東邦銀行の株主総会に出席しました【2025年6月26日】

株主総会
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東邦銀行 第122期定時株主総会

日時:2025年6月26日(木) 10:00-11:05

場所:東邦銀行本店(福島駅徒歩8分)

出席株主数:約120名

お土産:無し

 

企業概要

東邦銀行(8346)

HP:東邦銀行

①福島県を主に、当行の本支店および出張所において、預金業務、貸出業務、為替業務およびそれに付随する業務などを行う「銀行業」(経常収益構成比81%)を中心に、主に証券業務を行う「証券業」(経常収益構成比1%)、情報処理受託業務、ソフトウェア開発業務、物品のリース・割賦販売業務を行う「リース業」(経常収益構成比12%)、金融関連業務としての信用保証業務を行う「信用保証業」(経常収益構成比2%)、事業承継およびM&Aの相談業務、クレジットカード業務および保証業務など行う「その他」(経常収益構成比4%)を運営。

②損害保険募集代理店などを営む福島商事が、第5位の株主として、843万株、3.3%を保有。
ガラス繊維大手の日東紡(3110)が、第7位の株主として、474万株、1.9%を保有。

株主優待(3月末、1年以上)
1,000株:ふくしまからの贈りもの3,000円相当
5,000株:ふくしまからの贈りもの5,000円相当
10,000株:ふくしまからの贈りもの8,000円相当

長期保有(5年以上)
1,000株:ふくしまからの贈りもの5,000円相当へグレードアップ
5,000株:ふくしまからの贈りもの8,000円相当へグレードアップ
10,000株:ふくしまからの贈りもの10,000円相当へグレードアップ

 

株式情報

時価総額:823億円(2025年6月25日時点)

経常利益:111億円(2025年3月期実績)⇒116億円(2026年3月期予想)

株価:326円(2025年6月25日時点)

1株純資産:789円(2025年3月末時点)、PBR:0.41倍

1株当期純利益:31.9円(2026年3月期予想)、PER:10.2倍

1株配当:10円(2026年3月期予想)、配当性向:31%

配当利回り:3.0%、株主優待含む利回り:4.6%(5年以上1,000株保有時)

株主数:25,294名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会前の事前情報

①当連結会計年度の経営成績は、経常収益は、日本銀行の金融政策変更に伴う金利上昇の状況下、事業性貸出および円建有価証券残高の着実な積み上げと利回りの向上による貸出金利息・有価証券利息配当金の増加に加え、預かり資産残高も順調に増加した結果、前年比114億58百万円増加し704億43百万円となった。経常費用は、基幹系システム移行に伴う減価償却費増加などにより経費が増加したことを主因として、前年比85億81百万円増加し592億45百万円となった。この結果、経常利益は、前年比28億76百万円増加の111億97百万円となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に伴い前年比21億93百万円増加し74億45百万円となった。業務の根幹をなすコアの利益である「コア業務純益」は、基幹系システム移行に伴う減価償却費の増加などにより経費が増加したが、貸出金利息などトップライン収益の増加に加え、与信関係費用の減少により、前年比27億42百万円増加し120億97百万円となった。なお 、当年度末の国内基準による連結自己資本比率は、リスクアセットの減少により、前年末比0.92%上昇し10.75%となった。

②銀行業は、経常収益は、日本銀行の金融政策変更に伴う金利上昇の状況下、事業性貸出および円建有価証券残高の着実な積み上げと利回りの向上による貸出金利息・有価証券利息配当金の増加に加え、預かり資産残高も順調に増加した結果、前年比99億77百万円増加し604億51百万円となった。また、セグメント利益は、基幹系システム移行に伴う減価償却費の増加などにより経費が増加したが、貸出金利息などトップライン収益の増加に加え、与信関係費用の減少により、前年比29億82百万円増加し108億84百万円となった。

③証券業は、経常収益は、売上高の増加により、前年比83百万円増加し9億48百万円となった。また、セグメント利益は、経常収益の増加により、赤字額が前年比97百万円減少し△35百万円となった。

④リース業は、経常収益は、売上高の増加により、前年比11億55百万円増加し87億20百万円となった。また、セグメント利益は、経常収益の増加により前年比1億17百万円増加し6億59百万円となった。

⑤信用保証業は、経常収益は、有価証券利息配当金の減少により、前年比26百万円減少し17億99百万円となった。また、セグメント利益は、信用コストの増加などにより前年比3億70百万円減少し12億33百万円となった。

⑥その他は、経常収益は、グループ会社の業務収益増加などにより、前年比2億49百万円増加し31億62百万円となった。また、セグメント利益は、与信関係費用の増加および経費の増加などにより前年比49百万円減少し8億77百万円となった。

⑦総資金利鞘は0.06%。その他有価証券の評価損益は△12,930百万円。総預金は、前年比△140,427百万円の6,167,045百万円。貸出金は、前年比19,767百万円増の4,054,004百万円。リスク管理債権は55,574百万円。貸倒引当金は25,192百万円。

⑧2026年3月期の連結ベースでの業績見通しについては経常収益857億円 、経常利益は116億円、親会社株主に帰属する当期純利益は80億円を見込んでいる。政策金利水準は0.5%を維持。

⑨長期経営計画「TXPLAN 2030」(2025年5月9日修正)は、2027年3月期に、連結当期純利益105億円。2030年3月期に、連結当期純利益170億円。TXPLAN2030が順調に進捗していることに加え、足元での国内金利市場が当初計画よりも高い水準で推移し、今後も一定程度の上昇が見込まれることを踏まえて長期計数計画を上方修正。

⑩監査等委員である取締役と社外取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は14,000万円。単純平均で取締役1人当たり3,500万円。

 

株主総会での個人メモ

①株主総会は、東邦銀行本店内の会議室での開催。

②株主総会の冒頭で、頭取の佐藤稔さんから、「地震などの緊急時には、株主の安全を確保したうえで議案の採決を直ちに行う。」との旨の説明あり。
緊急時の対応としては印象が良くなく、緊急時には人命を第一に何よりも避難を優先し、議案の採決については、後日、継続会や流会による臨時株主総会などでの対応でよいと思う。

③議案の採決前に、取締役候補者全員の紹介があった。

④質疑応答で、「東証からPBR1倍への改善要請が出ている。PBR1倍を達成しなければならないと考えているのか?」との質問あり。「ROEが3.6%と低い。2029年にROE7%へ引き上げる。PBR1倍を達成していきたい。」との回答。

⑤質疑応答で、「アパート建設時の借入について、家賃収入が無い初期の段階でも利息の支払いを求められ、他行に比べて条件が悪かった。また、毎年、確定申告書のコピーを提出するように求められる。プライバシーを考慮して改善して欲しい。」との意見あり。「融資条件については、他行同様に据え置き期間の仕組みもある。確定申告書のコピー提出については、そのような仕組みとなっている。」との説明。

⑥質疑応答で、「東邦銀行に対する利用者の評価が現在の低株価になっている。」との旨の意見あり。「信頼を得ながら、収益力を高め、配当を上げ、株価を上げていきたい。」との回答。

⑦質疑応答で、「地銀再編について報道を見かけるが、近隣県ではいち早く茨城県の常陽銀行と栃木県の足利銀行が経営統合され、今度は、群馬県の群馬銀行と新潟県の第四北越銀行の統合が発表された。近隣県のトップ行同士の統合の流れから取り残されているように見えるが、地銀再編についての方針は?」との質問あり。「地銀再編が進んでいるのは認識している。現時点、検討していることは無い。人口減が進んでいる。単独ではあるが、メリットデメリットを検討し、野村證券やTSUBASAアライアンスとの連携が必要だと考えている。」との説明。

⑧質疑応答で、「以前は店舗で手帳を配っていたが、支店により頂けたり頂けなかったりした。理由は?」との旨の質問あり。「現在は手帳は作成していない。以前は、各支店に部数を決めて配布していた。支店による対応は各支店の在庫の関係だったと思う。」との回答。

⑨質疑応答で、「店舗数が減り、ヨークベニマルからもATMが撤去された。預金の出し入れに不便を感じる。セブン銀行の利用を案内されるが手数料がかかる。通帳の記帳もできない。ゆうちょ銀行に顧客が移っているように思う。預金が利益の源泉であるはず。地域の為を考えているのか?」との質問あり。「キャッシュレス化により利用数が減っており、見直しを実施している。」との説明。

⑩質疑応答で、「法人貸出について、保証協会付けの割合は?」との質問あり。「事業性貸出は全体の40%であるが、そのうち保証協会付けの割合は8%程度。」との回答。

⑪質疑応答で、「経済誌の報道記事を見ると経費率が78%と高い。どうやって下げるつもりなのか?」との質問あり。「福島県内は広いので経費率が高くなってしまう。収益を高め、経費率を60%台へ下げていきたい。」との説明。

⑫議案の採決方法は挙手での採決。
⇒議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の挙手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。なお、今回、出席票が「議決権行使に関する確認表」を兼ねており、株主総会終了時に、受付で回収していた。

 

株主総会を終えて感じたこと

業績が堅調で、PBRが1倍を大きく割れており、株主優待も魅力的なので、国内金利上昇の恩恵を期待して、平均298円で投資しました。

今回、実際に頭取や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、東邦銀行本店内の会議室での開催でしたので、良い機会となりました。

質疑応答では、頭取の佐藤稔さんを中心に丁寧に回答対応されていました。また、株主総会終了後に、会場で入口において、役員一同の見送りがありました。

三菱総合研究所が公表した「2022年から2030年にかけての貸し出しマーケット」の推移では、福島県は5~10%の減少が見込まれており、今後の地銀再編の動向が気になります。

2023年3月に、東京証券取引所が「PBR1倍割れの企業に改善要請」を実施しましたが、東邦銀行は、1株当たり純資産789円に対し、株価326円(2025年6月25日時点)、PBR0.41倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます

総預金が前年比でマイナスである点が気になりますが、国内政策金利の上昇による業績向上を期待しつつ、株主優待も楽しみに継続保有の予定とします。追加投資も検討します。

 

2025年6月5日に到着した東邦銀行の株主優待の内容についてはこちら↓

東邦銀行の株主優待が到着しました【2025年6月5日】 | ぽこタンの株主総会日記

 

株主総会会場の東邦銀行本店
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