三栄コーポレーションの株主総会に出席しました【2023年6月29日】

株主総会
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三栄コーポレーション 第74回定時株主総会

日時:2023年6月29日(木) 10:00-10:55

場所:第一ホテル両国(両国駅直結)

出席株主数:約40人

お土産:ツイスティーミニ(ブルー)、ミネラルウォーターやペットボトルのお茶の配布あり

 

企業概要

三栄コーポレーション(8119)

HP:三栄コーポレーション (sanyeicorp.com)

①リビング家具やキッチン関連用品などの輸出輸入販売をおこなう「家具家庭用品事業」(売上構成比57%)、コンフォートシューズやファッションバッグなどの輸入販売をおこなう「服飾雑貨事業」(売上構成比28%)、理美容家電や調理家電の輸出入販売とOEM製品の製造販売をおこなう「家電事業」(売上構成比10%)、ペットショップや動物病院の運営などをおこなうをおこなう「その他」(売上構成比4%)を運営。

元社長の水谷裕之さんが、第7位の株主として、5万株、2.4%を保有。
元取締役の村瀬司さんも、第10位の株主として、4万株、1.7%を保有。

主要顧客は、無印良品(7453)で売上高比41%。

株主優待(3月末)
100株:2,000優待ポイント
200株:3,000優待ポイント
400株:4,500優待ポイント
800株:7,000優待ポイント
2,000株:12,000優待ポイント
4,000株:20,000優待ポイント

長期保有(3年以上)
100株:3,000優待ポイントへポイントアップ
200株:4,500優待ポイントへポイントアップ
400株:7,000優待ポイントへポイントアップ
800株:11,000優待ポイントへポイントアップ
2,000株:18,000優待ポイントへポイントアップ
4,000株:30,000優待ポイントへポイントアップ

 

株主総会での個人メモ

①お土産は、自社で取り扱うVitantonioのツイスティーミニ(ブルー)。ティーポットとタンブラーがひとつになった130mℓサイズの商品(販売価格2,420円)。自社商品のPRにもなり、良い対応だと思う。

②取締役の佐野雅彦さんは、体調不良とのことで欠席。

OEM事業とブランド事業の比率は、およそ7:3。

服飾雑貨事業は、売上高は外出需要回復に伴い大幅増。外出商材、トラベル商材の売上が回復。

⑤家電は、OEM事業では受注状況が伸び悩んだが、理美容家電ブランドであるmod’s hairは外出需要回復から売上増加。一方、利益面では原材料価格の高騰や受注減に伴う自社工場の製造原価がアップしたこと等から、収益悪化。家電セグメントにおける体質改善、収益の改善は、継続する大きな経営課題。

2024年3月期の連結業績予想は、3期ぶりの最終黒字化となる見込み。一方で、売上高と経常利益ベースでは減収減益。今回出している数字は、絶対に達成できる数字として予測として出したとの説明。

中期経営戦略は、2026年3月期に売上高500億円、経常利益20億円。2033年3月期に経常利益40億円。OEMを主戦場としてきたこともあり、三栄コーポレーションの名前自体をアピールすることにはあまり注力していなかった。今後は営業活動を通じて、あるいは各種の発信を強化していくことを通て、存在感の拡大、確立、あるいは三栄コーポレーションの名前自体を広めていく。中期経営戦略は、10年後の目標をまず作成し、その目標から2026年3月期の目標を作成したとの説明。

⑧ネット事業は、グループ全体で15ブランド、合計で31のEコマース店舗を運営。現状、売上高比15%、2025年度には20%から25%ぐらいまでは引き上げたい。

⑨家電セグメントの中には工場を1件持っており、中国に家電工場を所有。OEMの売上の減、受注減、売上減に伴って生産減。これにより製造原価も上昇してきており、ここの立て直しが一つ急務となっている。

⑩ブランド事業では、家電セグメントでmod’s hairとVitantonioがあり、特に調理家電のVitantonioが非常に競争の激しい分野となっている。昨今、新しい新興のブランドもたくさん出てきており、それらに売り負けて、競争力が低下傾向。その立て直しが課題。外部人材を投入し、ブランドポジショニングの再定義も含めて強化策に着手。

⑪今回、2025年中期戦略、最終年度で売上高500億円としている。当社は2014年、2015年で500億円直前までいっており、500億円は必ずしも未知の領域ではない。ただ2014年、2015年と比べ為替を筆頭に、取り巻く環境が大きく変わってきており、当社の取引の内容も大きく変わってきている。よって、500億円は新たなチャレンジとしては位置づけている。2014年、2015年との大きな違いは、当時は欧州やアメリカ向けの家庭用品の輸出が1億ドル規模。現在は、そこが落ちてしまっている。欧米ビジネスについては、訳があって無くなった、あるいは自らやめる選択をしたもので、そのまま復活することは無い。当時はコモディティ化して競争激化して効率が悪くなり、採算が低下したという背景があった。しかし、このときの数字を見ても、海外がポテンシャルという意味では成長ドライバーの一つになると考えている。2014年、2015年と比べ欧米は減少しているが、中国向けについては大きく伸ばしてきている。よって中国、あるいはそれを取り巻くアジアは、当社の販売先としてのポテンシャルを秘めていると確信。海外を増やしていくのが成長する要因の一つと思っている。

⑫取締役会において機動的に経営の意思決定が行えるように、取締役候補を1名減員。

⑬質疑応答で、「低迷する株価と、ピーク時から大きく減配された配当」についていくつか苦言が出ていた。「中期経営戦略の実行で、企業価値を向上したい。」との回答。

⑭質疑応答で、「株主総会開催日を集中日から外して欲しい。」との意見あり。「検討する。」との回答。IRに積極的な会社なので、改善に期待。

⑮質疑応答で、「低迷する株価でも保有し続けるインセンティブとなるように、株主優待について長期保有の優遇制度を拡充して欲しい。」との意見あり。PBR1倍達成には、株主優待の拡充も大きな武器になるので、年2回実施への拡充、長期保有の優遇制度の拡充、追加購入しやすいように4,000株以上の株主優待を設けたりしても良いと思う。

⑯社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は10,500万円。2022年6月に退任した1名について3ヶ月分として計算すると、単純平均で取締役1人当たり2,000万円と推測。

⑰議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

コロナ禍で業績が低迷しているものの、「BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」などの魅力的なブランドを取り扱っており、株価も安値圏であったので、コロナ禍前の業績への回復を期待して、平均1,728円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では、社長の水越雅己さんの丁寧な質疑応答と、株主から質問や意見を多く募ろうとする積極的な姿勢が印象に残りました。

新型コロナも5類感染症へ移行され、日常が取り戻されつつあるので、コロナ禍前の業績に戻ることを期待して、また、中期経営戦略の達成によるPBR1倍への回復を期待して、継続保有の予定とします。

 

2022年7月1日に到着した三栄コーポレーションの株主優待の内容についてはこちら↓

三栄コーポレーションの株主優待が到着しました【2022年7月1日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)

 

株主総会会場の第一ホテル両国
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