イメージワンの株主総会に出席しました【2024年4月3日】

株主総会
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イメージワン 臨時株主総会

日時:2024年4月3日(水) 10:00-10:35

場所:ゲートシティ大崎(大崎駅徒歩1分)

出席株主数:約10名

お土産:無し

 

企業概要

イメージワン(2667)

HP:医療・衛星の画像処理|株式会社イメージワン (imageone.co.jp)

①メディカルサプライ分野として主にPACS(医療画像保管・配信・表示システム)・病院内医療画像のネットワークシステム・放射線部門情報システムなどの開発および販売・遠隔画像診断支援サービスなどの提供・クラウド型オーダリング電子カルテおよび核医学の線量管理システム販売とメディカルサプライ分野として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策関連としてPCR検査機器・PCR検査キット・抗原検査キット・検査/検診用のニトリルグローブやマスクなどの消耗品・CT(コンピューター断層診断装置)・MRI(磁気共鳴診断装置)などのモダリティ(医療機器)の販売をおこなう「ヘルスケアソリューション事業」(売上構成比45%)、GEOソリューション分野として建設・土木・測量の現場で活用されるPix4D社製の三次元画像処理ソフトウェア「PIX4Dmapper」「PIX4Dmatic」ならびにスマートフォンやタブレット端末を用いた計測ツール「viDocRTK rover」などの販売とESG・エネルギー分野として太陽光発電所などのセカンダリーマーケットにおいて売買活動・太陽光発電関連製品の販売・光触媒付き空気清浄機ALCUREの販売・レンタルをおこなう「地球環境ソリューション事業」(売上構成比55%)を運営。

筆頭株主は、社長の川倉歩さんが代表を務めるジェンスの共同保有者のユニ・ロットで、同じく共同保有者のエコ・キャピタル合同会社と、ジェンスの保有分を含めると、177万株、16.5%を保有。
絵画販売などを手掛けるフライングパンセが、第6位の株主として、37万株、3.5%を保有。

③従業員数は、51名(連結51名)のみと少人数体制。

 

株式情報

時価総額:39億円(2024年4月2日時点)

売上高:29億円(2023年9月期実績)⇒非公表(2024年9月期予想)

株価:365円(2024年4月2日時点)

1株純資産:148円(2023年12月末時点)、PBR:2.46倍

1株当期純利益:非公表(2024年9月期予想)、PER:非公表

1株配当:無配(2024年9月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配

株主数:7,256名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

狭い会場に警備員が3名も配置され、また、ビデオカメラ2台で株主総会の様子を撮影。厳戒態勢の中での開催。株主総会検査役が選任されているような株主総会でもなく、違和感を感じたが、2023年12月26日に開催された定時株主総会で、会社側と前社長の島岡潤さんとの間でトラブルがあったと報じられており、その影響があった模様。

②株主総会の冒頭、社長の川倉歩さんから、事業報告が遅れたことについてお詫びがあった。事業報告は、川倉歩さんが手元の資料を読み上げるのみの対応。

③2023年10月16日付「第三者委員会設置に関するお知らせ」および2023年10月24日付「2023年9月期決算発表の延期に関するお知らせ」ならびに2023年11月21日付「(開示事項の経過)第三者委員会に対する委嘱業務追加に関するお知らせ」にて開示したとおり、前社長である島岡潤さん、および取締役の山川太郎さんが、当社子会社における新規事業参入にあたって第三者に不正に金品を供与したと疑われる行為があったこと、およびこれに関連する不正な行為をおこなった疑いがあるとして、外部専門家から構成される第三者委員会が設置され、第三者委員会による調査が継続しているとのことで、2023年12月26日に開催された定時株主総会にて、「事業報告、連結計算書類並びに会計監査人及び監査等委員会の連結計算書類監査結果報告の件」「計算書類報告の件」を報告することができず、本臨時株主総会の開催となった。

④2024年1月15日に第三者委員会から調査報告書を受領した結果、当社の元代表取締役が在任中に不適切な金銭授受および利益相反取引規制を潜脱するような行為や、当社の再生バッテリーを事業用ポータルバッテリーとしてリユースレンタルする環境配慮型の事業に関する取引において、売上の計上に関する不適切な会計処理などの事実が判明した。

⑤過年度の決算を訂正し、2022年9月期の有価証券報告書、2022年9月期第1四半期から2023年9月期第3四半期までの四半期報告書について訂正を行い、同日に関東財務局に提出した。これらに伴い、第三者委員会調査および過年度決算修正対応に要する費用が発生し、2024年9月期第2四半期会計期間において61,733千円 (第三者委員会調査関連費用22,406千円、過年度決算修正対応費用39,327千円)を特別損失に計上する見込みとなった。2024年3月19日に、東京証券取引所へ「改善報告書」を提出。

⑥2024年9月期第1四半期は、主要分野であるヘルスケアソリューション事業において、政府・総務省が推進する医療ICT政策にて「ネットワーク化による情報の共有・活用」「医療等データの利活用」が挙げられており、また、2021年9月に新設されたデジタル庁の医療分野構想においても「オンライン診療の原則解禁」なども発表されている。これらの実現の為には当社主要販売商品であるクラウド型電子カルテ、医療用画像管理システムは必須アイテムとなっている。一方、新型コロナウイルスの感染症法上の分類は2023年5月から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられたことにより、抗原検査キットなどの受注活動は縮小傾向にある。
地球環境ソリューション事業においては、2021年4月現在、125カ国・1地域が、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを表明しており、日本国内でも2050年までに温暖化ガスの排出量を全体として実質ゼロにする政府目標が示されている。こうした環境下において、当社が手掛けるGEOソリューション分野、ESG分野への重要性は増しており、地域および地球に優しい持続可能な環境配慮型事業創出に注力している。原子力関連分野においては、東京電力ホールディングスが2022年3月10日に公開した「ALPS処理水等からトリチウムを分離する技術の公募に係る第1回募集の二次評価と第2回募集の一次評価について」に当社は参加しており、現在は、「フィージビリティスタディ」を、創イノベーションおよび慶應義塾大学理工学部大村研究室と共同で進めている。国際原子力機関(IAEA)からの提言を受けて、日本政府は福島第一原子力発電所で貯蔵されているALPS処理水の海洋放出を昨夏に開始したが、廃炉作業は事故から30~40年の長期にわたる見通しとされている。そのため、当社も東京電力が進めている本技術公募に引き続き参画していく。
売上高1,071,671千円(前年比54.4%増)、営業損失108,450千円(前年は98,104千円の損失)、経常損失109,177千円(同114,456千円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失199,436千円(同119,037千円の損失)となった。

フィジビリティスタディ:新しいビジネスプロジェクトや事業の実現可能性を評価するための手法

 

⑦ヘルスケアソリューション事業は、売上高145,541千円(前年比75.6%減)、セグメント損失39,778千円(前年は26,106千円の利益)となった。メディカルシステム分野、メディカルサプライ分野を中心とした展開をおこなっているが、両分野共に、前年同期間と比べ、売上高と利益共に大幅な減収・減益となった。メディカルシステム分野においては、「PACS」(医療用画像管理システム)、電子カルテ、RIS(放射線科情報システム)、統合viewer・医用文書スキャンシステムなどを継続販売している。医療機関のDX化が注目を集める中、統合viewerは一画面で患者様の情報が俯瞰できるため情報を探す手間が省け、業務の効率が上がり、医療従事者の働き方改革にも役立つシステムになる。院内に紙媒体で散見する医用文書をファイリングできる医用文書スキャンシステムは、患者様の同意書や各種検査の検査結果用紙などの医用文書にタイムスタンプを付与し原本としてデジタル保存することで膨大な紙文書の保管から解放(ペーパーレス化)を実現する。当四半期では、電子カルテの新規売上獲得はできたものの、前年同期間に獲得したRIS関連の大型案件が発生せず、また、各種システムに係る保守の売上も減少したことから、売上高と利益共に前年同期間を大幅に下回る結果となった。メディカルサプライ分野では、PCR検査機器、PCR検査キット、抗原検査キット、検査・検診用のニトリルグローブやマスクなどの消耗品などを継続販売している。当四半期では大型入札案件を確保できたものの、新型コロナウイルス感染症の改善と感染対策の緩和に伴い、抗原検査キットやPCR検出試薬などの需要が引き続き縮小しているため、売上高と利益共に前年同期間を大幅に下回った。

⑧地球環境ソリューション事業は、売上高926,130千円(前年比845.2%増)、セグメント利益10,330千円(前年は25,357千円の損失)となった。GEOソリューション分野、ESG・エネルギー分野、原子力関連分野を中心とした展開をおこなっているが、売上高と利益において、GEOソリューション分野、ESG・エネルギー分野が大きく貢献し、前年同期間と比べて大幅な増収・増益となった。GEOソリューション分野においては、当社が販売するPix4D社製の三次元画像処理ソフトウェア「PIX4Dmapper」「PIX4Dmatic」ならびにスマートフォンやタブレット端末を用いた計測ツール「viDocRTK rover」の受注が引き続き堅調に推移し、一定の利益も確保できている状況にある。また、地理空間情報や三次元画像に高付加価値を与える新たなソリューションサービス事業に関しては、従来の取引先である測量・建築業界以外からも多種多様な業界から要望がきており、今後も成長が期待できるマーケットになる。ESG・エネルギー分野においては、再生可能エネルギー市場の動向に注視しつつ、太陽光発電所などのセカンダリーマーケットにおいて売買活動をおこなっているが、当四半期では、鹿児島県鹿屋市吾平町麓太陽光発電所の売却を行ったため、大幅な売上増加となった。原子力関連分野のトリチウム分離技術においては、東京電力が進めている「ALPS処理水等からトリチウムを分離する技術の公募に係る第1回募集の二次評価と第2回募集の一次評価について」に関して、創イノベーションおよび慶應義塾大学理工学部大村研究室と共同で「フィージビリティスタディ」を進めている。また、国際原子力機関(IAEA)からは、高い耐放射線性能と小型・軽量・省エネの特長を持つマッハコーポレーション製の耐放射線カメラ2台を耐久テストサンプルとして受注を受け、テストサンプルの納品を完了している。ALPS処理水の安心・安全を確保するためには、トリチウムの連続計測器が必要であると考えていたが、トリチウムなどの連続計測器の開発に成功した新生福島先端技術振興機構と独占販売代理店契約を締結し、同社が持つ先端技術を国内外に提供することも開始している。

⑨2024年3月26日開催の取締役会において、中期経営計画(2022年9月期から2024年9月期)を取り下げることを決議。今後は、単年度ごとの業績見通しを適宜公表することとする。なお、今期の業績予想は、5月中旬頃の公表を予定している。

ヘルスケアソリューション事業のマイクロニードルプロジェクトについて、開発元と販売代理店契約締結に向けて活動をおこなってきたが、開発元から当社との販売代理店契約をおこなわない旨の意思が表示されたため事業を継続することは困難であると判断した。また、地球環境ソリューション事業の住宅再生事業について、住宅建築や住宅内装工事を営む会社をM&Aによる買収計画を立て、検討してきたが、買収条件に双方の希望が沿わない結果となったため、今後の事業立上げが困難であると判断したとのことで、2024年3月26日に、事業の撤退を決定。

⑪2024年3月26日に、イメージワンと創イノベーションとの簡易株式交換日の日程を、2024年6月から2025年6月予定へ変更。現時点において「フィージビリティスタディ」の完了時期が明確化されていないため、「フィージビリティスタディ」完了後に予定されている福島第一原子力発電所構外での小規模実証試験を進めるには更なる時間を要すると想定される。そのため、本事業化の目途が依然として明確にはならないことから、2020年2月27日付、2020年4月28日付、2020年8月25日付、2021年4月15日付、2022年4月28日付、および2023年4月25日付の公表に引き続き、今回も株式交換契約の承認取締役会および締結の予定を変更し、2025年3月予定とすることとした。

⑫質疑応答で、「単体と連結ともに従業員数が51名とあるが、子会社のワン・サイエンスの状況と従業員の兼務状況は?」との質問あり。「ワン・サイエンスは、現在、事業をおこなっていない。従業員は兼務となっている。」との説明。

⑬質疑応答で、「中期経営計画が取り下げられ、今期の業績見通しも非公表、2020年度から4年連続で赤字が続いており心配。黒字化の予定は?」との質問あり。「黒字化に邁進する。」と回答。
時期についての具体的な目途や目標については説明無し。

⑭質疑応答で、「中期経営計画が取り下げられたが、新しい中期経営計画はいつ公表するのか?」との質問あり。「5月中旬に新たな中期経営計画を公表する。」との回答。
2024年3月26日のIR資料では、「中期経営計画(2022年9月期から2024年9月期)を取り下げることを決議。今後は、単年度ごとの業績見通しを適宜公表することとする。なお、今期の業績予想は、5月中旬頃の公表を予定している。」と説明されており、新しい中期経営計画は作成しないものと思われたので、違和感を感じた。

⑮社外取締役と監査等委員である取締役を除く取締役名8名の報酬等の総額は4,956万円。2023年3月に3名が入替ったことを考慮すると、単純平均で取締役1人当たり991万円。

⑯議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

狭い株主総会会場に警備員が3名も配置され、また、ビデオカメラ2台で株主総会の様子を撮影している厳戒態勢の中での開催でした。

株主総会検査役が選任されているような株主総会でもなく、違和感を感じましたが、2023年12月26日に開催された定時株主総会で、会社側と前社長の島岡潤さんとの間でトラブルがあったと報じられており、その影響があったようです。なお、本株主総会ではトラブルはありませんでした。

4期連続で赤字が続いており、中期経営計画が取り下げられ、今期の業績予想も非公表なので、当面、赤字が継続するのではと懸念されますが、不祥事が発端のものの経営体制も変更となり、会社が変わる過渡期に思います。

まずは5月に公表予定の「今期の業績予想と新中期経営計画」で、黒字化の見通しが立つのか確認したいと思います。

 

株主総会会場のゲートシティ大崎
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