ジーネクストの株主総会に出席しました【2024年9月11日】

株主総会
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ジーネクスト 臨時株主総会

日時:2024年9月11日(水) 9:00-13:25

場所:TKP市ヶ谷ビル(市ヶ谷駅徒歩2分)

出席株主数:約30名

お土産:無し

 

企業情報

ジーネクスト(4179)

HP:株式会社ジーネクスト(G-NEXT) | CRM・CTI連携可能な顧客対応を支援するプラットフォームの提供 (gnext.co.jp)

①アナログ・煩雑な顧客対応のDX化を促進するサービスを展開しており、企業の顧客体験の一貫性を支援。顧客対応窓口をはじめとした、企業が取り巻くステークホルダーのDXを支援するステークホルダー DXプラットフォーム「Discovereiz」を自社開発・提供。

筆頭株主は、創業者で前社長の横治祐介さんで、148万株、35.3%を保有。

③従業員数は24名のみと少人数体制。

 

株式情報

時価総額:13億円(2024年9月10日時点)

売上高:6.1億円(2024年3月期実績)⇒6.1~6.7億円(2025年3月期予想)

株価:264円(2024年9月10日時点)

1株純資産:0.96円(2024年3月末時点)、PBR:275倍

1株当期純利益:非開示(2025年3月期予想)、PER:非開示

1株配当:無配(2025年3月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配

株主数:1,664名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

筆頭株主で創業者で前社長の横治祐介さんが、本臨時株主総会を招集。横治祐介さんから、株主総会招集通知が郵送。

②ジーネクスト側が、東京地方裁判所に検査役の選任の申立てをおこない、検査役が選任。ビデオカメラが会場入口に1台、会場内に3台設置され撮影していた。座席は、出席票番号による指定席制。

③株主総会は、横治祐介さんが株主として招集のため、株主総会の事務局も株主側が対応していた。

④株主総会冒頭で、株主総会招集者として横治祐介さんが挨拶をされ、議長の選任から開始。横治祐介さんが事務局に座る弁護士の平さんを推薦、一方で、ジーネクスト側からは社長の三ヶ尻秀樹さんが立候補。出席株主や監査役から不規則発言含め数々の指摘があり、採決までに30分程度かかっていた。監査役の齊藤友紀さんから、「出席株主と結託して混乱させているわけではない」とのコメントもあり。出席株主からの不規則発言含めた強い要請に押され、事務局が会場前方のホワイトボードに、株主がどの議長候補者に投票したのかが分かるように出席番号を書いて明示していた。採決の結果、議長には平さんが任命された。

⑤理由は不明だが、取締役の渡辺尚武さん、阿南久さんは欠席されていた。株主総会開始時の印象として、取締役と監査役6名中、2名が欠席されており、横治祐介さん側が優勢なのかと思えた一方で、社長の三ヶ尻秀樹さんの様子は淡々と落ち着いており、監査役の信原寛子さん、齊藤友紀さん、江本卓也さんは、私語も含めリラックスしているように見えたので、株主提案が否決される可能性が高いようにも思えた。

⑥出席株主から、「議決権行使書を持参したのにもかかわらず、同じ議決権行使書が郵送で行使されているとのことで、受付でトラブルになった。議決権行使書の集計は信用できない。」との主旨の指摘が度々あり。別の出席株主から、「私文書偽造の疑いがあるので、犯人を告発したほうが良い」との旨、監査役に意見あり。議長の平さんからは、「議決権行使書には不正が無いように記号を付している。必要であれば別途、議決権行使の効果を裁判で争うべきで、今、決議をおこなわないという話ではない。」との説明あり。
同一株主に対する同じ議決権行使書が2枚(郵送行使、当日持参)存在するのは、株主総会の信頼性を損ねるため大問題。原因を調査し、調査結果を公表するべき。

⑦議長の平さんから、会場内でのパソコンやスマホの使用禁止の案内があったが、一方で、事務局メンバー、取締役、監査役はノートパソコンを使用していた。議長候補の採決時に平さんに投票していた出席株主から「株主のノートパソコンの使用禁止を一方的に求めるのはおかしい、他社の株主総会ではあり得ない。」との旨のクレームが出ていた。このやりとりが数度あり、出席株主から横治祐介さん側への支持が一部失われたように感じた。

⑧日経新聞などで、「2024年6月28日に開催された定時株主総会で、経営陣を入れ替える株主からの動議が可決されそうだったが、議案採決されず流会となった。さらに会社側は9月の臨時総会までの間に増資を公表。株主側は反発し司法的な解決を求めた。総会での議長の裁量権や増資の公正性を巡る争いとして注目が集まる。」との報道あり。

ジーネクスト側と創業者で前社長の横治祐介さんとのトラブルの経緯は下記の通り。

2024年5月9日
取締役会において、下記のとおり代表取締役の異動および社長交代について決議。代表取締役であった横治祐介さんの取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたすなど会社の意思決定に支障が出ていたことから、横治祐介さんを代表取締役から解職し、三ヶ尻秀樹さんを代表取締役に選定することで、迅速な意思決定を図る体制を構築するため。

2024年5月15日
横治祐介さんが、一身上の都合により取締役を辞任。

2024年6月12日
横治祐介さんが、6月28日の定時株主総会に修正動議の提出を通知。内容は、取締役3名(中川祐輝さん、横治祐介さん、鎌形尚さん)の選任、監査等委員である取締役3名(小堀優さん、小峰孝史さん、浅利卓人さん)の選任。

2024年6月14日
修正動議案に対する取締役会の意見として以下表明。
「解職の経緯は、取締役会において、横治さんから、突如、自らが保有する当社株式の大多数を第三者の企業に譲渡することを希望しており、当該第三者の関係者を本定時株主総会で付議する役員候補者に推薦したいとして、横治さんを含めた候補者5名の提案があった。これを受け、取締役会では、筆頭株主である横治さんが保有する当社株式の大多数を第三者に譲渡し、これに伴い当該第三者の関係者を当社取締役の候補者として指名することは、実質的には当社の経営支配権の移転となり得るため、経済産業省が 2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針–企業価値の向上と株主利益の確保に向けて–」の内容および趣旨を踏まえて、当該譲渡については、当社の中長期的な企業価値ないし株主共同の利益を確保するとともに、手続きの透明性・公正性・公平性を確保するために、当社取締役会での十分な議論を踏まえた決議を経る必要があることが確認され、横治さんに対し、譲渡の相手方やその詳細、背景、理由、取締役候補者の略歴、新体制後の展望などについて、十分な説明と必要に応じた資料の提示を求めたが、横治さんからは具体的な説明は得られなかった。そればかりか、横治さんは、当社の当時の代表取締役として当社の中長期的な企業価値ないし株主共同の利益を確保する責務がある立場にありながら、上記の株式譲渡は当社の株主としての立場に基づくものであり、当社の代表取締役としての立場に基づくものではないなどとして、取締役会が要請した、当社の代表取締役としての当社の中長期的な企業価値ないし株主共同の利益を確保する責務を無視する意向を繰り返し示し、取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたすなど会社の意思決定に支障を生じさせたため、社外取締役を含む取締役会の全員一致の決議により、代表取締役の地位を解職された。さらに、横治氏から、2024年5月13日に、突然、一身上の都合による役員辞任届が提出され、翌日の同月14日に本人から辞任の意思表示を確認することが出来たので、当社は、横治さんからの取締役辞任を受理し、同月15日付「取締役の辞任に関するお知らせ」を公表するに至った。当社は2024年3月期期末決算発表を当初同年5 月13日におこなう予定であったが、横治さんの突然の役員辞任届の提出により決算発表を延期せざるをえない事態になり、当社経営陣は、監査法人とも協議を重ね、同年5月15日付「継続企業の前提に関する事項の注記に関するお知らせ」の公表と共に同年3月期末決算発表をおこなった。この一連の騒動により、株主、取引先および従業員をはじめとしたステークホルダーに多大なる心配と、不安を与えてしまい、当社としては大変遺憾に感じている。」

2024年6月28日
定時株主総会開催。議事進行に想定以上の時間を要すこととなり、決議事項の全てについて、採決に至らずに流会。

2024年7月5日
横治祐介さんより、臨時株主総会の招集請求。内容は取締役4名(中川祐輝さん、横治祐介さん、小堀優さん、西原隆雅さん)の選任、監査役3名(鎌形尚さん、小峰孝史さん、浅利卓人さん)の選任。

2024年7月26日
臨時株主総会の開催日が2024年9月13日に決定。舞花に対し、第三者割当の方法により新株式および第7回新株予約権を発行することについて決議。新株式は、払込期日2024年8月13日、1株261円で766,300株を発行。第7回新株予約権は、割当日2024年8月13日、行使価額333円で1,201,300株、行使請求期間は2024年8月14日から2026年3月31日まで。

2024年7月30日
横治祐介さんに対し、東京地方裁判所が、9月11日までの日を会日とするジーネクストの株主総会を招集することを許可。手続費用は各自の負担。また、横治祐介さんが、2024年7月29日付で、東京地方裁判所に新株および新株予約権発行の差止め仮処分を申立て。

2024年8月8日
東京地方裁判所において、新株および新株予約権発行の差止め仮処分の申立てを却下する決定がなされる。

2024年8月13日
ジーネクスト側が、2024年9月13日の臨時株主総会の議案を公表。内容は取締役5名(村田実さん、小林潤一さん、小沼忠國さん、江頭敬太さん、高橋智さん)の選任、監査役3名(信原寛子さん、齊藤友紀さん、江本卓也さん)の選任。会社側臨時株主総会は、株主側臨時株主総会とは別議題として招集するもの。定時株主総会は、議案の全てについて採決にまで至らずに流会となった。これにより、代表取締役であった三ヶ尻秀樹さんが、2024年6月28日に開催された定時総会終結の時をもち任期満了となり、会社法第351条第1項の定めに基づき、2024年9月13日現在において代表取締役(権利義務者)としての在任になっているため、その後任として執行役員管理管掌の村田実さんを代表取締役に選任し、新たな経営体制の下、当社の持続的成長と更なる発展を目指すもの。

2024年8月30日
ジーネクスト側が、東京地方裁判所に検査役の選任の申立てをおこない、9月11日開催の臨時株主総会について検査役が選任。横治祐介さんが招集する、2024年9月11日開催の臨時株主総会に関して、株主総会開催禁止の仮処分を東京地方裁判所に申し立て。
横治祐介さんが、東京地方裁判所に検査役の選任の申立てをおこない、9月13日開催の臨時株主総会について検査役が選任。

2024年9月9日
横治祐介さんに対する善管注意義務違反の疑いに関する下記の社内調査開始を公表。
「当社は、横治さんの代表取締役在任中の善管注意義務違反・忠実義務違反に該当する疑いがある事実として、2024年5月9日の取締役会の数日前に、自己の保有株式の大半(公開買付規制にかからない発行済株式の約33%)を、市場価格の1.5倍で同取締役会の6日後に譲渡する企図を横治さんが突如表明した上、同取締役会においてその譲渡先などについて十分な説明をしなかった事実、および、横治さんが、当社取締役会に無断で、当社と競合する可能性がありうる事業(ビジネスアポイントのプラットフォームの開発など)を営むBigSmallの取締役に2021年5月25日より就任していた事実を商業登記簿の記載とともに指摘している。本調査の結果、まず前者の事実について、横治さんは、遅くとも2024年2月には、当社との正式な取引関係のない仲介業者を起用し、横治さんが保有する当社株式の大半を譲渡するスキームの検討に入り、取締役会への報告のないまま、同年4月には関係者間で具体的な調整を進めていた疑いがあることが確認された。また、後者の事実についても、横治さんは、BigSmallの取締役に就任していたのみならず、同社のための営業活動、協業先の支援、契約締結行為などを、当社代表取締役名義および当社の人員を利用しておこなっていたことが疑われる記録が確認された。本調査の結果、横治さんの代表取締役在任中の行為については、職務権限基準、稟議規程、関連当事者取引管理規程、情報セキュリティ管理規程などに違反すると疑われる各種の行為が確認された。なお、当社からの再三の返却要請にかかわらず、横治さんへの当社の貸与物など(PC・その他備品・法人クレジットカード・セキュリティカード・社員証・健康保険証・未提出の領収書)は返却されていない。」

2024年9月10日
ジーネクスト側が申し立てた9月11日の株主総会開催禁止の仮処分について、東京地方裁判所より却下する決定がなされる。

2024年9月11日
本臨時株主総会開催(株主の横治祐介さんが開催)。

2024年9月13日
ジーネクスト側が臨時株主総会開催予定。

 

筆頭株主で創業者で前社長の横治祐介さんの主張から下記抜粋。

1.ジーネクストの債務に対して、横治祐介さんが現経営陣から代表取締役を解任され取締役を辞任した現在においても、横治祐介さんの自宅が担保として提供されており、現経営陣は自らが経済的なリスクを負うようなことはなく、横治祐介さんの与信供与によってジーネクストの銀行取引を続けている。

2.2024年5月9日付取締役会では、外部投資家との資本業務提携について審議をし、その結果、横治祐介さんと現経営陣で意見の相違があり、現経営陣から当該議案が否決されるだけでなく、代表取締役を解任された。その後、横治祐介さんは、同月13日に、これ以上取締役の地位を継続していては混乱が広がることを懸念したため、辞任をした。

3.ジーネクストでは、横治祐介さんと現経営陣の共通認識の下、2023年夏以降、近年の業績低迷を打開するために外部投資家との資本業務提携を模索していた。このような状況下で、外部投資家より、横治祐介さんの株式譲渡とジーネクストへのファイナンスについて打診を受けたため、取締役会で諮ることになった。この打診内容は、ジーネクストにおいて、横治祐介さん以外の大株主が出現する可能性のあるものであった。

4.横治祐介さんは、ジーネクストの株主共同の利益と中長期的な成長を考えた場合、場合によっては、ジーネクスト単独ではなく、資金力がある外部投資家などから協力を得ることが必要なのではないかと考えていた。しかし、残念ながら、現経営陣は、ジーネクストのことや株主共同の利益ではなく、自分たちがジーネクストにおいて継続的に影響力を行使でき、自らの役員の地位を維持できる観点から外部投資家の選定をしたがった。このことは、2024年6月以降、横治祐介さんがジーネクストと事業シナジーが明確に見込める上場会社の資本業務提携の話を持ち掛けたが、その話に興味すら示さず、従業員3名の経営コンサルティング会社の舞花に対して新株発行および新株予約権発行を決定してしまったことからも明らか。

5.裁判所が選任した総会検査役の報告書によれば、6月28日開催の定時株主総会では事前行使を含めた当日の出席者の議決権割合は全体で約56%であり、横治祐介さんの議決権が約35%であったことから、本来ならば役員選任議案の修正動議は可決されていた。なお、社長の三ヶ尻さんら現経営陣は、横治祐介さんが開会直後に提出した議長不信任動議を30分以上にわたって採決せず、株主総会の開催時間も10時から12時までと短く設定し、12時過ぎに会場の時間がない旨を議場に告知した(会場の利用時間は13時まで延長していたがその事実は隠されていた。また、さらに会場は16時まで延長可能であった。)。そればかりではなく、三ヶ尻さんは、総会会場の予約当時も、それ以後も、12時以降に第三者が同会場を予約したことはなかったにも関わらず、「この会場については、後に予約が入っていたので変えることがもう難しい状況。」などと明らかに虚偽の事実を議場において出席株主に告げていたことが判明している。そして、三ヶ尻さんは継続会か流会かを動議にかけて、横治祐介さんがすぐに再度継続の動議を出してもこれを無視して、横治祐介さんの提出した役員選任議案の修正動議の採決をおこなわなかった。

6.そもそも9月11日付の横治祐介さんが主催する株主開催の臨時株主総会は、2024年6月の定時株主総会において、社長の三ヶ尻さんの不当な議事運営がなければ、新たに役員選任がなされていたものであり、開催する必要のないもの。定時株主総会が流会してしまったため、横治祐介さんが、2024年7月1日に、任期満了後も権利義務代表取締役・権利義務取締役・権利義務監査役として居座り続けることになる現経営陣に代わる、新たな役員選任をする必要があるため、株主総会招集請求をおこなった。しかし、現経営陣はその請求に適切に対応をしなかったため、横治祐介さんが東京地方裁判所に対して招集許可決定を求めざるを得ず、その結果、同裁判所は7月29日に株主による臨時株主総会の招集許可を決定した。本招集許可に基づいて開催されるのが、9月11日付の株主開催の臨時株主総会。また、本招集許可により、現経営陣は、株主開催の臨時株主総会で審議される議題について、株主総会の招集権自体を喪失している。

 

⑪2024年8月2日の日経新聞記事に、定時株主総会での流会について識者から下記コメントあり。

1.総会の議長不信任動議はすぐに議場に諮るべきだ。議長が質疑応答を続けて時間切れになったのなら、引き伸ばし意図は明らかで、違法だろう。増資の差し止めでも評価要素になるし、取締役の善管注意義務違反が認められる可能性も高そうだ。代表取締役はかなりのリスクを取った印象だ。経営支配権争いの際、取締役が自己に味方する株主を選び増資を強行するのが可能になれば、資本市場を歪めることになりかねない。市場の信頼も著しく失われるだろう。社外取締役や監査役が増資を問題にしていないのも気がかりだ。ガバナンスがほぼ機能していないと推察する。

2.経営支配権を巡る争いが顕著にあるなかでの第三者割当増資で、裁判所から不公正発行として差し止められるリスクがあるだろう。総会における議長のふるまいなども踏まえると、増資の主要目的は支配権維持だと認定されてもおかしくない。議長はもっと早く議長不信任動議に応じていれば、時間切れになることはなく、決議を取れたはずだ。荒っぽい対応と言わざるを得ず、非常に珍しい事案といえる。総会運営における議長の権限の範囲なのか、また行使の在り方として適切なのか注目される。

 

⑫2025年3月期第1四半期は、当社が属するクラウド基盤サービス市場においては、引き続き業務上のデータ・システムなどの既存要件を維持しながら他の環境への移行または新規システムに乗り換えるマイグレーション案件が中心ではあるものの、その対象領域は拡大している。また、クラウドサービス提供事業者が構築した環境を、他の利用者と共同利用するパブリッククラウドを導入・利用する企業が増加していることなどからも順調に推移している。

⑬このような状況の中、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を通じて、ビジネス現場で発生する「情報の分断」を解決するべく、「分断した情報」を「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことで、それぞれに必要な情報が集約され、その情報をもとに社内外のやり取りを最適化しており、その中で「業務が楽になった」「見えなかった情報が見えるようになったことで仕事が楽しくなった」などの喜びの声を多数いただいてきた。しかしながら、過去に積極的に展開した一過性の売上の計上を志向した不採算事業・案件のテコ入れ、「優待WALLET」などのサービス撤退、マーケット開拓に向けた各種施策やコストマネジメント施策の導入が遅滞したことを主因として、業績が不安定となり、下押し圧力が強まった。加えて、中長期的に安定したビジネスモデルを目指すため、売上構成をフロー型からストック型へ重点移行する方針を掲げ実行に移しているが、現在はまだその過渡期にあることから、業績の回復がままならない状況。一方で、2023年4月より、課題解決の範囲拡大とパートナーとのコラボレーションの掛け合わせにより、企業のIT戦略における上流から下流工程までを一気通貫でおこなう課題解決プログラム「SRM Design Lab」を開始した。加えて、2024年6月には、生成AI(人工知能)を活用し顧客対応における作業負担の軽減・業務効率化およびVOC(Voice of the Customer)の活用を支援する新サービス「Discoveriez AI」のサービス開始を発表しており、自社プロダクトである「Discoveriez」に加え、パートナーとの複数領域での共創により、クライアントへの本質的な課題解決を実行支援している。

⑭以上のような取り組みの結果、クラウドMRR(Monthly Recurring Revenue)の力強い成長がみられた一方で、フロー型からストック型への売上構成の変化などにより減収となり、当第1四半期累計期間の売上高は116,617千円(前年比13.8%減)となった。また、Discoveriezの開発などにおける外注費や通信費の売上高比率が高止まりしたことで売上総利益率が圧迫され、営業損失は61,488千円(前年は営業損失39,189千円)、経常損失は61,459千円(前年は経常損失39,461千円)、四半期純損失は61,697千円(前年は四半期純損失39,699千円)となった。

⑮質疑応答で、「5月9日の取締役会において横治祐介さんに善管注意義務違反があったのか?」との質問あり。横治祐介さんから、「無い。取締役会に審議を求めており、実際に実行もしていない。」との回答。

⑯質疑応答で、「5月9日取締役会において横治祐介さんが代表取締役を解任された後、取締役を辞任した理由は?」との質問あり。横治祐介さんから、「取締役会が非常に紛糾し、混乱が生じたので辞任した。」との説明。

⑰質疑応答で、「定時株主総会において横治祐介さんが過半数以上の議決権を有しており、横治祐介さんだけで意思決定できる状況にあったが、なぜ継続会を否決したのか?」との質問あり。横治祐介さんから、「継続会と流会の違いを理解していなかった。一旦、継続会について反対したが、その後、動議により継続会としたかったが、取り上げてもらえなかった。」との回答。

⑱質疑応答で、「横治祐介さんは、所有する株式を売却する意思はあるのか?」との質問あり。横治祐介さんから、「現在は無い。」との説明。

⑲質疑応答で、「従業員一同(19名)が横治祐介さんの議案に反対しているが、議案が可決された場合、従業員とどのように対応するつもりなのか?」との質問あり。横治祐介さんから、「コミュニケーションが取れていなかったことが多くあったのだと責任を感じている。」との旨の回答。

⑳質疑応答で、「舞花との関係はどうするつもりなのか?」との質問あり。横治祐介さんから、「舞花との契約内容を知らないので、内容を確認してから対応を考える。」との説明。

㉑質疑応答で、「定時株主総会で株主総会の開催時間を2時間までとしたのは問題では?延長もできたのでは?」との旨の質問あり。社長の三ヶ尻秀樹さん、監査役の信原寛子さん、齊藤友紀さん、江本卓也さんから、「会場の運営は事務局に任せており、12時まで確保したと聞いていた。当日はイレギュラーなことが多くあり過ぎ、場を見るので精一杯だった。継続会で良いと思っていたが、横治祐介さんに反対されてしまった。」との旨の回答。

㉒質疑応答で、ジーネクストの顧客である株主から、「混乱が続くと、サービス提供に問題が無いか心配になってしまう。横治祐介さんが取締役に戻ると、従業員も大半が止めてしまうと思うので、大株主として離れた場所から見守った方が良いのでは?」との意見あり。

㉓質疑応答で、複数のジーネクストの社員株主から、「社員への説明が足りていない。」「現状の社員の平均勤続年数(2.5年)をどう考えているのか?横治祐介さんが戻るのであれば、採用や教育は他の誰かに対応して欲しい。」などの意見あり。

㉔社外取締役を除く取締役2名の報酬等の総額は2,900万円。単純平均で取締役1人当たり1,450万円。

㉕議案の採決方法は投票用紙での採決。12:35に投票完了し、13:20に集計完了。結果、株主提案は全て否決された。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や監査役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主株主総会を招集し、株主側が事務局まで対応する株主総会をあまり見かけることが無く、今回、とても勉強になりました。さらに、監査役が前面に出て意見を活発に表明する株主総会は他社では見かけず、参考になりました。

今回、他社の株主総会ではあまり見られないような、約4時間半にもおよぶ長時間の株主総会となりました。質疑応答では、創業者で前社長の横治祐介さんが、「議長選任時の出席株主や監査役からあった不規則発言含めた数々の指摘」に触れ、やや熱くなり語気を強める場面もありましたが、「今回の議案の採決で否決となった場合、潔く身を引くつもり」との言葉が印象に残りました。

議案採決の集計中や株主提案の否決が決まった後に、横治祐介さんが現経営陣に「お疲れさまでした」、出席株主に「出席ありがとうございました」と挨拶されていたのも印象的でした。

なお、株主総会中、同一株主に対する同じ議決権行使書が2枚(郵送行使、当日持参)存在しているとのことで大騒ぎとなっていました。株主総会の信頼性を損ねる大問題であり、しっかりと原因を調査し、調査結果を公表するべきだと考えます。

今回、資本提携先の舞花、顧客企業の株主、従業員株主、監査役のからの活発な意見を伺うことができ、内情を知らない株主から見ると、現況を理解する参考になりました。お飾りになりがちな社外監査役ですが、社外監査役の信原寛子さん、齊藤友紀さん、江本卓也さんの熱意や、特に、顧客企業の株主、従業員株主の意見を聞いて、横治祐介さんへの出席株主の支持が離れたように感じました。

また、横治祐介さんの説明を聞いても、5月15日に取締役辞任後、一転して、わずか一か月後の6月12日に取締役への再就任動議を出した(心変わり?の)真因は分かりませんでした。とはいえ、横治祐介さんから見れば、創業し大株主でもあるジーネクストは、自身の子供のような感覚もあるようにも思われ、また、横治祐介さんが大株主であることには変わりが無く、今後の動向が気になります。

3期連続赤字で、財務内容も悪く、予断を許さない状況ですが、早期の業績立て直し(黒字化)を期待しています。

 

株主総会会場のTKP市ヶ谷ビル
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