セルソース 第7回定時株主総会
日時:2023年1月27日(金) 11:00-11:40
場所:渋谷ソラスタコンファレンス(渋谷駅徒歩2分)
出席株主数:約10人
お土産:無し
企業概要
セルソース(4880)
HP:すべての人生に、再生医療を。|セルソース株式会社 (cellsource.co.jp)
①脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービス、コンサルティングサービスをおこなう「加工受託サービス・コンサルティングサービス」を中心に、脂肪吸引機器などの医療機器販売をおこなう「医療機器販売」、化粧品ブランド「シグナリフト」や「セルソースexosome」などの製造販売をおこなう「化粧品販売その他」を運営。
②筆頭株主は、取締役の山川雅之さんで、860万株、46.0%を保有。
社長の裙本理人さんも、第2位の株主として、237万株、12.7%を保有。
③取締役で創業者の山川雅之さんは、美容外科医出身。
④取締役の山川雅之さんが、過半数に近い議決権を保有しており、山川雅之さんの意思一つで物事を決められるオーナー企業。
株主総会での個人メモ
①取締役の村上憲郎さん、藤沢久美さん、澤田貴司さん、監査役の小山秀夫さん、尾崎恒康さんはリモートでの出席でした。
②社長の裙本理人さんは、40歳(1982年生まれ)と若い社長。ハキハキと要点を的確にした話し方で好感を持ちました。
③質疑応答でも株主総会の運営方法について意見が出ていましたが、事業報告では、重要と思われる対処すべき課題について説明が無かったり、簡素化された内容に物足りなさを感じました。
④株主総会会場で出席している取締役と監査役全員にペットボトルのドリンクが提供されていましたが、株主側には提供が無く、経営から株主への報告の場としては違和感がありました。BtoCの会社でもあるので、株主側からどのように見られているのか、もう少し意識した方がよいかもしれません。
⑤加工受託サービス又はコンサルティングサービスの契約を締結した提携医療機関数が前事業年度末から350院増加し、当事業年度末には1,378院と拡大。
⑥来幹細胞加工受託サービスを合計した加工受託件数が前事業年度の15,142件から当事業年度は23,162件に増加。
⑦質疑応答では、質問者は名前を名乗る必要が無く、出席票の番号のみを伝えてから質問するスタイルでした。個人情報保護の観点から良い対応だと思います。
⑧質疑応答で、研究開発費の用途について質問が出ていました。エクソソームに関する研究が中心で、高いリーターンを見込んで資金を投入しているとの説明。医薬品関連企業としては、低い研究開発費(87百万円)が特色。
⑨質疑応答で、エクソソームの可能性をどのように見ているのかとの質問が出ていました。様々な疾患に使用できる創薬領域としての道筋が見えているとの説明。
⑩質疑応答で、今後も現レベルの高い粗利益率や営業利益率を保てるのかとの質問が出ていました。利益率が下がるとは考えておらず、売上だけを求めるような経営はしないとの説明でした。再生医療市場はポテンシャルがあり、シェアを取りあうような段階ではなく、これから拡大する市場との認識も示していました。
⑪70歳以上の取締役候補は7名中、村上憲郎さん(1947年生まれ、75歳)の1名でした。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいのではと感じました。
⑫社外取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は4,342万円。単純平均で取締役1人当たり1,447万円。
⑬株主総会終了後、選任された取締役全員の紹介があったのは良い対応だと思いました。
株主総会を終えて感じたこと
高い成長率と利益率を誇るグロース企業として、また、再生医療にも興味があり、平均4,148円で投資しました。
今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
株主総会では、オーナー取締役で創業者の山川雅之さんのコメントが聞けなかったのが残念でした。また、社長の裙本理人さんからは、度々、積極的な対話をしていきたいとの説明がありましたが、短時間での内容の薄い事業報告に違和感を感じました。
違和感をいくつか感じた株主総会でしたが、「CS22 セルソース思考22 行動指針」に共感を持ったこと、高い利益率を保ったまま成長できるのか興味もあり、エクソソームの今後の展開にも期待して継続保有の予定とします。