Jトラスト 臨時株主総会
日時:2023年1月25日(水) 14:00-15:05
場所:ザ・ガーデンホール(恵比寿駅徒歩12分)
出席株主数:約30人
お土産:無し
企業概要
Jトラスト(8508)
①日本保証やJトラストグローバル証券などの「日本金融事業」、貯金銀行業務や債権回収業務などの「韓国及びモンゴル金融事業」、銀行業務や債権回収業務などの「東南アジア金融事業」、投資及び投資先の経営支援おこなう「投資事業」、不動産業務などをおこなう「その他の事業」を運営。
②筆頭株主は、社長の藤澤信義さんが代表を務めるNLHDで、個人での保有分も含め、4,307万株、36.9%を保有。
③2023年2月1日に、社長の藤澤信義さんが会長を務めるミライノベート(3528)を吸収合併予定(ミライノベート1株につき、Jトラスト0.42株を割当)。
株主総会での個人メモ
①社長の藤澤信義さんは、体調不良とのことで2023年1月13日に開催されたミライノベートの株主総会を欠席されており心配していましたが、元気そうに議長を務めていたので安心しました。
②日本保証では、不動産担保ローンに対する保証を強化しており、2022年6月に川崎信用金庫が取り扱う不動産担保ビジネスローンに係る保証業務の取扱いを、2022年7月に東和銀行が取り扱う賃貸住宅ローン及びリバースモーゲージに係る保証業務の取扱いを開始。
③日本ファンディングでは、2022年8月に投資物件ブランド「J-ARC(ジェイアーク)シリーズ」の販売を開始し、Jトラストグローバル証券の顧客への投資用不動産の紹介を開始。
④インドネシアでは、2022年2月に飯田グループホールディングス子会社と、2022年3月にダックス子会社と、2022年6月には阪急阪神不動産及びインドネシアの不動産デベロッパーSpringhillグループの合弁会社であるPT Springhill Mizumi Serpongと、2022年8月にインドネシア大手不動産開発会社JABABEKAグループの子会社であるPT Grahabuana Cikarang及び同社とCREED GROUPの合弁会社であるPTJababeka Creed Residenceとの間で住宅販売に係る業務提携契約を締結。日系大手デベロッパーやインドネシアのデベロッパーとの間で住宅販売に係る業務提携を拡大している。社長の藤澤信義さんはインドネシアが急激に成長すると強調されていました。
⑤2022年9月時点の銀行事業における預貸スプレッド(利回り差)は、BJI(インドネシア)が4.4%、JTRB(カンボジア)が4.9%、JTCSB(韓国)は8.0%、JTSB(韓国)は6.3%。
⑥質疑応答で、ミライノベートを吸収合併する理由について質問が出ていました。不動産クラウドファンディング事業に興味があり、Jトラストで大きく育てたいとの説明でした。
⑦質疑応答で、金利上昇による業績への影響について質問が出ていました。一般消費者向けの不動産住宅ローンに大きな影響が予想されるが、Jトラストは富裕層向けのビジネスなので影響は見込んでいないとのこと。
⑧質疑応答で、2017年から行っているGroup Lease PCLに関するウェッジホールディングス(2388)、昭和ホールディングス(5103)との訴訟合戦について、いつ頃の終結を見込んでいるのかとの質問が出ていました。最善を尽くして徹底的に対応しているとのことで、2023年中の終結を目指しているとの説明でした。
⑨低迷する株価について、多くの株主から苦言が出ていました。1株当たり純資産1,024円に対し、2023年1月24日時点の株価は568円であり、PBR 0.55倍。解散価値であるPBR 1倍を大きく下回っており、企業価値向上への努力不足を感じます。社長の藤澤信義さんは、PBR 1倍をクリアする必要性を感じていないようで、質疑応答での度重なる追及に対して冷静さを失っている様子が印象的でした。
⑩社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は15,800万円。ただし、2021年3月に退任した1名を3ヶ月として計算すると、単純平均で取締役1人当たり3,009万円と推測。
⑪議案の採決方法は拍手での採決でした。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じました。投票方式を採用したり、事前の議決権行使の具体的な数字を示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感があるかもしれません。
⑫議案の採決後、選任された取締役2名の紹介があったのは良い対応だと思います。
株主総会を終えて感じたこと
株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
質疑応答では、社長の藤澤信義さんが、株価についての質問に感情的に対応しているように見える場面もありましたが、多くの質問に自分の言葉で丁寧に回答している姿勢に好感を持ちました。
業績低迷が続いていましたが、反転の兆しを感じるので、今後の業績の推移を注視します。
2023年1月13日に出席した吸収合併するミライノベートの株主総会の内容についてはこちら↓
ミライノベートの株主総会に出席しました【2023年1月13日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)