CSSホールディングス 第38期定時株主総会
日時:2022年12月16日(金) 10:00-10:50
場所:The Okura Tokyo(虎ノ門ヒルズ駅徒歩6分)
出席株主数:約30人
お土産:無し、ミネラルウォーターの配布あり
企業概要
CSSホールディングス(2304)
HP:株式会社CSSホールディングス (css-holdings.jp)
①食器洗浄や清掃などの「スチュワード事業」を中心に、従業員食堂やホテル朝食レストランなどの「フードサービス事業」、音響機器の卸やBGMのサブスクなどの「空間プロデュース事業」を運営。
②第3位の株主として、Oakキャピタルが、60万株、11.7%を保有。
取締役の野口緑さんも、第4位の株主として、56万株、11.0%を保有。
ホテル食器洗浄のスチュワード事業を行うS・TECが、第5位の株主として、42万株、8.3%を保有。
株主総会での個人メモ
①事業報告は、映像を用いた分かりやすい説明で、CSSホールディングスの事業内容についても理解が深まる良い内容でした。
②社長の水野克裕さんの、はっきりとした口調の丁寧な説明が印象的でした。
③宿泊やレストラン稼働が復調、婚礼やイベント催事も復活、大型宴会も徐々に開催となり、主力のスチュワード事業が3年ぶりに営業黒字回復。
④空間プロデュース事業は、半導体や原材料の不足、仕入れ価格の高騰などの影響により受注案件の見送りや売上延期などがあり厳しい状況。
⑤フードサービス事業では、大手ゼネコンの社員食堂などを新規に受注。
⑥雇用調整助成金が約2.6億円あり、純利益が1.0億円となった。今期、雇用調整助成金が無くなった後に、どこまで利益を出せるのか注視します。
⑦質疑応答では、Oakキャピタルの社長でもある会長の稲葉秀二さんに対し、OakキャピタルとCSSホールディングスの関係について質問が出ていました。稲葉秀二さんから、下記、丁寧な回答がありました。稲葉秀二さんの人柄の良さが伝わってきました。
1.Oakキャピタル出身のCSSホールディングスの取締役は、稲葉秀二さん一人。
2.稲葉秀二さんとCSSホールディングス創業者の野口卓さんで個人的なお付き合いがあり、野口卓さんがお亡くなりになった後に、野口卓さんの保有していた株式をOakキャピタルが一部引き受けた。
3.Oakキャピタルが、CSSホールディングスの第三者割当増資などを追加で引き受ける考えは無い。
⑧会社役員の状況に記載されている取締役の序列と、第2号議案の取締役候補者の序列が異なっているのに違和感を感じました。経営陣に何か動きがあるのか、もしくは、社内に微妙な力関係があるのかもしれません。
会社役員の状況に記載されている取締役の序列
1.代表取締役社長 水野克裕
2.代表取締役 野口緑
3.取締役会長 稲葉秀二
第2号議案の取締役候補者の序列
1.野口緑
2.稲葉秀二
3.水野克裕
⑨1株当たり純資産434円に対し、2022年12月15日時点の株価は379円であり、PBR 0.87倍。解散価値であるPBR 1倍を下回っており、企業価値向上への努力が足りていない印象を受けました。
⑩取締役7名の報酬等の総額は8,385万円。単純平均で取締役1人当たり1,197万円。ただし、2021年12月21日に退任した2名の報酬も含まれているので、それぞれ退任までの3ヶ月分の報酬が含まれていると考慮して計算すると、単純平均で取締役4名で1人当たり1,524万円。
⑪議案の採決方法は拍手での採決でした。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じました。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感があるかもしれません。
⑫株主総会終了後、選任された取締役全員の紹介があり、社長の水野克裕さんからコメントがあったのは良い対応だと思いました。
株主総会を終えて感じたこと
コロナ禍で業績に不安があるものの、サービス業の景気を先取りするスチュワード事業の動向に興味があり、平均256円で投資しました。
今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
社長の水野克裕さんと会長の稲葉秀二さんの丁寧な説明から、それぞれ人柄の良さが伝わってきました。
2021年12月に経営陣が大幅に入れ替わり、会社の変革の過渡期にも見えます。雇用調整助成金が無くなった後に、どこまで利益を出せるのか心配ですが、業績回復を期待して、継続保有の予定とします。