タカキューの株主総会に出席しました【2024年3月25日】

株主総会
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タカキュー 臨時株主総会

日時:2024年3月25日(月) 13:00-13:35

場所:ハイライフいたばし(板橋駅徒歩1分)

出席株主数:約20名

お土産:無し

 

企業概要

タカキュー(8166)

HP:タカキューオンラインショップ【公式通販】トップページ|TAKA-Q ONLINE SHOP

①「TAKA-Q」、「MALE & Co.」、「m.f.editorial」、「GRAND-BACK」、「semanticdesign」で紳士服などの衣料専門店を運営。

筆頭株主は、総合スーパーのイオン(8267)で、809万株、33.2%を保有。
不動産賃貸業をおこなうエムツウが、第2位の株主として、250万株、10.2%を保有。

株主優待(2月末)
500株:株主ご優待券2,000円
1,000株:株主ご優待券4,000円
1,500株:株主ご優待券6,000円
2,000株:株主ご優待券8,000円
2,500株:株主ご優待券10,000円

 

株式情報

時価総額:16億円(2024年3月22日時点)

売上高:119億円(2023年2月期実績)⇒102億円(2024年2月期予想)

株価:68円(2024年3月22日時点)

1株純資産:▲75.7円(2023年11月末時点)、PBR:債務超過

1株当期純利益:▲4.92円(2024年2月期予想)、PER:赤字

1株配当:無配(2024年2月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配、株主優待利回り:5.8%(500株保有時)

株主数:7,562名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①2024年2月期第3四半期決は、アパレル・ファッション業界においては、各種イベントの再開や旅行者数の増加など、外出需要の高まりにより、購入動機が回復しつつある一方、国内外の物価上昇が長期化していることに加え、9月から10月にかけて記録的な残暑が続き秋冬物の需要が高まらず、経営環境は引き続き厳しい状況で推移した。

②2024年2月期を商売の再建による黒字化達成と上場維持に向けた1年と位置づけ、2020年2月期より推進している事業構造改革の総仕上げにより、強固な黒字体質への変革の実現に向けて取組んでいる。営業面では、店舗における販売体制のレベルアップに向けて、オーダースーツの販売実績から個人別の販売スキルに応じた動画プログラムを設定するなど、スタッフ教育に注力した。
販促面では、POP、ポスター、パンフレットなどのアナログ販促と、ランディングページ、バナー、動画広告などのデジタル販促を一体化するなど、販促方法を刷新した。更に、広告にAIモデルを活用することで柔軟な訴求をおこなうと共に、効果測定の徹底により高い成果を得る取り組みを実施した。Eコマースでは、決済手段の拡大と共に、シーズン毎のカテゴリー別人気商品の掲載を前面に打ち出すなど、利便性と視認性の向上を図った。また、今秋より本格投入がスタートしたブランド「SUITIST」について、YouTubeとインスタグラムで動画広告を実施した。
商品面では、新常態で加速したオフィスカジュアル化など、消費者ニーズの変化に対応した品揃えの充実を図った。日常生活やビジネスシーンを快適にする高機能商品「Happy Function」はカジュアル関連商品の売上の半分を占めるカテゴリーに成長し、特にカジュアルパンツが好調に推移した。ビジネス関連商品は、起毛素材などで展開したスーツが残暑などの影響により苦戦し、既存店前年同期比で14.0%減となった。
仕入面では、シーズン別の仕入・納品管理と在庫管理を徹底した結果、11月末の在庫水準は既存店前年同期比で63.4%となった。
しかしながら、新規秋冬商品を早期に立ち上げ鮮度のある売場を展開したものの、想定外の残暑の影響で9月・10月は秋物の動きが悪く、11月に入り防寒商品の需要が高まったが、当第3四半期累計期間の既存店売上高前年同期比は2.8%減となった。店舗面では、タカキューを1店舗出店した一方で6店舗退店、セマンティック・デザインを1店舗退店した結果、当第3四半期会計期間末では前年同期間末比31店舗減の124店舗となった。

③以上により、売上高は74億7千5百万円(前年比15.1%減)となった。利益面では、コストコントロールの徹底および店舗数の減少により、販売費及び一般管理費が前年同期に対して23.7%減少し、営業利益は7百万円(前年は営業損失6億9千1百万円)、経常利益は8千3百万円(同経常損失6億1千9百万円)、四半期純利益は2千8百万円(同四半期純損失6億7千6百万円)となった。

④前事業年度において、営業損失785,167千円、当期純損失1,050,386千円、同事業年度末にて純資産△1,933,923千円となり、当第3四半期累計期間においては営業利益7,553千円、四半期純利益28,116千円と収益力の回復の兆しが見えたが、同会計期間末においても1,845,181千円の債務超過となっていることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在している。債務超過の状態が2022年2月期末から継続しており、資本増強に向けた諸施策などの対応は着実に進行しているものの、一段の円安進行への対応などが加わる中、具体的な債務超過解消に至る過程につき現時点において決定している状況にないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められると判断している。

⑤2024年1月25日に、2024年2月期業績予想の修正を公表。売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響の縮小による各種行動制限の緩和や外出需要の高まりへの期待の一方、物価高騰や天候不順など、不透明な外部環境も踏まえて見積もった前回予想に対して、2億円上回る見込み。他方、希望退職の実施など事業構造改革によるコスト削減は進行しているものの、資本政策の検討長期化に伴い、当初の想定を大幅に上回る資本政策関連費用を販管費に計上する見込みとなった。更に減損損失の追加計上を含め、営業利益、経常利益、当期純利益はそれぞれ前回予想を下回る見込み。

2024年1月25日開催の取締役会において、みずほ銀行およびグロースパートナーズ(GP)と連名にて、地域経済活性化支援機構に対して、事業再生計画を提出して再生支援の申込みを行うことを決議したうえで、その申込みを行い、同日、機構より再生支援決定の通知を受けた。2022年2月期会計期間末において876百万円の債務超過となり、2024年2月末日まで上場廃止に係る改善期間に該当しているところ、2024年2月末日時点では依然として債務超過の状態が続き、上記改善期間中には上場維持基準に適合できない見込み。そのため、当社は、上場廃止基準に該当するおそれがあることから、有価証券上場規程に基づき、本日、監理銘柄(確認中)に指定される見込みとなっている。他方で、当社に対して金融債権を有する取引金融機関との間で債権放棄および債務の株式化の金融支援について承認頂いた後、機構による買取決定などがなされた場合、当社は、上場維持のため、有価証券上場規程に基づき、再建計画に係る審査を東京証券取引所に申請する予定。同取引所による審査の結果、当社の再建計画が、純資産の額が正の状態になることを計画しているものとして適当と認められた場合には、改善期間が、同取引所が適当と認める期間となり、上場廃止基準に該当するおそれがなくなることから、監理銘柄(確認中)は解除される。
また、当社は、機構の再生支援手続の中で、企業価値の棄損を可及的に回避しつつ、財務健全化を図ることを目的として、本事業再生計画に基づいて、透明・公正な手続により、本引受金融機関に対して、約15億円の債権放棄および約5億円の債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ(DES)、B種種類株式第三者割当)などの金融支援を依頼する。また、当社の財務体質の改善および強化ならびに本事業再生計画の遂行に必要となる設備投資資金などを確保することを主たる目的として、GPがGrowth Partners LLP有限責任事業組合の組合員として運営・管理するGP上場企業出資投資事業有限責任組合およびGPバイアウトP投資事業有限責任組合(本スポンサー)を引受先とする約5億円規模の第三者割当増資(A種種類株式第三者割当)および本スポンサーを割当先とする調達資金として約5億円規模の新株予約権発行(本新株予約権第三者割当)をおこない、抜本的な事業再構築に取り組み、企業価値の最大化を図ることとした。なお、本引受金融機関による金融支援の実行および本第三者割当は、金融商品取引法に基づく届出の効力が発生していること、2024年3月25日開催予定の当社臨時株主総会において、本第三者割当に係る議案の承認が得られること、A種種類株式およびB種種類株式の発行に関する規定の新設などに係る定款の一部変更に係る議案の承認が得られること、ならびに、機構において、地域経済活性化支援機構法に定める買取決定などがなされることを条件としている。

⑦本新株予約権は、割当日が2024年5月23日。発行新株予約権数は、322,000個(3,220万株)。当初行使価額は、15.3円。第三者割当後の大株主および持株比率は、GPバイアウトP投資事業有限責任組合とGP上場企業出資投資事業有限責任組合を合わせて、66.8%。イオンが8.3%となる予定。

⑧引き続きアフターコロナの「新常態」の定着を想定して、更なるオフィスカジュアル化に対応する取扱商品の拡大によるカジュアルシフト、品揃えの中核であるスーツ・ドレスシャツの着実な販売、在庫を持たないビジネスモデルであり当社の強みであるオーダースーツの比重の更なる拡大などの商品ポートフォリオ改革を不断に進めるとともに、店頭接客による“OMO”(Online Merges Offline)販売の推進などによるEコマース販売の拡大による収益力の向上を実現する予定であり、これら施策を支える財務面において、早急に自己資本の充実を図り債務超過を解消することが安定的な事業運営を行うために不可欠であると判断した。また、上記施策実施するためには、店舗の老朽化やOMO型店舗構築に係る対応として店舗改装や新店出店が必要となるところ、現状の財務状況では、店舗改装などに係る設備投資資金が不足しているため、スポンサー支援により、店舗改装などに係る設備投資資金を確保することが必要であると判断した。かかる考えのもと、2023年8月から2023年9月にかけて、約80社の候補先に対して、支援の打診を行い、うち16社との間で秘密保持契約を締結のうえ資料開示を行い、さらに、うち2社より一次意向表明書を受領したが、本スポンサーを除き、最終意向表明書をご提出頂けた候補先は無かった。他方で、本スポンサーの提案は、当社事業を再生するという目的に合致する合理的な支援を内容としていたので、本スポンサーをスポンサーとして選定するにいたった。

⑨2024年1月25日の取締役会において、GPとの間で、事業提携を行うことについて決議。GPのもつ業績向上に向けた各種プロジェクトの企画・運営に関するノウハウ(成長戦略の策定、ウェブ・マーケティング、オペレーションの改善、DX支援など)の提供を受け、業績向上のための諸施策の検討と着実な実行をGPと共同で積極的に進めることを目的。事業提携の内容は、成長戦略策定、ウェブ・マーケティング、価格戦略(プライシング)、オペレーション改善、DX支援、その他当社およびGPが別途合意する業務。

2024年1月25日の取締役会において、イオンとの業務資本提携契約を解消することを決議し、イオンと同契約の解消につき合意。債務超過解消策を各種検討した結果、本日公表の地域経済活性化支援機構による再生支援決定が、当社の企業価値向上に資すると判断、両社は協議の上、業務資本提携を継続するよりも発展的に解消し、当社は第三者割当増資を含む事業再生計画の確実な遂行を行うことで合意に至った。なお、当社はイオンの株式を177,900株保有しているが、その取り扱いは未定。イオンは、当社株式を8,098,000株(33.09%)保有している。また、イオングループ各社との間で現在おこなっている賃貸借契約・出向など、業務上の連携は、今後も継続していく予定。資本業務提携契約解消日は2024年1月25日。

⑪質疑応答で、「今後も株主優待は継続する予定なのか?」との質問あり。「GPと相談済みであるが、株主優待を後退することはない。」との回答。

⑫質疑応答で、新任取締役候補であるGPの古川徳厚さんに対し、「どんな点に期待をしてタカキューへの出資を判断したのか?」との質問あり。古川徳厚さんから、「歴史がある会社で、ブランド力もある。利益水準が戻ってきている。同業他社でもスーツ離れの状況から改善が見られる。」などの説明あり。

⑬質疑応答で、「社長(大森尚昭さん)は、責任をもってどこまで見届けるつもりでいるのか?意思を伺いたい。」との質問あり。「変わりなくしっかりとやっていきたい。」との回答。

⑭社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は3,255万円。2022年5月に退任した1名を3ヶ月分として計算すると、単純平均で取締役1人当たり620万円。但し、使用人分給与は含まず。

⑮議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル化の進む時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

赤字が続き財務も厳しい状況ですが、株主優待に魅力を感じ、黒字化を期待して、平均70円で投資しました。

質疑応答では、社長の大森尚昭さんから丁寧な回答対応があり、また、新任取締役候補であるGPの古川徳厚さんからしっかりと意見を伺う場面もあり、良い機会となりました。

仮に、株主優待が廃止されてしまうような場合には、本新株予約権の当初行使価額15.3円を意識した株価の下落を心配していましたが、株主優待の廃止や改悪は予定していないとのことで、やや安心しました。一方で、黒字転換など業績が回復した場合、GPの出口戦略として、将来的に株主優待の拡充の可能性があるかもしれません。

株主総会では、社長の大森尚昭さんの「株主価値の毀損を最小限にしたい」との言葉が強く印象に残りました。

過度な期待はしませんが、今回の支援を足掛かりに、早期の黒字化を期待して、また、株主優待を楽しみに継続保有の予定とします。追加投資も検討します。

 

株主総会会場のハイライフいたばし

2023年5月29日に到着したタカキューの株主優待の内容についてはこちら↓

タカキューの株主優待が到着しました【2023年5月29日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)

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