ミライノベート 臨時株主総会
日時:2023年1月13日(金) 10:00-10:20
場所:Hakuju Hall(代々木公園駅徒歩5分)
出席株主数:約20人
お土産:無し
企業概要
ミライノベート(3528)
HP:Home – 株式会社ミライノベート (mirainovate.co.jp)
①グローベルシリーズのマンションや戸建て販売などの「不動産事業」、太陽光発電などの「再生可能エネルギー事業」、株式売買や不動産投資をおこなう「投資事業」を運営。
②筆頭株主は、会長の藤澤信義さんが代表を務めるNLHDで、789万株、16.0%を保有。
期中に辞任した元取締役の西村浩さんが、第2位の株主として、213万株、4.3%を保有。
社長の泉信彦さんも、第3位の株主として203万株、4.1%を保有。
③2023年2月1日に、会長の藤澤信義さんが社長を務めるJトラスト(8508)へ吸収合併予定となり、2023年1月30日に上場廃止予定(ミライノベート1株につき、Jトラスト0.42株を割当)。
④社長の泉信彦さんは、クレーンゲーム機の景品製造販売や家賃保証を手掛けるフォーサイド(2330)の会長も務める。
⑤1961年に上場後、カロリナ ⇒ かろりーな ⇒ グローベルス ⇒ プロスペクト ⇒ ミライノベートへ商号を度々変更。
⑥2020年に、旧経営陣と株主側(現経営陣)との間でプロキシーファイトがあり、株主側が勝利し経営陣が入れ替わる。2021年に、旧経営陣で元社長の田端正人さん、元取締役のカーティス・フリーズさんに対し、善管注意義務違反・忠実義務違反で訴訟を提起。
株主総会での個人メモ
①株主総会会場は、前方6列が座れないように封鎖されていましたが、前列に座りたい株主と座らせたくない会場スタッフの間でややトラブルになっていました。
②残念ながら、会長の藤澤信義さんは欠席でした。藤澤信義さんが社長を務めるJトラストへの吸収合併が目的事項の株主総会であったため、質疑応答では、藤澤信義さんの欠席について苦言が出ていました。社長の泉信彦さんから、「藤澤信義さんの欠席は健康上の理由で、本来であれば藤澤信義さんから本目的事項についてコメントをして欲しかった。」との説明がありました。
③取締役全員にペットボトルのミネラルウォーターが提供されていましたが、株主側には提供が無く、経営側から株主へ議案を諮る場としては違和感がありました。マンションや戸建て販売などもおこなうBtoCの会社でもあるので、株主側からどのように見られているのか、もう少し意識した方がよいかもしれません。
④議案の説明は、スライドや映像は使用せず、社長の泉信彦さんが手元の資料を読み上げるだけの対応でした。社長の泉信彦さんのハキハキとした口調が印象的でした。
⑤1株当たり純資産406円に対し、2023年1月12日時点の株価は218円であり、PBR 0.53倍。解散価値であるPBR 1倍を大きく下回っており、企業価値向上への努力不足を感じます。ただ、プロキシーファイトで新経営陣になってから日が浅いのでやむを得ないかもしれません。この株価水準のまま吸収合併で終わってしまうのは残念です。
⑥社外取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は5,760万円。単純平均で取締役1人当たり1,440万円。
⑦議案の採決方法は拍手での採決でした。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じました。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感があるかもしれません。
株主総会を終えて感じたこと
株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
株主総会では、ミライノベートの会長でJトラストの社長でもある、議案の双方の当事者の藤澤信義さんの欠席はとても残念でしたが、吸収合併相手のJトラストの今後の動向を注視したいと思います。