シンバイオ製薬の株主総会に出席しました【2023年3月23日】

株主総会
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シンバイオ製薬 第18期定時株主総会

日時:2023年3月23日(木) 10:00-11:50

場所:サピアタワー(東京駅徒歩1分)

出席株主数:約50人

お土産:オリジナルクオカード1,000円(500円×2枚)、ミネラルウォーターやお茶の配布あり

 

企業概要

シンバイオ製薬(4582)

HP:シンバイオ製薬株式会社 SymBio Pharmaceuticals

①抗がん剤「トレアキシン」を製造販売。パイプラインとして、抗ウイルス薬「ブリンシドフォビル」、抗がん剤「リゴセルチブナトリウム」を開発中。

筆頭株主は、社長の吉田文紀さんで、110万株、2.8%を保有。
著名個人投資家の五味大輔さんが第4位の株主として、30万株、0.8%を保有。

 

株主総会での個人メモ

株主総会の定足数を満たさない可能性があった模様で、株主総会招集通知とは別に、「議決権行使書ご返送のお願い」のハガキが2度も届いた。

②取締役のブルース・デビッド・チェソンさんは、テレビ会議での出席。

③映像を用いてパイプラインについて丁寧な説明あり。自社で研究所は持たず、他社から新薬候補物質を導入して開発するレイトステージ戦略が特徴。対処すべき課題については、社長の吉田文紀さんがPowerPointを使用して説明を行っていたが、基本操作が分からないようで、事務局メンバーが何度かフォローしていたのが印象的。

④2022年12月、トレアキシンのライセンス元であるイーグルと共同でファイザー及び東和薬品に対して、特許権侵害に基づく後発医薬品の製造販売の差止及び損害賠償請求訴訟を提起。ファイザーとの訴訟日程は未定。東和薬品との訴訟については、2023年内に最終判決を見込んでいるとの説明。

⑤トレアキシンの市場の悪性リンパ腫は、2030年に向けて患者数が増加傾向。悪性リンパ腫市場でトップシェアを握る。

2023年度業績見通しの売上高30%減少、営業赤字転落の要因は、薬価下落とジェネリックの浸透。国の薬価制度のもと、国立系の病院は強制的にジェネリックに切り替えられてしまうことを想定していると、決算説明会で説明。

⑦決算説明会で、「トレアキシンは、2021年3月に5つ目の適応症の承認を得て、やっと収益化したところで、1年も経たない2022年2月に厚生労働省がジェネリックを承認してしまった。17年間で300億円かけてきたが投資回収できず、行政の姿勢に疑問。リスクプレミアムとイノベーションプレミアムが考慮されていない。日本ではバイオ産業が成立しない。」と危惧を表明。

⑧日本の薬剤費抑制策・薬価制度の問題により、創薬基盤の弱体化、ドラッグラグ、頭脳流出を招いている。日本市場を主戦場とできず、地域分散化(グローバル化)をはかり、2030年12月期に、日本と世界の売上高の割合を50:50を目指す。米国では、安全保障上、バイオ領域は半導体と同じ重要性を持つが、日本は残念ながら周回遅れの対応と、決算説明会で説明。

⑨社長の吉田文紀さんの、「今後、バイオ専門の機関投資家より資金調達を行う予定。」との説明に対し、質疑応答で、「MSCB(修正条項付き転換社債型新株予約権付社債)での調達は考えているのか。」との質問あり。MSCBを今後使用することはないとの回答

⑩質疑応答で、暴落した株価について不満の意見が多々あり。社長の吉田文紀さんから、「個人的には株価はもう下がらないと見ている。ジェネリック問題で業績は後退しているが、パイプラインに期待して欲しい。」との説明あり。

⑪70歳以上の取締役候補は5名中、吉田文紀さん(1949年生まれ、74歳)、松本茂外志さん(1949年生まれ、73歳)、ブルース・デビッド・チェソンさん(1946年生まれ、76歳)、渡辺隆さん(1947年生まれ、75歳)の4名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑫社外取締役を除く取締役2名の報酬等の総額は6,874万円。2名のうち1名が2022年5月末で辞任。取締役1人当たり4,852万円と推測。

⑬議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

⑭受付にて、株主総会などについてのアンケートを配布され、株主総会終了後に回収された。株主の意見を吸い上げようとしている会社の姿勢には好感が持てる。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

シンバイオ製薬は、「トレアキシン」の承認・発売からも分かるように、実態のある優秀な創薬系バイオベンチャーだと感じます。一方で、業績悪化について、決算説明会や株主総会では、会社側が厚生労働省や国の現行制度に対して怒り心頭の様子が伺えました。

利益が出始めた段階で、薬価切り下げが始まり、後発(ジェネリック)医薬品が承認されてしまうとの説明を聞くと、現状の日本では創薬系バイオベンチャーはビジネスとして成り立たないようにも感じましたが、患者さんのためにもパイプラインの新薬開発の成功を期待しています。

 

株主総会会場のサピアタワー
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ぽこタンの株主総会日記
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