ムゲンエステートの株主総会に出席しました【2023年3月30日】

株主総会
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ムゲンエステート 第33回定時株主総会

日時:2023年3月30日(木) 10:00-10:30

場所:大手町サンケイプラザ(大手町駅直結)

出席株主数:約10人

お土産:無し

 

企業概要

ムゲンエステート(3299)

HP:中古マンション買取・再販・賃貸の株式会社ムゲンエステート (mugen-estate.co.jp)

①中古不動産を買い取り内外装工事を行い再生して販売する「不動産売買事業」(売上構成比93%)、所有する投資用不動産及び固定資産物件を賃貸して不動産賃貸収入を得る「賃貸その他事業」(売上構成比6%)を運営。

筆頭株主は、会長の藤田進さんで、藤田進さんの資産管理会社のセラネスの保有分を含め、566万株、24.1%を保有。
社長の藤田進一さんが第2位の株主で、藤田進一さんが代表を務める夢現企画とドリームカムトゥルーの保有分を含め、456万株、19.4%を保有。

③上位10位までの大株主を、創業一族の藤田家と庄田家でほぼ占め、55.1%を保有。藤田(庄田)家の意思一つで物事を決められるオーナー企業

株主優待(6月末、12月末)
100株:クオカード1,000円
500株:クオカード2,000円
1,000株:クオカード3,000円

 

株主総会での個人メモ

①「ムゲンエステート」の社名は、不動産購入というお客さまの夢を叶えるお手伝いをすると同時に、自分自身の夢も現実にする「夢現」が由来。

②不動産開発事業では、建設コストがかなり高騰したため、コストダウンの再計算などにより計画が大分遅れた。また、併せて工期の見直しを行った。今期は5棟の竣工と、1棟の販売のみ。

③居住用不動産では、営業所を6ヶ所開設(2021年度に開設した5営業所に、2022年度に開設した蒲田営業所を加えた6ヶ所で、首都圏はほぼカバー)した効果により、前期に対して売上、件数ともに増加。さらなる事業拡大に向けて、今夏には大阪営業所を開設予定

④人員の増強については、積極的な採用活動を継続し、今期の人員計画267名に対して295名と、前倒しで達成。

⑤仕入の強化により、すべての事業で仕入額が増加。販売用不動産の在庫は、順調な仕入活動により、前期末より157億100万円の増加となった。順調な仕入活動により、販売用不動産、有利子負債が大幅に増加

⑥不動産開発事業の現状として、資材や労務費がかなり高騰している。この状況は当分変わらないと予想されるため、経済性を考慮し、保守的に仕入れを進めていくあまり小さい物件は扱わず、ある程度コストダウンができる物件や土地を仕入れていく方針。現在は、表参道、池袋、十条に物件を竣工予定。

⑦中期経営計画は、2024年12月期売上高532億円、営業利益49億円、当期純利益28億円。

⑧今期の営業利益率の悪化の要因は、住宅設備の値上げの影響がかなり大きくなっている。壁紙に関しても価格が倍になっており、トイレやバスユニットも夏頃に再度値上げされるといった話が出てきている。一方で、その分の価格を上げてこれ以上の利益確保は、なかなか難しい。

⑨日銀の総裁の変更によって金利の動向も変わるといった見方がある。「本当は家を買いたいが、賃貸のままにしようか」というマインドは少し出てくるのではないかと思っている。

⑩中古マンションの売買環境が、今後非常に上がる、あるいは非常に下がるということはあまり無いと考えている。現在では、鉄筋コンクリートでできている5億円、6億円の富裕層向け戸建ても扱っている。その辺りは他社が来ない分野なので、仲介業者から出た情報をすべて当社が扱うことができ、競合を排除できるといったところを強みとしている。

⑪質疑応答で、「金利上昇の影響」について質問あり。「注力している居住用不動産については、政府がフラット35に優遇策を設けて金利を引き下げるとの報道もある。投資用不動産については、仕入から販売まで回転率を上げてリスク低減をはかる。」との説明。「コロナ禍前の海外需要は約2割あった。円安なので海外からの需要が高まると見ている。」とのコメントもあり。

⑫質疑応答で、「プライム市場の上場維持の可否」について質問あり。「プライム市場上場維持のため、中期経営計画の達成、IRの強化などの対応で時価総額の向上をはかる。状況を見て、大株主からの株式売却により、流通株式比率を向上を検討する。」との回答。

⑬質疑応答の中で、「現状、中国人社員が6名。今後、外国人社員を増やしたい。営業職の新卒採用は、女性の比率が半数。」との説明もあり。

⑭社外取締役を除く取締役5名の報酬等の総額は8,500万円。2022年3月に退任した3名について、それぞれ3ヶ月分として計算すると、単純平均で取締役1人当たり3,090万円。

 

株主総会を終えて感じたこと

株価が上場来で底値圏であること、株主優待を含めた株主還元率が高い点に魅力を感じ、平均534円で投資しました。

今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

プライム市場上場維持対策として、流通株式数の増加をはかるため、大株主からの株式売却の可能性について言及していましたが、一方で、「継続的にPBR 1倍を割れているプライム市場とスタンダード市場の会社に改善を強く要請する」との東証フォローアップ会議で示された方針もあり、1株純資産1,045円、PBR 0.53倍(2023年3月29日時点)の現状を考慮すると、各種施策による株価対策があることを期待しています。

不動産市場にとって金利上昇は逆風になりそうなので、しばらく状況の注視が必要ですが、2021年からの営業所拡大策などによる企業価値向上に期待して、継続保有の予定とします。

 

株主総会会場の大手町サンケイプラザ
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