DDホールディングスの株主総会に出席しました【2023年5月26日】

株主総会
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DDホールディングス 第27回定時株主総会

日時:2023年5月26日(金) 13:00-14:35

場所:ベルサール御成門タワー(御成門駅直結)

出席株主数:約70人

お土産:無し、ミネラルウォーターの配布あり

 

企業概要

DDホールディングス(3073)

HP:株式会社DDホールディングス (dd-holdings.com)

①わらやき屋や九州熱中屋などの居酒屋やダイニングを展開する「飲食事業」(売上構成比71%)、BAGUSやTHE PUBLICなどでビリヤードやカラオケ事業を展開する「アミューズメント事業」(売上構成比19%)、8 HOTELやSLE不動産などでホテル運営や戸建て不動産販売などを展開する「ホテル・不動産事業」(売上構成比8%)を運営。

筆頭株主は社長の松村厚久さんで、資産管理会社の松村屋の保有分を含めて、648万株、35.7%を保有。

③社長の松村厚久さんがパーキンソン病と戦いながら経営者として活躍する姿を収めたドキュメンタリー映画「熱狂宣言」が有名。

2023年6月1日に、商号を「DDホールディングス」から「DDグループ」へ変更予定。

株主優待(2月末)
100株:株主ご優待券6,000円
600株:株主ご優待券12,000円 or お米5kg
1,200株:株主ご優待券24,000円 or お米10kg
6,000株:株主ご優待券36,000円 or お米15kg
12,000株:株主ご優待券48,000円 or お米20kg

 

株主総会での個人メモ

①病気のためか社長の松村厚久さんの発言が不明瞭で聞き取れない部分が多かった。特に、社外取締役がコメントを求められて発言した後に、長い時間、熱を込めて発言していたように見えたが、まったく内容が聞き取れずとても残念。
社長の松村厚久さんの経営者としての熱い思いや考えを知りたいので、発言していた内容が株主に伝わるように文字起こしなどの工夫をして欲しい。

②質疑応答は、社長の松村厚久さんからの回答はほぼ無く、取締役の斉藤征晃さん、樋口康弘さん、鹿中一志さんの3名でほぼ回答対応していた。ただ、質問と回答が嚙み合わない場面が何度か見られ、違和感を感じた。

③⼿許流動性を確保するため、主要取引銀⾏からの⽀援に加え、各種資本政策による資本調達として前期に5,874百万円調達し、⾃⼰資本⽐率は12.7%まで回復

④新規ブランドとして、「韓国⼤衆酒場 ラッキーソウル」、「鴨ときどき⾺ 浜松町本店」を出店。

⑤バイクコンテナ運営及びシェアハウス運営が好調に推移。

⑥前期の出退店の実績は、新規出店1、退店店舗15、 業態変更6

グループ全社店舗数(飲⾷・アミューズメント)は、飲⾷284店舗、アミューズメント52店舗、ライセンス+運営受託店舗8店舗、全店舗 合計344店舗。グループ運営ホテル棟数(ホテル・不動産)は6棟。

⑧第7回新株予約権の全部を2022年11⽉24⽇に取得し、⾏使期間満了に伴い消滅。第6回新株予約権は2022年2⽉期に全ての⾏使を完了しているため、現在当社が発⾏する新株予約権は無い

⑨売上高が激減したことで、2期連続で営業損失の計上に至り継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が生じていた。また、当連結会計年度においては、2022年7月以降に新型コロナウイルスの変異株の感染が急拡大したことやウクライナ危機による世界的な資源価格の高騰や日米金利差拡大を背景とした歴史的な円安の進行、これに伴う原材料やエネルギー価格の値上げ圧力にさらされるなど、依然として先行きは不透明な状況が続いており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況は解消には至っていない

⑩連結中期経営計画を策定。2026年2月期連結売上高400億円、連結営業利益28億円が目標。

⑪質疑応答で、「業績が急回復した理由」について質問あり。「通常の価格帯よりもやや高い価格で付加価値のある商品を提供する戦略が上手くいっている」との回答。

⑫質疑応答で、「助成金の業績への影響額はどの程度であったのか?」との質問あり。「助成金が無くても大丈夫。コロナ前は最高益だった。」との回答。質問と回答が噛み合っていないように見えたが、連結損益計算書を見ると、助成金収入は459百万円との記載あり。なお、当期純利益は875百万円。

⑬質疑応答で、「新規事業よりも、既存の飲食・アミューズメントに注力したほうが良いのでは?」との質問あり。「お客様にびっくりしてもらえるよう、外食の枠を超えていきたい。新規事業にチャレンジしたい。」との回答。別の質疑応答時に、「現状、アルコールに偏ったポートフォリオなので、カフェなど幅を広げて、ターゲットとなる顧客年齢層を広げていきたい。」との説明もあり。

⑭質疑応答で、「円安の業績への影響は?為替予約を行っているのか?」との質問あり。「多ブランド戦略を取っているので、価格の高騰した食材を使用せず、代替品へ切り替えることで対応している。」との回答。為替予約については回答無く、別の質疑応答時に「円安はインバウンドを取り込めるのでメリットになっている」との説明あり。説明を聞いても、円安が利益に対してメリットなのかデメリットなのか良く分からず、回答内容に一貫性が無いように見えた。

⑮質疑応答で、「商号をDDホールディングスから、DDグループへ変更する理由は?M&Aで買収した企業をダイヤモンドダイニングに取り込むのか?それとも各企業で現状の体制を維持するのか?」との質問あり。「横串でグループの総合力を強化する。」との抽象的な回答で、商号変更後に、具体的にどのような体制になるのか踏み込んだ説明は無かった。昨年、DDホールディングスからゼットン(3057)が離反する混乱があったので、経営管理体制の見直しを進めようとしているように見えた。

⑯質疑応答で、「株主優待は、現状100株から12,000株まで保有株数による5段階の設定があるが、株式を買い増ししやすいように段階設定を増やして欲しい。」との意見あり。「業績の回復が前提だが、保有株数の段階設定を増やしたり、ホテルにも利用できるような見直しを検討している。もう少し待って欲しい。」との回答あり。一方で、別の質疑応答時に、「株主数が1年間で7,000人増えた」との説明もあり、株主優待の廃止や改悪がないかやや心配。

⑰質疑応答で、「退任する社外取締役からはDDホールディングスについてのコメント、新任取締役からは意気込みを聞きたい。」との意見あり。退任する中川有司さんからの「DDホールディングスは、コロナ後に飛躍できる体制になっている」、柴田陽子さんからの「松村社長の小さな声を、皆が静かに集中して聞き取り、情熱のある松村社長を皆で支えようとしている会社」との回答が印象的。新任の青木俊之さん、池田航平さんからもしっかりとした挨拶があった。

⑱取締役候補8名中、70歳以上の取締役は西村康裕さん(1953年生まれ、70歳)の1名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑲社外取締役を除く取締役5名の報酬等の総額は15,100万円。単純平均で取締役1人当たり3,020万円。

⑳議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

株主総会では、社長の松村厚久さんの発言が不明瞭で、株主総会の運営方法を見直すよう苦言もありました。一方で、議長にこだわる松村厚久さんの頑固な熱意も好きなので、松村厚久さんの株主総会での貴重な発言が株主にしっかりと伝わるように、「株主との建設的な対話」の取り組みのひとつとして、経営陣やIR部門で何か工夫をして欲しいです。

おそらく社内では、経営トップの発言が従業員に伝わらないまま放置するような対応はしていないと思うので、株主に対しても伝える配慮をして欲しいと思います。株主総会で、松村厚久さんが一生懸命に時間をかけて、何を伝えようと話をしていたのか、純粋にその内容がとても知りたいです。

コロナ禍前への業績回復を期待しています。再投資も検討します。

 

2022年9月2日に到着したDDホールディングスの株主優待の内容についてはこちら↓

DDホールディングスの株主優待が到着しました【2022年9月2日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)

 

株主総会会場のベルサール御成門タワー