インテージホールディングスの株主総会に出席しました【2023年12月22日】

株主総会
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インテージホールディングス 臨時株主総会

日時:2023年12月22日(金) 13:00-13:20

場所:インテージホールディングス本社(秋葉原駅徒歩2分)

出席株主数:約10名

お土産:無し

 

企業概要

インテージホールディングス(4326)

HP:TOP | インテージホールディングス (intageholdings.co.jp)

①一定数の消費者や店舗などから定期的にデータを収集・加工しお客様に調査データを提供するパネル調査や独自に収集した各種データをもとに分析や解析などをおこないお客様のマーケティングの課題に応えるカスタムリサーチ・コミュニケーションサービスなどを展開する「マーケティング支援(消費財・サービス)」(売上構成比65%)、一般用医薬品・医療用医薬品および医療機器に関する市場調査や医薬品開発をサポートするCRO(医薬品開発業務受託機関)業務や医療に係るプロモーションや処方情報分析などの事業を展開する「マーケティング支援(ヘルスケア)」(売上構成比23%)、システムの開発・運用やBPOやソフトウェアの開発・販売やデータセンター運用などをおこなう「ビジネスインテリジェンス」(売上構成比12%)を運営。

製薬会社のエーザイ(4523)が、第2位の株主として、260万株、6.7%を保有。
不動産コンサルティングなどを手掛ける豊栄実業が、第6位の株主として、182万株、4.7%を保有。
総合不動産会社の大栄不動産が、第7位の株主として、145万株、3.7%を保有。

NTTドコモが2023年9月7日から10月16日まで1株2,400円で公開買付けを実施。結果、1,962万株、51.0%を取得し、NTTドコモの連結子会社となる。東証プライム市場上場は継続。

株主優待
12月末

100株:クオカード500円分
200株:クオカード1,000円分
400株:2,000円相当の商品カタログ
1,000株:4,000円相当の商品カタログ
5,000株:8,000円相当の商品カタログ

 

株式情報

時価総額:643億円(2023年12月21日時点)

売上高:613億円(2023年6月期実績)⇒645億円(2024年6月期予想)

株価:1,592円(2023年12月21日時点)

1株純資産:773円(2023年9月末時点)、PBR:2.05倍

1株当期純利益:78.8円(2024年6月期予想)、PER:20.2倍

1株配当:43円(2024年6月期予想)、配当性向:54%

配当利回り:2.7%、株主優待含む利回り:3.0%(100株保有時)

株主数:11,297名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①株主総会会場は、インテージホールディングス本社内のラウンジでの開催。

②2024年6月期第1四半期は、1Q売上高は対前年比+1.3%と僅かに上回るも、営業利益は△65.4%と大きく下回り着地。引き続き一部顧客予算縮小などにより案件の戻りが遅れており増収幅は微増、経費および人件費等の増加をカバーできず減益幅が拡大。

③経費・人件費は、売上拡大を見込んだ体制強化に伴う人件費は計画通り増加。株式公開買付け(TOB)関連費用の増加。協和企画の大型案件獲得に伴う商品仕入れ・データ購入費用の増加(経費)。

④投資は、CXマーケティングプラットフォームおよびSCI刷新に係る投資費用は計画通り進捗し費用も増加。

消費財メーカーにおける原材料の高騰・戦略的値上げの難しさによる収益圧迫や新商品数の減少など、顧客ビジネスにおいて厳しい状況が継続しており、売上は計画に対し大きく未達。売上の伸長計画に伴う経費・人件費・投資の増加分をカバーしきれず営業利益が大きく減少。

⑥マーケティング支援(消費財・サービス)は、主力のパネル調査は堅調に推移。原材料の高騰などによる顧客のマーケティング予算引き締めの影響で、カスタムリサーチは前年に及ばず。CODEを用いたリサーチを提供するリサーチ・アンド・イノベーションは好調に推移。海外事業は、ベトナムおよびタイが好調な反面、データスプリングおよびシンガポールが低調に推移。投資活動は、CXマーケティングプラットフォームの確立およびSCIの刷新に向けて計画通り進捗。利益面は、売上が計画を下回ったことおよび投資費用の増加などにより減益。

⑦マーケティング支援(ヘルスケア)は、インテージヘルスケアにおいて、主力のリサーチ事業が前年 を下回る水準で推移。リサーチ事業の足元は回復軌道に乗りつつある。CRO(医薬品開発業務受託機関)は、前年度の大型案件の反動で前年を下回る。協和企画において、新薬上市案件と大型案件の獲得で売上が伸長。粗利率の改善に取り組んでいる。利益面は、リサーチ事業の収益性の高い分野での売上減少により減益。

⑧ビジネスインテリジェンスは、インテージテクノスフィアにおいて、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、旅行業界向を中心としたSI案件の受注残が順調に積み上がり前年を上回る水準で推移。DX支援領域や健康情報領域も堅調に推移。ビルドシステムとエヌ・エス・ケイは前年を上回る水準を維持。利益面は、売上の増加により増益。

⑨NTTドコモとの資本業務提携によるシナジーは、以下。NTTドコモが有する9,700万人の顧客基盤と豊富な行動データを、当社グループが持つデータ収集から集計・分析・可視化などのデータハンドリング力を通じて、データの価値を最大化。日用消費財メーカーに向けたIDベースかつ一気通貫型の生活者中心マーケティング支援。流通小売におけるバリューチェーントータル支援。顧客満足度(CS)、従業員満足度(ES)領域における新規事業領域への進出。耐久消費財メーカー・サービス企業に向けた生活者中心のフルファネルマーケティング支援。ヘルスケア関連産業における社会課題解決力の強化。

⑩本臨時株主総会の取締役候補者、監査等委員である取締役候補者の2名ともに、NTTドコモからの派遣。

⑪質疑応答で、「少数株主の利益を脅かしかねないとして、親子上場について厳しい目線が注がれている。親子上場についてどう考えているのか?」との質問あり。「事業の中立性や経営の独立性など、上場を維持するものとしてNTTドコモと合意をしている。新たな価値を創造し、事業を大きくしていきたい。」との回答。

⑫社外取締役を除く取締役7名の報酬等の総額は23,500万円。2022年9月の1名の退任と1名の新任を考慮すると、単純平均で取締役1人当たり3,916万円。使用人兼務取締役の使用人分給与は含まず。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、インテージホールディングスの本社内での開催でしたので、良い機会となりました。

出席株主から質問もあったように、NTTドコモの連結子会社となり、具体的なシナジーがどう生まれてくるのか、今後の業績への影響が気になります。

一方で、東京証券取引所が親子関係や持ち分法適用関係にある上場会社に対して、企業統治に関する情報開示の拡充を求めるとの報道もあり、親子上場に厳しい目が向けられている中、NTTドコモによる完全子会社化の可能性も気になり、今後の推移を継続注視します。

 

株主総会会場のインテージホールディングス本社
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