モダリスの株主総会に出席しました【2022年3月29日】

株主総会
スポンサーリンク

モダリス 第6回定時株主総会

日時:2022年3月29日(火) 10:00-11:15

場所:室町ちばぎん三井ビルディング(三越前駅直結)

出席株主数:約20人

お土産:無し

 

企業概要

モダリス(4883)

HP:株式会社モダリス (modalistx.com)

①先天性筋ジストロフィーなどの遺伝子治療薬のバイオベンチャー。アステラス製薬、エーザイとの共同開発や自社開発もあり。米国子会社で研究開発。

②筆頭株主は社長の森田晴彦さんの資産管理会社のライフサイエンスイノベーションマネジメントで、483万株、16.6%を保有。個人保有分含めて、519万株、17.8%を保有。
共同創業者で元取締役の濡木理さんが第2位の株主として、354万株、12.2%を保有。

従業員は3人(連結26人)と少人数。連結の26人は主に米国子会社に在籍。

上場時の大株主による株式売却問題が相次いで発生

 

株主総会での個人メモ

①取締役のジョセフ・マクラッケンさんは、WEB会議での出席でした。

②社長の森田晴彦さんが事業報告で資料をスクリーンに映して説明していましたが、文字が小さすぎてほぼ内容が読めませんでした。
自信のある内容なのであれば、もう少し簡潔に分かりやすい資料の方がよいかもしれません。

③財務状況として現金が49億円あり、約3年分の運転資金を確保しており財務は安定していると強調されていました。
ただ、売上がほぼ無い(2021年度売上高110万円)状況なので、安定しているとの表現に違和感を感じました。

④質疑応答で、HPからIR問い合わせをしても回答が無いので、IR担当者を設置して欲しいとの要望が出ていました。
質問に対する回答は、公平性を保つため、全てHPに回答を掲載するという姿勢には共感が持てますが、何かしら質問者にも回答してあげた方が親切だと思います。

⑤質疑応答で、HPからIR問い合わせをしても「回答できない」との回答ばかりとの苦言が出ていました。
「オフィスを見学できないか?」といった質問に対してもOKやNGの回答ではなく、「回答できない」との返信だったとのこと。
人数の少ない会社なのでIRは効率的に対応しているとの釈明がありましたが、IR対応に問題がありそうです。

⑥株価の低迷など、多くの質問と苦言が出ていましたが、社長の森田晴彦さんの回答が質問とかみ合っていない部分が度々あり気になりました。
論点をズラして乗り切りたかったのかもしれません。

上場時の大株主の片山晃さんがロックアップ違反で60万株を売却した件について、2021年3月29日のIRで「進捗がある場合報告します」と記載があったが、その後の情報が無くどうなっているのかと質問が出ていました。
モダリスと片山晃さんとの間の問題は解決済みで、もし株主の方が本売却で被害を受けたのであれば、片山晃さんと直接対応して欲しいとの説明でした。
ただ、IRでは片山晃さんから提示された対応案について、「当社および当社株主に対する治癒として受け入れる」と記載があったので、今回の社長の森田晴彦さんの説明には違和感がありました。

⑧社長の森田晴彦さんが2021年5月10日に2.2万株を売却しているのが気になります。
当面の間、追加売却はしないとのことですが、2021年5月10日の終値1,572円は、社長が売りたくなるほど会社の価値よりも株価の方が高いと社長自らが認めたようにも思えます。

共同創業者で元取締役の濡木理さん(東京大学教授)が、社内規定の「インサイダー取引の管理等に関する規程」に違反して株式を売却したとのIRが2021年10月20日に開示されています。
2021年は、3月1.2万株、5月10.8万株、8月18.6万株、9月3.7万株、10月13.9万株を売却しています。
2021年3月に取締役を退任済みですが、創業キーパーソンのなりふり構わない株式の売却に、会社の将来性に不安を感じました。
2022年に入っても2月に17.1万株を売却、その後も337万株を保有されているので、当面売却が続くのかもしれません。
この2月の売却日(2月17日)の終値は340円ですが、共同創業者として内情をよく知る濡木理さんからすると、340円でも売りたくなるほど会社の価値よりもまだ株価の方が高いと見ているのかもしれません。

心臓血管領域へ開発領域を広げる方針には共感を持ちました。期待しています

⑪業績が大きく飛躍し黒字化となりそうなのは2024年度との説明でした。

⑫議案の採決方法は拍手での採決でした。
出席者により保有している議決権数も違い、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じました。
事前の議決権行使結果など、採決時に何かしらの数字を示したほうが納得感があるかもしれません。

 

株主総会を終えて感じたこと

第三者割当増資の連発で株券印刷業とも言われるバイオベンチャーですが、株価も上場以来の安値圏であったこと、医療への貢献も考えて平均591円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

社長の森田晴彦さん、共同創業者の濡木理さんが目立ってしまうのにもかかわらず株式を売却している本当の理由が気になります。
会社の将来性に何か大きな問題が隠されていないか心配になります。

違和感を多々感じたので売却予定としますが、今後の心臓血管領域への展開と医療への貢献を期待しています。

 

株主総会会場の室町ちばぎん三井ビルディング(COREDO室町3)


PAGE TOP