ストリームの株主総会に出席しました【2025年4月24日】

株主総会
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ストリーム 第26期定時株主総会

日時:2025年4月24日(木) 10:00-12:45

場所:住友不動産御成門駅前ビル(御成門駅徒歩1分)

出席株主数:約40人

お土産:無し、子会社のエックスワンのセレブシリカウォーターの配布あり

 

企業情報

ストリーム(3071)

HP:株式会社ストリーム | Stream

①主に「ecカレント」「イーベスト」「特価COM」のサイトで家電・パソコンなどのインターネット通販事業をおこなう「インターネット通販事業」(売上構成比96%)を中心に、化粧品・健康食品を中心とした生活必需品の販売事業をおこなう「ビューティー&ヘルスケア事業」(売上構成比3%)、各種販売支援事業や3PL事業および不動産事業をおこなう「その他事業」(売上構成比1%)を運営。

②筆頭株主は、家電量販首位のヤマダホールディングス(9831)の子会社のヤマダデンキで、566万株、20.4%を保有。
元社長の劉海涛さんが、第2位の株主として、555万株、20.1%を保有。
日本システム開発が、第6位の株主として、23万株、0.8%を保有。

株主優待(1月末)
100株:優待割引券1,000円
2,500株:優待割引券3,000円
5,000株:優待割引券5,000円
10,000株:優待割引券10,000円
50,000株:優待割引券50,000円

④使用人数は連結で69名(単体で51名)と少人数体制。

 

株式情報

時価総額:29億円(2025年4月23日時点)

売上高:302億円(2025年1月期実績)⇒315億円(2026年1月期予想)

株価:103円(2025年4月23日時点)

1株純資産:104円(2025年1月末時点)、PBR:0.99倍

1株当期純利益:6.71円(2026年1月期予想)、PER:15.3倍

1株配当:3円(2026年1月期予想)、配当性向:44%

配当利回り:2.9%、株主優待含む利回り:12.6%(100株保有時)

株主数:24,545名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会前の事前情報

①当連結会計年度の売上高は30,296百万円(前年比10.4%増)、営業利益260百万円(前年比42.8%増)、経常利益240百万円(前年比48.6%増)となった。また、エックスワンにおいて、債権の回収可能性を慎重に検討した結果、貸倒引当金繰入額164百万円を特別損失に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は4百万円(前年比86.3%減)となった。

②インターネット通販事業は、当連結会計年度における国内の家電小売業界においては、デジタルカメラ関連、また猛暑および年末にかけて厳寒となった気候要因によりエアコンなどの季節商品が好調に推移した。都内23区を中心としたエリアにおいて最短2日で、大型家電品の設置配送を行うサービスについて、よりお得な商品をお買い求め頂けるよう一層の商材の充実を図った。また、スピーディーに届けられるよう更なる納期短縮の取組みを行った。2024年10月より東京都民を対象とした設置済みのエアコン・冷蔵庫・照明器具などを、省エネ性能の高い新品の対象家電などに買い替えた際に付与される「東京ゼロエミポイント」の制度変更により還元額が引き上げられ、当社は、SDGsの観点からインターネット通販企業として先駆けて「ecカレント」オリジナルサイトおよび「ecカレント楽天市場店」の店舗を東京ゼロエミポイント登録店とし、その場でポイント分が購入金額から最大で8万円分値引きされる「省エネ家電」への積極的な買い替え訴求を同サイトにて行い、対象家電の売上高は堅調に推移した。
各カテゴリにおける前年比では家電6.7%増、パソコン49.2%増、周辺機器・デジタルカメラ5.1%増となった。売上高および利益面に関しては、前年比で増収増益となった。その結果、インターネット通販事業における売上高は29,059百万円(前年比10.8%増)、営業利益566百万円(前年比15.9%増)となった。

③エックスワンにおいて展開される、ビューティー&ヘルスケア事業においては、新商品として、2024年11月にヒト幹細胞培養液配合のエックスリュークスシリーズから、まつ毛美容液「エックスリュークスアイラッシュセラム」およびメイクパレット「エックスリュークスデザイニングメイクパレット(ベージュ/ピンク)」を発売した。また、ヒト幹細胞培養液配合のスキンケアアイテム「エックスリュークスチェリーブロッサムオールインワンジェル」を2023年10月より「エックスツーバード」会員向けに販売していたが、2024年12月よりエックスワン直営店舗および直販サイトや他ECサイトなどにおいても販売を開始し、売上高は堅調に推移した。会員向けビジネスは、概ね計画通り推移し、また卸販売においても、2024年1年間の訪日観光客がコロナ禍前以上の水準となり免税店舗の売上高も堅調に推移し、前年比で増収増益となった。その結果、売上高は877百万円(前年比6.4%増)、営業利益77百万円(前年は6百万円の営業利益)となった。

④その他事業(「各種販売支援事業」「3PL事業」「不動産事業」)は、「各種販売支援事業」においては、ラオックス・グローバルリテーリングの国内免税店舗などにおいて訪日観光客向け販売やエックスワン商品の会員向け販売のシステム・物流支援などを行っている。「3PL事業」においては、2024年12月に日本ロジテム(9060)と業務提携契約を締結した。同社は、総合物流事業を展開しており、当社のインターネット通販サイト運営で培った販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムと融合することにより、クライアント毎に固有のシステムカスタマイズにも柔軟に対応し、プラットフォームの質・量の強化を図っていく。取扱いアイテムについては、パソコンや家電以外にも自転車などのアイテムやスポット対応など柔軟なサービスを提供している。また、継続的に新聞やインターネット(主に検索連動型)での同事業の広告展開および取材対応に伴うメディアへの露出に努めている。「不動産事業」においては、国内案件のみならず、海外のお客様も対象に、不動産の売買・賃貸などに関する仲介事業を展開している。その結果、売上高は414百万円(前年比13.0%減)、営業損失7百万円(前年は54百万円の営業利益)となった。

⑤売上高確保の大きな要因となっている「楽天市場」などの外部サイトにおいては、引き続き販売促進イベントに積極的に参加するのに加え、2025年1月より新たに加わった「JAL Mall」など外部サイトの多様な販路の更なる展開により、一層の売上高を確保して行く方針。2026年1月期の業績については、売上高31,550百万円(前年比4.1%増)、営業利益309百万円(前年比18.6%増)、経常利益275百万円(前年比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益185百万円(前年は4百万円の当期純利益)を見込んでいる。

⑥2025年4月24日に、社長が齊藤勝久さんから、右田哲也さんへ交代の予定。

⑦取締役候補6名中、70歳以上の候補者は小手川大助さん(1951年生まれ、73歳)、西川徹矢さん(1947年生まれ、77歳)の2名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑧社外取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は4,666万円。単純平均で取締役1人当たり1,555万円。使用人兼務取締役の使用人分給与は含まず。
使用人兼務取締役の使用人給与や、子会社などからの報酬も含めた金額が提示された方が、株主から見て実態が分かりやすいと思う。

 

株主総会での個人メモ

①株主総会開始前に、受付周辺に、受付や会場スタッフとは別の社員?が通路をふさぐように10名程度集まっていたのが印象的。

②社長の齊藤勝久さんは体調不良のため欠席。齊藤勝久さんに代わり、取締役の右田哲也さんが議長を務められていた。

③株主総会冒頭で、第6位の株主の日本システム開発から、「議長を日本システム開発のノセゲンさんに変更」とする動議が出された。議長の右田哲也さんが、「ノセゲンさんの経歴」について質問があり、ノセゲンさんから「公認会計士」と回答。
拍手での採決により、右田哲也さんから「右田哲也さんの議長継続」について賛成多数で可決されたとの説明があったが、日本システム開発から「大株主のヤマダデンキが欠席し議決権を行使しておらず、動議が否決されるのはおかしい。しっかりと集計して欲しい。」との意見あり。右田哲也さんが事務局と相談した結果、投票用紙での採決に切り替わり、再度、議長変更の動議について採決が行われた。

④議長変更動議の投票用紙回収後、10:30‐11:00まで集計のため休憩。右田哲也さんから、「退出される株主は、出席票をSPに提出するように」と言いかけ、直ぐに「受付に提出するように」と言い直していたのが気になった。

11:00に再開するも、突然、議長の右田哲也さんから「このような状況では株主総会は続けられないため、株主総会は閉会とします。別途、臨時株主総会を開催します。」とだけ株主に言い残し、取締役の右田哲也さん、小手川大助さん、監査役の橋本博人さん、露口洋介さん、西圭輔さんが退席された。
議長変更の動議についての採決結果も公表せず、株主に対し特に説明も無く、株主総会途中での一方的な閉会宣言に大きな違和感を感じた。

⑥取締役の右田哲也さん、小手川大助さん、監査役の橋本博人さん、露口洋介さん、西圭輔さんが退席された後、会場には、取締役の斉向東さん、事務局メンバー、会場スタッフ、株主が残った。日本システム開発のノセゲンさんが議長変更動議の採決結果について事務局に確認したところ、ノセゲンさんから、「議長変更について賛成多数で可決された」との説明あり。「法的に、議長は株主総会の途中で、株主に諮ることなく一方的に閉会宣言はできない。議長であった右田哲也さんの株主総会の閉会宣言は無効。」との説明もあり、議長が右田哲也さんからノセゲンさんへ変更となり、株主総会は継続された。

⑦ノセゲンさんより、監査報告、議案説明が行われた。なお、事業報告は割愛されていた。

⑧第2号議案について、日本システム開発から、「取締役候補に市村智樹さん、斉向東さん、小野活司さん、淵邊善彦さんの4名を追加」する動議が出された。斉向東さんは、ストリームの現取締役。小野活司さんは、ストリームの元取締役かつ九州ヤマダの元会長。

⑨質疑応答で、「Yahoo!ファイナンスの掲示板に記載されている社長の齊藤勝久さんについての投稿内容を見ると不祥事のように思うが事実なのか?」との質問あり。取締役の斉向東さんから、「内容については精査が必要。会社として調査をして公表をしたい。何かしらの対処をする。」との回答。

⑩質疑応答で、「株価が乱高下している。以前、株価操縦の不祥事があったが、同様なことが行われているのではないか?」との質問あり。取締役の斉向東さんから、「確かに10年ほど前にそのような不祥事があったが、今はそのような認識は無い。」との説明。

⑪質疑応答で、「議長交代の動議について、集計のために来場した株主を待たせた後、集計結果について公表もせず、一方的に閉会宣言をして退席した取締役と監査役(取締役の右田哲也さん、小手川大助さん、監査役の橋本博人さん、露口洋介さん、西圭輔さん)は無責任だと思う。」との意見あり。

⑫質疑応答で、「日本システム開発では、本日の議長交代の動議、取締役選任についての動議について、事前にストリームと相談や協議をしていたのか?」との質問あり。議長のノセゲンさんから、「事前の交渉はしていない。」との回答。

⑬質疑応答で、「動議による株主提案の取締役候補4名の経歴を紹介して欲しい。」との意見あり。議長のノセゲンさんから、「資料を用意していたが、経営陣に持ち去られたので、口頭で説明する。」との回答。その後、「各候補者の生年月日、経歴」について説明がなされた。

⑭第1号議案については、拍手での採決。第2号議案については、投票用紙での採決となり、投票用紙の回収後、11:55‐12:25まで集計のため休憩。集計結果、会社提案の取締役候補について、右田哲也さんは可決、稲山昌二さんは否決、佐藤和生さんは否決、齊藤勝久さんは否決、小手川大助さんは否決。株主提案(動議)の取締役候補について、市村智樹さんは可決、斉向東さんは可決、小野活司さんは可決、淵邊善彦さんは可決された。

⑮株主総会終了後、割愛された事業報告の動画が放映された。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主優待が魅力的で、ヤマダデンキ(ヤマダホールディングス)の持分法適用関連会社との安心感もあり、平均105円で投資しました。

今回、実際に取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では、議長交代の動議が出されましたが、動議の採決結果を公表せずに、しっかりとした説明も無く、一方的に閉会宣言をして退出した経営陣(取締役の右田哲也さん、小手川大助さん、監査役の橋本博人さん、露口洋介さん、西圭輔さん)の対応に大きな違和感を感じました。来場した株主に対して不誠実な対応に見え、悪印象でした。

なお、日本システム開発からの動議については、特に恫喝なども無く、採決方法に関する指摘(拍手ではなく投票方式での採決への変更)も的を得ているように思えました。不規則発言などで退場を宣告される株主もいなく、荒れた様子もありませんでした。

また、拍手での採決で否決とした動議について、投票用紙方式で改めて採決した結果、可決とされた点から、当社に限らず、「拍手での採決には、経営陣が恣意的に議案の可否決をコントロールしうる大きな問題(信憑性)が潜んでいる」と改めて思いました。

動議を出した日本システム開発からの説明において、「大株主(筆頭株主)のヤマダデンキは株主総会に出席しておらず、議決権を行使していない」との説明があり、日本システム開発とヤマダデンキの関係(ヤマダデンキの議決権行使情報をどう入手したのか)が気になると共に、ストリームの経営陣がヤマダデンキから信頼を得ていない(委任状を得られていない)点も気になりました。日本システム開発が、動議の可決に確信・自信のある物言いをしていた点から、第2位の大株主で元社長の劉海涛さんが動議に賛成しているようにも思えました。

他社の株主総会では、出席株主から出された動議が可決されそうだからとしても、採決結果を公表せずに正当な理由も無く株主総会の途中で閉会宣言してその場から逃げ出すような対応は見たことが無く、株主軽視にも見えとても残念でした。

当初議長を務めた取締役の右田哲也さんが主張するように、「本株主総会は閉会扱い(議案の決議無し)となり、別途、臨時株主総会が開催される」のか、それとも、動議により議長に就いた日本システム開発のノセゲンさんが主張するように、「本株主総会の各議案の決議は有効に成立する」のか、今後の展開について興味を持って注視します。

今回、株主総会検査役の選任も無い中で経営権が争われた、あまり見かけない展開の株主総会でした。不意打ちの動議に対する対応であったのかもしれませんが、今回のイレギュラーな株主総会の顛末については今後の知見とします。

株主総会では、現経営陣の対応に大きな違和感を感じましたが、場合によっては会社が大きく変わる過渡期になるようにも思え、株主優待を楽しみに継続保有の予定とし、追加投資も検討します。

 

2024年4月30日に到着したストリームの株主優待の内容についてはこちら↓

ストリームの株主優待が到着しました【2024年4月30日】 | ぽこタンの株主総会日記

 

株主総会会場の住友不動産御成門駅前ビル
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