富士製薬工業の株主総会に出席しました【2022年12月20日】

株主総会
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富士製薬工業 第58期定時株主総会

日時:2022年12月20日(火) 15:00-15:30

場所:TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(市ヶ谷駅徒歩1分)

出席株主数:約20人

お土産:無し

 

企業概要

富士製薬工業(4554)

HP:ホーム|富士製薬工業株式会社 (fujipharma.jp)

①造影剤、月経困難症治療剤、不妊症治療剤などの医療用医薬品の開発・製造・販売。

筆頭株主は、会長の今井博文さんの資産管理会社のFJPで、今井博文さんの個人での保有分、および、理事を務める今井精一記念財団の保有分を含め、878万株、36.1%を保有。

 

株主総会での個人メモ

①残念ながら、取締役のロバート ウェスマンさん、荒木由希子さん、監査役の三村藤明さんの3名が欠席でした。欠席の理由も不明で、3名もの欠席は多く、違和感を感じました

②中期計画として、2024年9月期は売上高500億円、営業利益50億円を目標としている。計画達成の確度が高まっているとの説明

③成長シナリオは、「女性医療領域No.1へ」、「持続的な造影剤事業への進化」、「バイオシミラー事業の確立」、「海外事業の強化」の4点。

④今期の米ドル為替レートは144.0円としている。1円の円安で3百万円の売上原価増。

⑤質疑応答で、富士製薬工業と同じフィールドの製薬会社名と、その製薬会社に対する強みについて質問が出ていました。あすか製薬、バイエル薬品、持田製薬が該当し、富士製薬工業の強みは、思春期から老年期までの女性を幅広くサポートする医薬品を揃えている点との説明でした。

取締役と監査役全員にペットボトルのミネラルウォーターが提供されていましたが、株主側には提供が無く、経営から株主への報告の場としては違和感がありました。内向き志向な社風に感じ、株主側からどのように見られているのか、もう少し意識した方がよいかもしれません。

⑦1株当たり純資産1,473円に対し、2022年12月19日時点の株価は993円であり、PBR 0.67倍。解散価値であるPBR 1倍を下回っており、企業価値向上への努力が足りていない印象を受けました。

⑧70歳以上の取締役候補は9名中、小沢伊弘さん(1949年生まれ、73歳)、平井敬二さん(1949年生まれ、73歳)、三宅峰三郎さん(1952年生まれ、70歳)の3名でした。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいのではと感じました。

⑨社外取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は8,400万円。単純平均で取締役1人当たり2,100万円。

⑩議案の採決方法は拍手での採決でした。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じました。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感があるかもしれません。

⑪株主総会終了後、選任された取締役全員(荒木由希子さんを除く)の紹介があったのは良い対応だと思いました。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では違和感をいくつか感じましたが、日医工のような問題が起こらないように、品質管理を徹底して欲しいです。

薬価改定の逆風は気になりますが、同業他社との差別化となる女性医療領域のスペシャリティファーマの確立に期待しています。

 

株主総会会場のTKP市ヶ谷カンファレンスセンター