LIFULLの株主総会に出席しました【2022年12月22日】

株主総会
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LIFULL 第28回定時株主総会

日時:2022年12月22日(木) 10:00-12:20(定時株主総会&事業戦略説明会)

場所:バーチャルオンリー株主総会

 

企業概要

LIFULL(2120)

HP:株式会社LIFULL | あらゆるLIFEを、FULLに。

①国内はLIFULL HOME’S、海外はLIFULL CONNECTとして不動産情報サービス事業を運営。

筆頭株主は社長の井上高志さんで、2,794万株、21.1%を保有。
第2位の株主は、楽天グループで、2,379万株、18.0%を保有。
第9位の株主は、著名個人投資家の五味大輔さんで、250万株、1.9%を保有。

 

株主総会での個人メモ

①バーチャルオンリー株主総会は、LIFULL側からは映像と音声の配信、株主側からはチャット形式の参加での開催でした。運営もスムーズで、ストレス無く参加できました。

②社長の井上高志さんの説明は分かりやすく、質疑応答では全ての質問に誠実に回答されていたのは良い対応だと思いました。

③監査役の花井健さんが、任期途中で辞任されますが、辞任の理由も不明なため、辞任の真因が気になります

④質疑応答では、取締役候補の大久保和孝さんに、社外取締役を兼職している企業が多いので意見を伺いたい旨の質問がありました。社長の井上高志さんが意見を述べた後、大久保和孝さんを指名して回答させていたのは良い対応だと感じました。大久保和孝さんも、しっかりと自分の意見を述べられていて好印象でした。

⑤株主総会終了後、事業戦略説明会が開催されたのは、自社をもっとよく知ってもらおうという会社の姿勢を感じ、良い対応だと思いました。

資産487億円のうち、約23%にあたる115億円ののれんが気になります。日本会計基準では、のれんは発生後、20年以内の期間で毎期均等償却が必要ですが、LIFULLはIFRSを採用しているため、のれんの償却が発生しておらず、日本会計基準に比べて利益が多く見えています。また、業績悪化となった場合にのれんの減損処理も必要となれば、損失が一気に表面化する恐れがあり、さらに注意が必要です。
日本基準で他社と比較する場合には、のれんを日本会計基準の償却期間(一般的には5年~10年)で割った金額を販管費として計上して各数値を見直したほうがよいかもしれません。

⑦携帯電話事業で業績が悪化している楽天グループの株式保有が18.0%あり、今後、楽天グループの業績に回復の兆しが見られない場合、株式の売却が無いか需給面で心配です。

⑧事業戦略説明会の質疑応答で、物件数No.1の座を奪われたリクルートのSUMMOに対する対策について質問が出ていました。SUPER HYPER ASSISTANTの取り組みで、他社と差別化をはかり、物件数よりも、おとり広告の排除などで在庫情報を更新した正確な情報を提供し、PRしていきたいとの説明でした。

⑨社外取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は10,686万円。単純平均で取締役1人当たり3,562万円。

⑩議案の採決方法は投票方式での採決でした。せっかくの投票形式での採決なので、正確な賛成数について、具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感があるかもしれません。

⑪株主総会終了後、選任された取締役と監査役の全員の紹介があったのは良い対応だと思いました。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、バーチャルオンリー株主総会でしたが、実際に社長や取締役の振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

社長の井上高志さんの分かりやすい説明、全ての質問に誠実に回答する姿勢に好感を持ちました。また、事業戦略説明会も、自社をもっとよく知ってもらおうという会社の姿勢を感じ、良い対応だと思いました

一方で、資産の中の多額ののれんが気になります。IFRSを採用しているので、のれんの償却が無く、日本会計基準と比べると利益も多く見えてしまっているので、PBRやPERを見る際には注意が必要です。また、業績悪化時には、のれんも減損処理を迫られる可能性があり要注意です。

業績が悪化している楽天グループの株式保有が18.0%もあるのが気になりますが、社長の井上高志さんのチャレンジ精神とリーダーシップに期待して、再投資も検討します。

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