石塚硝子の株主総会に出席しました【2024年6月18日】

株主総会
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石塚硝子 第89回定時株主総会

日時:2024年6月18日(火) 10:00-11:05

場所:アデリア総合体育文化センター(岩倉駅徒歩15分)

出席株主数:約30名

お土産:無し

 

企業情報

石塚硝子(5204)

HP:「モノづくり」「ヒトづくり」「ユメづくり」総合容器メーカー 石塚硝子株式会社 (ishizuka.co.jp)

①ガラス製容器などの製造販売をおこなう「ガラスびん関連事業」(売上構成比20%)、ガラス製および陶磁器製食器などの製造販売をおこなう「ハウスウェア関連事業」(売上構成比22%)、紙容器および紙容器に係る充填機械の販売とメンテナンスをおこなう「紙容器関連事業」(売上構成比14%)、PETボトル用プリフォームなどの製造販売をおこなう「プラスチック容器関連事業」(売上構成比25%)、加熱調理用器具のトッププレートなどの製造販売をおこなう「産業器材関連事業」(売上構成比4%)、セラミックス製品および金属キャップ製品などの製造販売をおこなう「その他事業」(売上構成比15%)を運営。

半導体やFPD用製造・検査装置などを販売する東朋テクノロジーが、第5位の株主として、13万株、3.1%を保有。
ガス・水道メーターを販売する愛知時計電機が、第8位の株主として、9万株、2.2%を保有。
元社長の石塚芳三さんが、第9位の株主として、8万株、2.1%を保有。

株主優待(3月末)
100株:1,000円分のクオカード

3年以上
100株:1,000円分のクオカード、5,000円相当の当社グループ製品 or 3,000円相当の選べるギフト

 

株式情報

時価総額:120億円(2024年6月17日時点)

売上高:578億円(2024年3月期実績)⇒570億円(2025年3月期予想)

株価:2,856円(2024年6月17日時点)

1株純資産:7,418円(2024年3月末時点)、PBR:0.38倍

1株当期純利益:407円(2025年3月期予想)、PER:7.01倍

1株配当:60円(2025年3月期予想)、配当性向:14%

配当利回り:2.1%、株主優待含む利回り:3.8%(3年以上100株保有時)

株主数:8,737名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①株主総会会場は、石塚硝子のガラス食器ブランドのアデリアを冠したアデリア総合体育文化センターでの開催。

②株主総会開始時に、取締役の後藤武夫さんは、遅刻しての出席と説明があったものの、株主総会終了まで姿を見せなかった。欠席理由について特に説明が無かったが、79歳とご高齢のため、姿が見えないと心配。

③売上高については、ガラスびん事業は生産拠点である姫路工場の操業停止により減収となったが、各セグメントにおいて諸資材価格の高騰に対する価格改定の取り組みを進め、グループ全体の売上高は57,882百万円(前期比2.0%増)。利益については、LNGおよび電力などのエネルギー価格は依然として高い水準にあるが、価格改定に加えて製造工程の合理化を通じたコスト低減施策の取り組みにより、営業利益5,456百万円(前期比146.8%増)、経常利益5,362百万円(前期比131.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,707百万円(前期は252百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。

④ガラスびん関連事業は、ガラスびんは、諸資材価格の高騰に対する販売価格改定の取り組みを進めたが、前年度に操業を停止した姫路工場の影響により、売上高は12,356百万円(前期比15.0%減)となった。

⑤ハウスウェア関連事業は、ガラス食器は、アルコールメーカー向けの業務用品の受注が増加したが、一般市場向けの販売が落ち込んだことや貯蔵びんの品目数を縮小したことなどにより全体として伸び悩んだ。陶磁器は、国内および海外ともにホテル向けの受注を獲得したことなどにより、セグメント全体の売上高は13,827百万円(前期比4.4%増)となった。

⑥紙容器関連事業は、紙容器は、急激な円安進行などに伴い製品の主原料である原紙の調達コストが高騰しているが、それに対する販売価格是正の取り組みと紙容器用充填機の販売もあり、売上高は8,534百万円(前期比19.4%増)となった。

⑦プラスチック容器関連事業は、PETボトル用プリフォームは、原燃料高騰に対する販売価格改定に加え主要ユーザーからの受注が堅調に推移し過去最高の出荷本数を更新し、売上高は15,274百万円(前期比5.2%増)となった。

⑧産業器材関連事業は、産業器材は、原材料価格の高騰に伴う価格改定などにより、売上高は2,664百万円(前期比6.7%増)となった。

⑨その他事業は、抗菌剤は、新型コロナウイルス感染症の影響の収束、また世界的物価高騰の影響もあり海外市場での旺盛な需要は落ち着き、コロナ禍以前の出荷水準に戻った。金属キャップは酒類および医薬向けの出荷がともに伸張したことなどによりセグメント全体の売上高は5,225百万円(前期比9.0%増)となった。

⑩2024年度(2025年3月期)の連結営業利益3,500百万円を目標として積極的な取り組みを進めていくが、2025年3月期の連結経営成績については、売上高57,000百万円(前期比1.5%減)、営業利益2,500百万円(前期比54.2%減)、経常利益2,100百万円(前期比60.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,700百万円(前期比63.9%減)を見込んでいる。2025年3月期は、プラスチック容器関連事業のPRTボトル用プリフォーム新工場の立ち上げによる費用が先行して発生すること、ガラスびん関連事業の溶解炉定期更新を予定していることにより目標には届かない見込みだが、それらの一時的影響を除いた場合には連結営業利益3,500百万円を達成する見通し。

⑪2024年3月6日に、連結子会社である久金属工業の全株式をヒサ・コーポレーションに売却。久金属工業は、永年培ってきた経験と技術から生まれた多彩な機能の酒類用金属キャップ、医薬品用フリップオフキャップなどの製品の開発・製造をおこなっている。当社は久金属工業より酒類用金属キャップを仕入・取引先へ販売をおこなっていた。2022年にガラスびんの生産拠点である姫路工場の操業を停止したことに伴い、酒類用金属キャップの販売体制を変更し、久金属工業から直接販売する体制にした。このような状況下において、久金属工業の代表取締役である久義裕さんが代表社員を務め同社第2位株主であるヒサ・コーポレーションに本株式を譲渡することが、両社にとっての企業価値の向上につながると考え決定したもの。譲渡価額は2,491百万円。本株式譲渡完了により、2024年3月期決算に特別利益(関係会社株式売却益)356百万円を計上。

ISHIZUKA GROUP 2030は、2030年度に、営業利益50億円が目標も前倒しで達成。

⑬質疑応答で、「株価がPBR1倍未満。対処すべき課題に株価対策が載っていない。」などのPBR1倍割れに関する質問あり。「PBR1倍は長期的な大きな課題。現状分析をして、これから議論を進めたい。収益力が確実・安定してから自社株買い、配当などの対応を考えたい。何かしらの方針を次の中期経営計画で示したい。」との回答。
この回答に対し、「スピード感が遅い。」との指摘あり。

⑭質疑応答で、「政策保有株の保有目的」について質問あり。「お客様と中長期的な関係を構築するため。株主の利益につながる場合に保有をする。」との説明。

⑮質疑応答で、「自社株買いについての考え方は?」との質問あり。「株価対策の有効な手段。大きな投資もあり、借入が増えている。財務内容改善を優先したい。」との回答。

⑯質疑応答で、「取引先との交渉力を向上するために、事業再編やM&Aを検討したらどうか?」との意見あり。「M&Aをしないということはない。企業価値向上になるならばやる。」との説明。

⑰質疑応答で、「東証と名証の重複上場だが、費用削減のために、名証は上場廃止としたらどうか?東証の上場廃止も心配。」との質問あり。「名証単独上場へ移ることは一切考えていない。」との回答。

⑱質疑応答で、「受取手形及び売掛金が、約200億円。一方で、売上高が約600億円であり、回収までに4か月程度かかっている。短縮はできないのか?」との質問あり。「取引先との関係もあるので言えないが、交渉しながら決めている。業界としては古く、サイトが長いのが特徴。」との説明あり。

⑲監査役(補欠含む)と取締役候補者9名中、70歳以上の候補者は後藤武夫さん(1945年生まれ、79歳)の1名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑳社外取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は7,800万円。単純平均で取締役1人当たり1,950万円。ただし、使用人兼務取締役の使用人給与は含まず。
使用人兼務取締役の使用人給与や、子会社からの報酬も含めた金額が提示された方が、株主から見て実態が分かりやすくなると思う。

㉑議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

業績が堅調な一方で、PBRが1倍を大きく割れ、PERも10倍を下回り、株主優待も魅力的なので、平均1,425円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

質疑応答では、出席株主からの多くの質問が出ていましたが、社長の石塚久継さんの丁寧な回答対応が印象的でした。

2023年3月に、東京証券取引所が「PBR1倍割れの企業に改善要請」を実施しましたが、石塚硝子は、1株当たり純資産7,418円に対し、株価が2,856円(2024年6月17日時点)、PBR0.38倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます。

株主総会終了後に、出席株主から「PBR対応頼むぞ」との旨の掛け声があり、社長の石塚久継さんの「頑張ります。」との回答があり、場が和んだのも印象的でした

業績も堅調なので、株主優待を楽しみにPBR1倍達成を期待しています。追加投資も検討します。

 

2023年6月19日に到着した石塚硝子の株主優待の内容についてはこちら↓

石塚硝子の株主優待が到着しました【2023年6月19日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)

 

株主総会会場のアデリア総合体育文化センター
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