ショーケースの株主総会に出席しました【2023年9月20日】

株主総会
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ショーケース 臨時株主総会

日時:2023年9月20日(水) 10:00-10:10

場所:住友不動産六本木グランドタワー (六本木一丁目駅直結)

出席株主数:数名

お土産:無し

 

企業概要

ショーケース(3909)

HP:株式会社ショーケース|企業と顧客をつなぐDXクラウドサービス (showcase-tv.com)

①企業と顧客をつなぐオンライン手続きプラットフォーム「おもてなしSuite」やオンラインビジネスのコンバージョン率(成約率)向上を実現するWebマーケティング支援サービス「ナビキャストシリーズ」やオンライン本人確認サービス「ProTechシリーズ」を提供するソフトウエア事業をおこなう「SaaS事業」(売上構成比21%)、IT関連情報メディアおよび金融情報メディアなどのメディア事業を展開する「広告・メディア事業」(売上構成比10%)、当社の持つSaaSプロダクト開発ノウハウと各業界のリーディングカンパニーの持つ知見を融合したDX支援開発を展開する「クラウドインテグレーション事業」(売上構成比4%)、事業会社や投資家とスタートアップをつなぐプラットフォーム「SmartPitch」の運営事業や国内外における技術ベンチャー企業への投資事業および上場会社などへの資金調達支援事業を展開する「投資関連事業」(売上構成比2%)、連結子会社の日本テレホン(9425)で中古スマートフォンの販売事業および通信キャリアショップの運営による移動体通信端末機器(携帯電話)の販売事業を展開する「情報通信関連事業」(売上構成比37%)を運営。

筆頭株主は、AI認証技術を活用したクラウド型OCRサービスを提供するAI inside(4488)で、177万株、20.6%を保有。
会長の森雅弘さんが、第2位の株主として、153万株、17.9%を保有。
社長の永田豊志さんが、第3位の株主として、119万株、13.8%を保有。

 

株主総会での個人メモ

①取締役の矢部芳一さんは、所用があるとのことで欠席。

取締役と監査役全員にミネラルウォーターが提供されていたが、株主側には提供が無く、経営から株主へ議案を諮る場としては違和感会社として、株主ではなく役員の方向を見ている様子が伺えた。

AI insideとの協議の結果、同社との資本業務提携を解消することとなった。資本業務提携の解消にあたりAI insideが保有する当社株式について相対取引による自己株式の取得を行うこととし、これにより、AI insideの保有する議決権所有割合が低下する見込みとなり、主要株主である筆頭株主、およびその他の関係会社に該当しないこととなる見込み。

④当社およびAI insideは、本資本業務提携により、製品の開発、販売などにおける協業を進め、具体的には、AI insideの“高精度文字認識 AI”を用いたAI-OCRサービス「DX Suite」のデジタルインプット機能に、当社の持つエントリーフォーム最適化ツール「Form Assist」の技術を取り込むことにより、両社の販売網や顧客基盤の活用による業績への貢献を想定していた。しかしながら、本資本業務提携において当初期待していた成果が得られず、今後も想定していた事業成長が見込めないことから、両社で協議の上、本資本業務提携を解消することにした。

筆頭株主であるAI insideから、AI insideが保有する当社株式を売却する意向がある旨の連絡を受け当社株式が市場に放出されることの影響や、資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行などを総合的に検討した結果、相対取引による自己株式の取得を行うこととし、本自己株式取得が本臨時総会で承認されることなどを条件として、本自己株式取得に関する株式譲渡契約を締結。
取得する株式の数は、1,771,100株、または6億円を本臨時総会の日の前日(2023年9月19日)における最終の価格で除することで算出される数の株式の、いずれか少ない数の株式。1株当たりの取得価額は、本臨時総会の日の前日(2023年9月19日)における最終の価格。取得期間は、2023年9月21日。

⑥当社グループが事業展開する主要マーケットの1つである、国内デジタルマーケティング市場は、2020〜2025年にCAGR(年平均成長率)7.2%の6,102億円と高い成長率が見込まれる。また、国内DX市場規模は、2030年には6兆5,195億円に拡大する見通し。今後も、これらの成長市場に対して、当社グループの培ったユーザビリティの高い技術を活用し、社会の「不」を解消する価値の高いサービスを積極的に提供していく。

2022年12月に「おもてなしSuite」は、サイボウズ(4776)が提供する「kintone(キントーン)」との連携実績が認められ、サイボウズオフィシャルパートナー(プロダクト)に認定された。今期の注力事項としてアライアンス戦略を掲げており、サイボウズとの連携はその核となる部分であると捉えている。2023年3月のサイボウズの元常務執行役員である中原裕幸さんの社外取締役登用に引き続き、6月には「おもてなしSuite for kintone View」をリリース。

⑧サイボウズオフィシャルパートナーの認定をきっかけに、シナジーを最大限発揮できる環境を構築中。その他のサイボウズオフィシャルパートナーとの連携によるkintoneとのセット販売利用企業数拡大に注力。お互いの強みを活かしつつ、誰でも「カンタン」に、「スモールステップ」から始められるDXを実現していく。

⑨当第2四半期連結累計期間において、DTS(9682)との連携を開始。

⑩6月にはProTechシリーズの新機能として、「マイナンバーIC認証」をリリース。マイナンバーカードの有効申請件数は運転免許証の発行枚数を超え、人口の70.0%(約8,800万枚)に達している。企業と顧客を「より安全に」「よりカンタンに」つなぐために、公的個人認証を使ったオンライン手続きサービスを提供していく。2023年6月末時点で、すでに導入済み企業が1社、金融機関等からの利用内諾社数は5社となっている。引き続き、導入企業の増加と売上拡大を目指す。

2023年4月に、事業の選択と集中による収益基盤の安定化を目的として、移動体通信関連事業の譲渡および閉店を完了。同事業の譲渡に伴い譲渡益135百万円を特別利益として計上。

⑫2023年6月末時点の「DXクラウド事業」のSaaS事業部のKPIは、ARP(年次経常収益) 758百万円。売上高成長率4.8%、リカーリングレベニュー(毎期継続的・反復的に発生する収益)比率76.3%、アカウント数1,115件、月次解約率1.54%、ARPA(1有料課金アカウント当たりの平均単価) 56,639円。

7月からの価格改定で、解約率が上昇。通常時の目標は1%。価格改定により2~5%まで上昇することを想定も、年末時点のMRR(月次経常収益)は昨年より増加する見通し。

⑭中期経営計画は、2024年12月期に売上高102億円。

⑮以前の社名である「ショーケース・ティービー」という社名は、お客様や自社の商品をその箱(Showcase)に入れることで、商品やサービスの魅力を最大限に引き出し、遠く離れたところにいる多くの人たちにも伝える(Tele-Vision)というメッセージが込められていた。その後、多くのステークホルダーの方々に社名が浸透し同時に「ショーケース」という省略名でご愛顧いただくことも増え、2019年4月、第二創業となるタイミングで社名も実態に合わせる形で変更した。

⑯質疑応答で、「AI insideから受託している開発業務と販売代理店契約はどうなるのか?」との質問あり。「一旦すべて解約し、必要に応じて再契約をする。」との回答。

⑰社外取締役を除く取締役4名の報酬等の総額は5,420万円。単純平均で取締役1人当たり1,355万円。

⑱議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代にいつまでも会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

2023年7月20日に、AI insideとの業務提携解消を公表しましたが、2023年3月22日の定時株主総会において、AI insideから受け入れていた社外取締役数について、1名から0名へと変化があったので、遅くとも2023年2月には業務提携解消の方向性が決まっていて、準備も始まっていたものと思われます。

AI insideが保有する株式の取得に関し、株価(終値)の推移は下記の通り。特に大きな変化は見られませんでした。

2023年7月19日:379円
2023年7月20日:396円(AI insideとの業務提携解消およびAI insideが保有する株式の取得を発表)
2023年9月15日:378円
2023年9月19日:372円(AI insideが保有する株式の取得価格決定)
2023年9月20日:374円

AI insideがショーケースの株式を売却する真因が気になりますが、サイボウズオフィシャルパートナーの認定をきっかけに、業績の飛躍を期待しています。

 

株主総会会場の住友不動産六本木グランドタワー
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