大盛工業 第57回定時株主総会
日時:2023年10月25日(水) 10:00-10:35
場所:アートホテル日暮里ラングウッド(日暮里駅徒歩1分)
出席株主数:約20名
お土産:無し
企業概要
大盛工業(1844)
HP:株式会社大盛工業|下水道工事、利回り物件の販売、太陽光パネルの活用など (ohmori.co.jp)
①土木工事の施工・監理及び請負業務をおこなう「建設事業」(売上構成比72%)、土地・建物の購入や販売および太陽光発電設備の建設や販売ならびにOLYリース業をおこなう「不動産事業等」(売上構成比21%)、NTT局内での保守・管理業務をおこなう「通信関連事業」(売上構成比6%)、クローゼットレンタル業務などをおこなう「その他」(売上構成比1%)を運営。
②売上の約45%が東京都下水道局と東京都水道局向け。
株式情報
時価総額:32億円(2023年10月24日時点)
売上高:60億円(2023年7月期実績)⇒66億円(2024年7月期予想)
株価:180円(2023年10月24日時点)
1株純資産:289円(2023年7月末時点)、PBR:0.62倍
1株当期純利益:18.6円(2024年7月期予想)、PER:9.64倍
1株配当:7円(2024年7月期予想)、配当性向:37.5%
配当利回り:3.8%
株主数:13,378名
会計基準:日本会計基準
株主総会での個人メモ
①本株主総会後の取締役会の決議により、栗城幹雄さんが社長就任予定。
②国内建設市場においては、国土強靭化計画などに基づく、防災・減災対策関連公共投資が底堅く推移し、東京都における上・下水道設備の建設においても、耐震化工事・浸水対策工事などの発注が継続して行われている一方、幅広い品目にわたる建設資材価格の上昇や労務費の高騰などの建設コスト増加の影響により、厳しい経営環境が続いている。
④OLY機材リース事業については、OLY機材の製作・出荷・整備を茨城県小美玉市に所在する当社茨城工場より行うことから、東北・関東圏を主軸とした営業活動を展開してきたが、OLYを採用した路面覆工工事の施工が中部、近畿、中国・四国、九州圏においても、拡張してきたことを受け、関東以南エリアにおける利便性、サービスの向上を図るとともに、当該エリアにおける受注、売上高増加に向けた営業活動を強化するため、愛知県に「名古屋OLY営業所」を開設。
⑤建設業界を取り巻く環境は、国土強靭化に基づく防災・減災対策関連工事が今後も堅調に発注されることが期待される一方、建設技術者及び建設労働者不足の問題、建設資材高騰の影響等のほか、建設2024年問題の対応(労働環境の整備)といった課題を抱えている。また、当社グループが行う東京都における上・下水道設備の老朽化施設の更新工事、豪雨対策工事などについても、工事の発注は堅調に行われているものの、当該工事の受注競争が一層熾烈化している状況から、厳しい経営環境が今後も継続することが予測される。
⑥その他事業は、クローゼットレンタル事業により売上高5,098千円、営業損失10,245千円。
選択と集中を実施し、本業に徹したほうがよいと思う。
⑦建設事業においては、東京都からの受注のみに依存への対応および受注競争が熾烈化する状況における収益基盤の確保・拡大を図るための施策として、上・下水道工事以外の新たな土木事業分野における受注に今後も取り組む。
⑧不動産事業等における不動産販売・賃貸事業については、今後も高利回り、安定した収益が期待される物件の取得を継続するとともに、保有する物件の販売も継続し、不動産事業等売上高、不動産事業等総利益の増加を目指す。
⑨2022年10月14日公表の中期経営計画は、2025年7月期に、売上高7,637百万円、営業利益444百万円。
⑩監査等委員である取締役を含む取締役候補者9名中、70歳以上の候補者は山口信廣さん(1948年生まれ、75歳)の1名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。
⑪監査等委員である取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は8,170万円。単純平均で取締役1人当たり1,361万円。ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まず。
⑫議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。
株主総会を終えて感じたこと
株価が安値圏であったこと、温暖化による豪雨対策として冠水対策が進められるであろう点、上下水道の老朽化対策も進むだろうとの事業環境面からの考えから平均174円で投資しました。
今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
2023年3月31日に、東京証券取引所が「PBR1倍割れは、資本コストを上回る資本収益性を達成できていない、あるいは、成長性が投資者から十分に評価されていないことが示唆される1つの目安」と指摘していますが、大盛工業は、1株当たり純資産289円に対し、株価が180円(2023年10月24日時点)、PBR0.62倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます。
規模も小さく赤字を抱えるクローゼットレンタル事業に違和感を感じましたが、新社長に就任予定の栗城幹雄さんから、「黒字経営と配当を継続していきたい」との抱負もあり、栗城幹雄さんの手腕に期待して継続保有の予定とします。
2022年10月26日に出席した大盛工業の株主総会の内容についてはこちら↓
大盛工業の株主総会に出席しました【2022年10月26日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)