暁飯島工業の株主総会に出席しました【2023年11月22日】

株主総会
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暁飯島工業 第70期定時株主総会

日時:2023年11月22日(水) 10:00-10:30

場所:暁飯島工業本社(水戸駅よりバスで30分+徒歩2分)

出席株主数:約30名

お土産:無し、ペットボトルのお茶の配布あり

 

企業概要

暁飯島工業(1997)

HP:暁飯島工業は建築設備、土木プラント、リニューアル、ビルケアの設計・施工・サービスのトータルプランナーです。 (eazima.co.jp)

①設備工事の設計・施工や設備および機器類の保守管理をおこなう「設備事業」(売上構成比98%)を中心に、太陽光発電およびその売電をおこなう「太陽光発電事業」(売上構成比2%)、不動産の売買・賃貸などをおこなう「その他事業」(売上構成比0%)を運営。

光通信(9435)が、第2位の株主で、光通信の子会社のUH Partners 2の保有分を含めると、24万株、11.9%を保有。
空調や電気などの各種設備工事をおこなう新菱冷熱工業が、第4位の株主として、10万株、4.9%を保有。
総合物流と印刷を手掛けるアサガミ(9311)が、第10位の株主として、10万株、3.4%を保有。

 

株式情報

時価総額:30億円(2023年11月21日時点)

売上高:66億円(2023年8月期実績)⇒87億円(2024年8月期予想)

株価:1,400円(2023年11月21日時点)

1株純資産:3,115円(2023年8月末時点)、PBR:0.44倍

1株当期純利益:216円(2024年8月期予想)、PER:6.4倍

1株配当:50円(2024年8月期予想)、配当性向:23%

配当利回り:3.5%

株主数:1,021名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①株主総会会場は、最寄りの駅からバスで約30分かかり、アクセスがやや不便ではあるものの、暁飯島工業の本社内会議室での開催は良いと思う。

②社名の暁飯島工業の英語名を、「AKATSUKI EAZIMA CO.,LTD.」としており、「EAZIMA」表記としている背景がやや気になる。

③報告事項は、手元の資料を読み上げるだけの対応。監査報告後や報告事項の説明後に、何故か大きな拍手が起きていて違和感を感じた。

④建設業界においては、政府建設投資および民間建設投資は一定の水準を維持しているが、需要の急激な変動に伴うサプライチェーンの混乱による工期の延長傾向が見られることや、慢性的な技術労働者不足と建設資材の価格高騰に伴う建設コストの上昇のため受注競争が激化していることにより、依然として厳しい経営環境が続いている。更に、デジタルトランスフォーメーションや長時間労働などの働き方改革および生産性向上、また気候変動による環境問題への対応などが、今後持続的発展をする上で取り組むべき課題となっている。

⑤当事業年度の業績については、受注高は前事業年度比17.9%増加の84億49百万円となったが、売上高は前事業年度比9.5%減少の66億37百万円となった。損益面においては、工事利益率が悪化したことや工事進捗率が上がらず工期延長などによる売上計上時期のずれが生じたことから、営業利益は前事業年度比37.7%減少の4億42百万円となり、経常利益も前事業年度比35.4%減少の4億70百万円となった。最終損益にいても、前事業年度比36.2%減少の3億13百万円の当期純利益となった。

⑥第Ⅱ期中期経営計画は、2026年8月期に、売上高92億円、営業利益9.2億円。2030年8月期に、売上高100億円、営業利益12億円。

⑦建築設備事業は、売上構成58%。様々な条件・用途に沿った建物に対する空調・衛生設備の設計および施工。対象は、事務所、医療、スポーツ施設、研究施設など。

⑧リニューアル事業は、売上構成29%。既存建物の非効率な設備を、最新設備・省エネ設備へと刷新し、省エネ、低炭素な建物へと転換。

⑨ビルケア事業は、売上構成13%。高度なスペシャリストとサービス体制による定期検査、メンテナンス、設備運転管理により、常に安心感のあるビル空間を提供。

強みと特徴は、エリアでトップの実績と技術。水戸・つくば・東京の3拠点を基盤とし、茨城、東京を中心に事業を展開。茨城県では、実績・技術力ともに設備工事のトップを走る。

⑪配当政策は、安定的・継続的な配当。配当性向20~35%。当期純利益が計画値を超えた場合に増配。

⑫質疑応答で、「PBRが0.4~0.5倍程度。PBR1倍を求められ、PBR1倍達成へのロードマップを明示している企業もあるが、PBR1倍についてどう考えているのか?」との質問あり。「自己株の取得や、中期経営計画の実行により、営業利益率を上げていく。」との回答。

⑬社外取締役と監査等委員を除く取締役4名の報酬等の総額は5,961万円。単純平均で取締役1人当たり1,490万円。使用人分給与は含まず。

⑭議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

財務良好で堅実な経営をしている一方で、株価が低迷しており、PBR1倍への株価改善を期待して、平均1,397円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、暁飯島工業の本社内での開催でしたので、良い機会となりました。

株主総会では、質疑応答の際に、社長の植田俊二さんは即答せず、事務局の回答を待ってから回答をされていたように見えましたが、会社法や金融商品取引法に関わるような質問以外は、自分の言葉で即答された方が印象が良くなると思います。

大量保有報告書などを確認すると、光通信の子会社のUH Partners 2とエスアイエルを含めて、光通信が市場内で株式の買い集めを進めているように見え、PBR水準や時価総額や財務内容の面からみても、光通信の今後の動きが気になります。

第Ⅱ期中期経営計画で説明のあった業績の向上や、配当性向の見直しにより、PBR1倍への株価改善を期待して、継続保有の予定とします。追加投資も検討します。

 

株主総会会場の暁飯島工業本社
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