規模案件が多い介護・建設・福祉関連業界の事情を踏まえ、最低手数料を100万円と設定した業界最安水準の価格体系が特徴。商談型展示会に来場する経営者のリストなどを効率的に活用し、10,000社以上の買い手がニーズを登録。

⑩当社のM&A仲介事業は、商談型展示会の来場者および提携先の金融機関からの情報提供の中で、M&Aによる事業承継ニーズを有する介護・福祉関連事業者に対し、M&A仲介サービスを提供しており、譲渡契約締結による成功報酬型での仲介手数料を得ている。また、新分野への横展開として新たに建設分野へ参入。当社が保有する10,000社以上の介護・福祉・建設事業譲受希望者リストの事業者に対して、事業形態・エリア・規模等の譲受希望条件が合致する売却希望案件を紹介することで、買い手候補者の探索や成約期間の短縮を図っている。このため、1案件当たりに要する人件費などの営業活動費を低く抑えることができ、業界最安水準の手数料にて仲介を行っている。

⑪配食・介護食マッチング事業は、「CareTEX365フード」は、CareTEXの開催を通じて寄せられたニーズをもとに開始したサービスで、時期とエリアが限られる展示会の特徴を補完する形で、展示会以外の場所でもウェブや電話接客などを通じて、介護事業者と配食・介護食のサプライヤーをマッチングする事業。

⑫当第2四半期は、展示会事業は好調に推移し増収増益、M&A仲介事業は案件成約に遅れが生じ、減収減益。結果、前年同期比で増収だが、費用が先行し、当期純損失を計上。大規模な展示会、および採用イベントの開催が、いずれも第4四半期に集中していることから、展示会事業および人材採用支援事業の売上高および営業利益が、第4四半期に偏重する見通し。業績予想に変更無し。

⑬平常時(コロナ前)の展示会事業の市場規模は約1,600億円と推定。将来、10〜20%のシェアを獲得したとして、全業界での当社の展示会事業の拡大余地は、約160〜320億円。

M&A仲介事業の特徴と強みは、介護・福祉業界特化&1.1万社の買い手保有で成約スピードが早い。当社主催の商談型展示会を活用した効率的な案件開拓。「回転寿司モデル」で、業界最安水準の手数料。「回転寿司モデル」を実現するM&A工程管理システム(自社開発)。競合が少ない中小型案件を対象とした独自のポジショニング。

M&Aの「回転寿司モデル」:M&A仲介業者の多くは、譲渡対価数億円〜数十億円規模の大型案件を高額な給与のM&Aコンサルタントが成約する、いわゆる「銀座の高級寿司モデル」が主流。当社では、M&A未経験者であっても早期に教育することで、譲渡対価が数百万円〜1億円程度の中小型案件を、効率よく成約する「回転寿司モデル」を採用。

 

⑮2023年3月期の年間成約数は、144組。廃業予備軍と比較すると、当社シェアは全体の1.6%。廃業予備軍の年間9.2千件の10%程度のシェアを獲得した場合、2023年3月期売上の6〜7倍。介護業界での当社のM&A事業の拡大余地は、約100〜120億円。

⑯質疑応答で、「M&A仲介事業の案件成約遅れのリカバリー策について」質問あり。「案件が入ってくる以上の目標を立てていた。コンサルタントの能力のバラツキが大きくなってきた。案件化に手こずっていたので、新人コンサルタントが対応していたところをベテランと一緒に対応したり、増員したコンサルタントのマネジメントを強化し、教育管理をおこなう。将来を見据え、業績よりも、コンサルタントの採用を優先して対応する。」との回答。

⑰質疑応答で、「競合他社や事業環境に変化はあるのか?」との質問あり。「中小の案件は変化は無い。大きな案件は競合が増えているものの、直接の影響は無い。」との説明。

⑱質疑応答で、「当第2四半期の業績をふまえ、中期経営計画に変更はあるのか?」との質問あり。「変更は無い。」との回答。

⑲監査等委員である取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は9,827万円。単純平均で取締役1人当たり3,275万円。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、ブティックスの本社内での開催でしたので、良い機会となりました。

決算説明会動画やその質疑応答内容を公開したりと、IRに積極的な会社ですが、株主総会後に、議案とは直接関係の無い内容についても質疑応答の場があり、会社の姿勢に好感を持ちました。

質疑応答では、社長の新村祐三さんと取締役の速水健史さんが回答対応をされていましたが、新村祐三さん、速水健史さん共に、穏やかで丁寧な回答対応が印象的でした。

難しい課題を抱える介護・福祉業界へのさらなる貢献を期待して、また、成長企業として、継続注視します。

 

株主総会会場のブティックス本社が入る三田国際ビル