オプトエレクトロニクスの株主総会に出席しました【2023年2月24日】

株主総会
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オプトエレクトロニクス 第47回定時株主総会

日時:2023年2月24日(金) 15:00-15:55

場所:丸の内トラストタワーN館(東京駅徒歩1分)

出席株主数:約10人

お土産:無し

 

企業概要

オプトエレクトロニクス(6664)

HP:自動認識業界のリーディングカンパニー 株式会社オプトエレクトロニクス (opto.co.jp)

バーコードリーダーおよび周辺機器などの製造・販売・修理・サービスを運営。

筆頭株主は、社長の俵政美さんで、俵政美さん代表を務める俵興産の保有分も含め、179万株、29.0%を保有。
副社長の神尾尚秀さんが第5位の株主として、12万株、1.9%を保有。

 

株主総会での個人メモ

取締役と監査役全員にミネラルウォーターが提供されていたが、株主側には提供が無く、経営側から株主への報告の場としては違和感。会社として、株主ではなく役員の方向を見ている様子が伺えた。

②株主総会の冒頭、社長の俵政美さんがロシアのウクライナ侵攻、トルコ・シリア大地震について時間を割いて意見を述べていた。戦争については悲しい出来事、地震については日本も大地震に備えて準備を進めるべきとの主張。

③事業報告は、映像やスライドは用いず、手元の資料を読み上げるだけの対応。

④ロイヤリティ債務不履行による損害賠償請求をHONEYWELLより提起(特許侵害訴訟)を受けているが、第3四半期に終了予定。786百万円を訴訟損失引当として計上。

⑤質疑応答で、「レーザーモジュールは世界シェア2位、国内シェア9割以上であるのに、価格競争激化で価格転嫁できない理由」について質問あり。QRコードなどの2次元の出現により、1次元バーコードリーダー(レーザーモジュール)を値上げした場合、2次元に需要が流れてしまうので、値上げはできないとの説明。現時点、1次元と2次元の市場比率は1:1。2次元製品の開発も推進中。

⑥質疑応答で、「期待できる商品、今期の増収増益予想の理由」について質問あり。期待している商品はAndroid搭載の業務用ハンディターミナルの「H-35」。今期の増収増益の理由としては、主に部品の供給正常化による部品価格低下を下期に見込んでいるとの説明。

⑦質疑応答で、「単体の利益剰余金がマイナスの状態がしばらく続きそう。配当は考えていないのか?」との主旨の質問あり。子会社の経営を尊重し、子会社から親会社へ資本を移動することは考えていないとの説明。当面無配が続く印象を受けた。

⑧質疑応答で、「PBR 1倍割れの状況について手を打つつもりはあるのか?」との質問あり。1株当たり純資産952円に対し、2023年2月22日時点の株価は367円であり、PBR 0.38倍。解散価値であるPBR 1倍を大きく下回る状況。株価対策を提案するコンサルの接触があるが、そのような小手先の対応ではなく、本業で利益を上げて対応したいとの回答。

⑨社長の俵政美さんが、株主総会開始時の司会者の声を聞きとれなかったり、株主からの質問も聞き取れずマスクを外して発言するように促していたのが印象的。

⑩70歳以上の取締役候補は2名中、俵政美さん(1948年生まれ、74歳)、神尾尚秀さん(1952年生まれ、70歳)の2名全員。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑪社外取締役を除く取締役2名の報酬等の総額は10,402万円。単純平均で取締役1人当たり5,201万円。無配の状況を考えると高報酬に違和感あり

⑫議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

レーザー方式のバーコードリーダーについてシェアトップということで興味があり、平均396円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では、高シェアを握るレーザー方式の1次元バーコードリーダーから2次元への切替の流れにどう対応するのか、経営陣の世代交代のタイミング、IR対応の強化の必要性、役員報酬と配当のアンバランスの解消など、多くの課題が目につきました。

一方で、質疑応答での社長の俵政美さんと副社長の神尾尚秀さんの丁寧な回答も印象的でした。

東証フォローアップ会議で、継続的にPBRが1倍を割る企業に対し、PBR改善を強く要請する方針との報道もあり、今後の株価上昇にも期待して、継続保有の予定とします。

 

株主総会会場の丸の内トラストタワーN館
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