INGSの株主総会に出席しました【2025年5月28日】

株主総会
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INGS 臨時株主総会

日時:2025年5月28日(水) 11:00-11:45

場所:東急ステイ新宿イーストサイド(東新宿駅徒歩3分)

出席株主数:約10名

お土産:無し、ペットボトルのお茶の配布あり

 

企業概要

INGS(245A)

HP:株式会社INGS

①「らぁ麺はやし田」「日本油党」「金目鯛らーめん鳳仙花」「煮干中華そば鈴蘭」「らぁ麺時は麺なり」などのブランドで、一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)を中心に都市型店舗を軸とし、郊外型・ロードサイド店舗および商業施設内店舗の直営店や、オーナー様独自の屋号にてプロデュース店を全国的に展開する「ラーメン事業」(売上構成比51%)を中心に、カジュアルイタリアンバルの「CONA」および特製焼売を主軸商品とした大衆酒場である「焼売のジョー」などを一都三県を中心に展開する「レストラン事業」(売上構成比49%)を運営。

筆頭株主は、社長の青柳誠希さんが代表を務めるMAcompanyで、青柳誠希さん個人での保有分も含めると、149万株、59.3%を保有。
飲食店・小売り・サービス業向け総合支援サービスの開発・運営などを手掛けるナシエルホールディングスが、第7位の株主として、5万株、2.1%を保有。
生麺類および中華惣菜・冷凍食品の製造販売を手掛ける菅野製麺所が、第10位の株主として、2万株、0.9%を保有。

株主優待(半年以上、2月末、8月末)
100株:2,000円相当の食事券
300株:6,000円相当の食事券
500株:10,000円相当の食事券

 

株式情報

時価総額:60億円(2025年5月27日時点)

売上高:64.1億円(2024年8月期実績)⇒78.9億円(2025年8月期予想)

株価:2,424円(2025年5月27日時点)

1株純資産:675円(2024年11月末時点)、PBR:3.59倍

1株当期純利益:120円(2025年8月期予想)、PER:20.2倍

1株配当:無配(2025年8月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配、株主優待利回り:1.6%(半年以上100株保有時)

株主数:11名(2024年9月上場)

会計基準:日本会計基準

 

株主総会前の事前情報

①2025年8月期第2四半期は、外食業界においては、経済正常化に伴う人流回復により、客数は引き続き回復傾向にある一方で、原材料およびエネルギー価格の上昇や労働力不足に伴う人件費の上昇、円安の進行など、引き続き厳しい経済環境が継続している状況となっている。このような状況の下、メニューの変更や、店舗運営におけるオペレーションの見直しなどを行いながら、対応を図っている。

②ラーメン事業は、直営店では、「横浜家系ラーメンみどり」、「らぁ麺はやし田」渋谷宇田川町店および北千住店の3店舗をオープンしており、合計35店舗となった。また、主に新宿、道頓堀、渋谷といったエリアの店舗でインバウンド客の来店増や、一部商品の値上げを踏まえた客単価向上などを背景に、当中間会計期間における既存店売上高は前年比で106.0%の結果となった。プロデュース店では、既存オーナーの増店ニーズなども背景に、新規で京都府に1店舗オープンしており、また、1店舗減少した結果、合計66店舗となっている。この結果、ラーメン事業の売上高は1,905,429千円、セグメント利益は146,333千円となった。

③レストラン事業は、直営店では、「CONA」では田町芝浦店をオープンしており、合計18店舗、「焼売のジョー」合計13店舗、新業態として「魚の登竜門すしショップ百太郎」が新規オープンしており、その他業態合計3店舗で事業全体として34店舗となった。なお、ライセンス店では増減はなく、「CONA」合計28店舗、「焼売のジョー」合計4店舗となっている。また、直営店において「CONA」の客数の伸びがより強い形となる中で、当中間会計期間における既存店売上高は前年比で107.1%の結果となった。なお、2018年10月におけるキャンディーBOX全株式の取得、2021年8月の同社吸収合併に伴い、当社の販売費及び一般管理費としてのれん償却費および無形資産償却費54,240千円を計上している。この結果、レストラン事業の売上高は1,725,007千円、セグメント利益は20,525千円となった。

④上記の結果、当中間会計期間の業績は、売上高3,630,436千円、営業利益166,858千円、経常利益136,814千円、中間純利益70,689千円となった。

⑤当社直営店のラーメンは、個店感を出すために、ブランド食材を使用し店内で炊き上げたスープと、当社オリジナル調合の醤油タレおよび麺を使用している。また、トッピングの具材、産地、見た目にもこだわっており、調理方法、オペレーションの効率化により、主力ブランドの「らぁ麺はやし田」においてはラーメン一杯分の調理時間が約1分であり、高回転率を実現している。各直営店では、「当日数量限定ラーメン」および「季節限定ラーメン」を提供し、話題性とリピート率向上を図ると同時に、新ブランド開発や商品力の底上げの基礎にもなっている。当社直営店の主力ブランドである「らぁ麺はやし田」店内は、「和」を基調とし、カウンターは白木素材を使用し、寿司店や割烹料理店のような高級感と清潔感を演出し、老若男女どなたでも来店しやすいシンプルかつ本格ラーメン店と思わせるようなデザインにしている。当社ラーメン事業では、「限定ラーメン」の提供で培ったレシピやノウハウを活用し、全て自社で開発したブランドが8ブランドあり、「らぁ麺はやし田」を中心に多ブランド展開をしている。出店エリアの立地特性、競合状況および同エリアの直営店に対応したブランドで出店することにより、優良テナントを取りこぼすことなく展開することが可能。

⑥ラーメン事業のプロデュース部門では、直営店部門で培ったノウハウやレシピを生かし、ラーメン店の開業を希望する店舗オーナーに対して、契約に基づき当社が定めた金額にて当社のPB(プライベートブランド)商品を販売、ラーメン店の開業に関する支援、メニュー開発、店舗運営ノウハウ(当社店舗での研修を含むスタッフの教育支援、コスト管理のサポートなど)をプロデュースフィー(月額フィー)5万円(税別)で提供し、プロデュース店として全国的に展開している。なお、PB商品については当社の直営店で使用する当社オリジナル配合の麺・タレ・スープを販売しており、当社直営店と同等の品質のラーメンを提供することが可能となっている。プロデュース店は、「フランチャイズ店」ではない「個人店」のような店舗にするために、屋号を「らぁ麺はやし田」ではなく、オーナー独自の屋号にて展開しており、ラーメンの麺・タレ・スープは当社販売によるものを使用するが、トッピングや盛り付け方、サイドメニューは、オーナーの意向により自由に選択することが可能となっている。また、加盟金0円、研修費0円とし、初期導入費用を抑えた料金体系とすることで、オーナーの初期投資を抑えた出店を可能としている。

⑦レストラン事業のライセンス部門では、「CONA」および「焼売のジョー」のライセンス貸与、並びに店舗デザイン、接客サービスなどの店舗運営ノウハウ、食材の提供を行い、店名は直営店と同じくブランド名とし、全国的に展開している。また、食材の提供は、契約に基づき当社が定めた金額にて当社のPB商品などを提供している。「CONA」はイタリアンバル(イタリアンレストランや、バーが一緒になったような飲食店)という特徴や、低単価のブランドとして、独自のポジショニングを形成していることから、地方も含めたライセンス店の店舗展開が出来ている状況となっている。また、「焼売のジョー」は焼売を主軸商品とした居酒屋、かつ低単価のブランドとして、「CONA」同様に、地方も含めた店舗展開を図っている。出店場所の特性や店舗オーナーの意向に応じて、一方のブランド、もしくは2つのブランドを提案し、ライセンスの展開に繋げている。なお、開業前支援料などについては、「CONA」は150万円とし、ロイヤリティ(月額フィー)については「CONA」が月額15万円(税別)、「焼売のジョー」が月店舗売上の4%(税別)となっている。「焼売のジョー」においては、ライセンス展開を開始して間もなくライセンス店加盟促進のため、現在、開業前支援料などについては無しで運営している。

⑧「らぁ麺はやし田」の「特製醤油らぁ麺」がジャパン・フード・セレクション第82回スペシャリテ部門にて、グランプリを受賞。

⑨コロナ禍においても新規出店を継続、2024年8月末時点の合計店舗数は162店舗。2025/8期は直営店でラーメン事業7店舗、レストラン事業8店舗の計15店舗出店、プロデュース・ライセンス店では純増20店舗を計画、2025年8月末で計197店舗を想定。

⑩長期の目標として、直営店では複数ブランドでラーメン事業100店舗、レストラン事業100店舗の合計200店舗、プロデュースおよびライセンス店で合計300店舗、総計で500店舗の達成を目指す。

⑪社長の青柳誠希さんは、41歳(1984年生まれ)と若い社長。

⑫社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は8,481万円。単純平均で取締役1人当たり1,413万円。

 

株主総会での個人メモ

①2024年9月26日に東京証券取引所グロース市場に新規上場後、上場後の株主に対する初めての株主総会。

②商号の「INGS」の読み方は、「イングス」。

③質疑応答で、「今回の資本金額の減少による具体的な節税効果額は?」との質問あり。「約4千万円。」との回答。

④質疑応答で、「来期以降、どのくらいのペースで出店を見込んでいるのか?」との質問あり。「ラーメン事業、レストラン事業それぞれ年間12店舗程度の出店を計画している。」との説明。

⑤質疑応答で、「新規出店の候補地の検討など、具体的に新規出店を対応する人員数は?」との質問あり。「2名で対応しているが、増員を検討している。」との回答。

⑥質疑応答で、「海外への出店についてどう考えているのか?国内対応を優先するのか?国内拡大と並行して海外出店も検討しているのか?」との質問あり。「国内に出店余地があり、国内で出店を進める。海外にもアンテナを張っているが、直ぐに海外に出るということは無い。」との説明。

⑦質疑応答で、「今回の資本金額の減少によるメリットは?」との質問あり。「メリットは節税効果、デメリットは無い。」との回答。

⑧質疑応答で、「吉野家ホールディングス(9861)がラーメン事業を本格化する。今後、ラーメン業界でM&Aが増えると思うが、M&Aについての方針は?」との質問あり。「大規模なM&Aを行い急成長をさせようというような考えは無いが、海外での小規模なM&Aであればあるかもしれない。」との説明。

⑨質疑応答で、「出店が拡大しているが、店舗の質の担保についてどう考えているのか?」との質問あり。「コロナ禍でアルバイトが大量に辞めたが、外国人従業員50名が加わり、十分に従業員は充足している。工程の削減やマニュアルの見直しを常にしている。」との回答。

⑩質疑応答で、「値上げについてどのように考えているのか?」との質問あり。「メインのラーメン、サイドメニュー、ご飯物含め、常に値上げ対応している。「CONA」については、500円ピザは値段を担保したまま、他商品で値上げをしている。客数に影響は出ていない。仕入れなどのコスト増を全て価格に転嫁しているわけではない。」との説明。

⑪質疑応答で、「お客様から値上げを受け入れられている要因は?」との質問あり。「同業他社に比べて、目立った値上げをしていない。口コミの評価も高い。」との回答。

⑫質疑応答で、「インバウンド客の割合に変化はあるのか?」との質問あり。「インバウンドのお客様に対し、特に販促をしているわけではないが、浅草、新宿、道頓堀はインバウンドのお客様が多い。特に浅草はインバウンドのお客様が半数以上。地域により差があり、全体の数字は出していない。」との説明。

⑬質疑応答で、「本社に勤務する従業員数は?オフィスに余裕はあるのか?」との質問あり。「約30名程度。オフィスの8~9割が埋まっている。数年で一杯になる見込み。」との回答。

⑭質疑応答で、「定時株主総会の開催日について、集中日の集中時間帯の開催は避けて欲しい。」との意見あり。

⑮質疑応答で、「郊外店を拡大しているが、都心店とは客層が違う。郊外店では肉体労働やドライバーなどのお客様が多く、豚骨系が好まれる。郊外店においては、業態、備える調味料、都心店より安い価格設定などの対応をした方が良いのでは?」との意見あり。

⑯質疑応答で、「インバウンド客が増えているが、インバウンド客対応として何か投資を考えているのか?」との質問あり。「券売機は既に外国語対応をしており、追加で発生する投資は無い。」との説明。

⑰質疑応答で、「家系ラーメンは、ギフトホールディングス(9279)が強いと思うが、家系ラーメンもやろうと思った理由は?」との質問あり。「新宿などの大都市・ターミナル駅でいくつかブランドを持ちたい。家系の商品でも勝負できると思っている。」との回答。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

上場後、初めての株主総会でしたが、質疑応答では多くの質問が出ており、質問が尽きるまで社長の青柳誠希さんが丁寧に対応されていたのが印象的でした。

社長の青柳誠希さんから説明があった通り、一部の店舗ではインバウンドのお客様が半数以上を占めているとのことで、インバウンドのお客様向けに上手にブランドのPRができれば、「一蘭」のように多くの店舗でインバウンドのお客様の増加が見込めるかもしれません。

売上が順調に増えており、成長企業として注視します。再投資も検討します。

 

株主総会会場の東急ステイ新宿イーストサイド
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