百五銀行の株主総会にライブ参加しました【2025年6月23日】

株主総会
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百五銀行 第210回定時株主総会

日時:2025年6月23日(月) 10:00-11:05

場所:百五銀行丸之内本部棟(津駅よりバス10分+徒歩3分)で開催、オンラインでのライブ参加

 

企業概要

百五銀行(8368)

HP:個人のお客さま|百五銀行 (hyakugo.co.jp)

①三重県と愛知県を主に、本支店などにおいて、預金業務、貸出業務、内国為替業務、外国為替業務などを行う「銀行業」(経常収益構成比82%)を中心に、リース業を行う「リース業」(経常収益構成比13%)、金融商品取引業務、クレジットカード業務・信用保証業務、地域産業調査・コンサルティングに関する業務、コンピュータによる情報処理の業務、投資事業有限責任組合の組成・運営業務などを行う「その他」(経常収益構成比5%)を運営。

②清水建設(1803)が、第9位の株主として、393万株、1.5%を保有。

株主優待(3月末)
1,000株:株主さまご優待ギフトカタログ3,000円相当
5,000株:株主さまご優待ギフトカタログ5,000円相当

 

株式情報

時価総額:1,745億円(2025年6月20日時点)

経常利益:257億円(2025年3月期実績)⇒264億円(2026年3月期予想)

株価:687円(2025年6月20日時点)

1株純資産:1,770円(2025年3月末時点)、PBR:0.38倍

1株当期純利益:76.1円(2026年3月期予想)、PER:9.02倍

1株配当:24円(2026年3月期予想)、配当性向:31%

配当利回り:3.4%、株主優待含む利回り:3.9%(1,000株保有時)

株主数:22,447名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費に一部足踏みが残るものの、企業収益は改善しており、設備投資に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな改善が続いた。当行の主要な営業地域である三重県・愛知県下においては、個人消費は物価上昇などの影響が見られるものの緩やかな増加基調にある。また、輸出や生産、設備投資も増加傾向にあるなど、経済は緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、物価上昇の継続による消費マインドの下振れなどが個人消費に与える影響や、通商政策などアメリカの政策動向が企業に与える影響などは、わが国の景気を下押しするリスクとなり、注意する必要がある。また、金融資本市場の変動などの影響にも十分注意する必要がある。

②このような経済情勢のなかで、当行の連結ベースでの業績は、経常収益は貸出金利息や有価証券利息配当金の増加により資金運用収益が増加したことなどから、前年に比べ50億4百万円増加し、1,244億91百万円となった。一方、経常費用は貸倒引当金繰入額の減少によりその他経常費用が減少したことなどから、前年に比べ6億45百万円減少し、987億87百万円となった。この結果、経常利益は前年に比べ56億49百万円増加し、257億4百万円となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前年に比べ37億61百万円増加し、180億42百万円となった。なお、包括利益は前年に比べ1,662億95百万円減少し、△552億64百万円となった。経常利益、当期純利益ともに前期比増益かつ過去最高益。

③報告セグメントごとの損益状況は、銀行業セグメントにおいて経常収益は前年に比べ39億20百万円増加して1,037億59百万円、セグメント利益は前年に比べ54億79百万円増加して246億79百万円となった。リース業セグメントにおいて経常収益は前年に比べ8億64百万円増加して168億21百万円、セグメント利益は前年に比べ1億57百万円増加して6億94百万円となった。また、報告セグメントに含まれていない事業セグメントにおいて経常収益は前年に比べ1億89百万円増加して64億24百万円、セグメント利益は前年に比べ11百万円減少して9億40百万円となった。

④2022年4月からスタートした、中期経営計画「KAI-KAKU150 2nd STAGE『未来へのとびらII』」では、5つの基本方針「カーボンニュートラルへの取組みの強化」「ビジネスモデルの強化」「生産性の向上」「経営基盤の強化」「SDGs/ESGの浸透」を掲げ、目標の達成に向けてさまざまな取組みを展開してきた。この間、各営業拠点と配置人員の最適化を図り、お客さまとの深い対話による課題発掘ができる体制を再整備した。また、行員のコンサルティング能力向上に取り組み、多様化・複雑化するお客さまの課題解決に向けた支援ができる体制を構築した。その結果、中期経営計画のKGIである連結当期純利益は180億円と過去最高実績となった。

⑤預金等は、前年比785億円増の61,548億円。貸出金は、前年比1,672億円増の50,781億円。金融再生法開示債権は680億円。その他有価証券の評価差額は1,377億円。預貸金利鞘は0.32%。貸倒引当金は27,677百万円。

⑥2026年3月期通期の業績見通しとして、連結ベースで経常利益264億円、親会社株主に帰属する当期純利益185億円を見込んでいる。銀行単体では経常利益253億円、当期純利益180億円を見込んでいる。

⑦新中期経営計画は、2029年3月期に、連結当期純利益240億円以上。長期安定配当を基本としながらも配当性向40%をめざす。新中期経営計画での政策金利の前提は、既に上がった部分(政策金利 0.50%)のみを計画に含んでいる。金利上昇については、基本的にトータルでプラス要因になってくるため、マイナス要因とはならない。

⑧今後は住宅ローンよりも地元の中堅中小企業への貸出を伸ばす方向で計画している。住宅ローンの環境については、資材が高くなり、住宅着工件数が減っているなかで、力を抜くというわけではなく、住宅メーカーとの関係性は保ちながら推進していく。

⑨取締役と監査役候補者12名中、70歳以上の候補者は川喜田久さん(1946年生まれ、78歳)の1名。
役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑩社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は34,200万円。単純平均で取締役1人当たり5,700万円。

 

株主総会での個人メモ

①質疑応答で、「店舗で障碍者が働いていない。障碍者雇用についてどう考えているのか?」との質問あり。「障碍者の適性に合った業務、例えば伝票整理などの内部業務を行っている。51名が各支店で働いている。」との回答。

②質疑応答で、「政策保有株について200億円程度の売却を考えているとのことだが、使途は?」との質問あり。「DX、人的投資などの成長投資を中心に使用する。収益を高め、配当や自社株買いを行っていきたい。」との説明。

③質疑応答で、「三重県内は百五銀行が中心だが、農業再生への取り組みは?」との質問あり。「三重県内の産業支援については、中期経営計画において、地域課題にも積極的に取り組んでいくとしている。地域創生、1次産業は重要。外国人支援などに取り組んでいきたい。地域経済の発展に全力で取り組んでいきたい。」との回答。

④質疑応答で、「百五銀行の庭でもあるお城公園の景観をどう守っていくのか?石垣が崩れかかり、樹木が生い茂っている。糞害にも悩まされている。百五銀行と津市の支援が見えない。」との意見あり。「市民が活動しているのを知っている。企業としてもできる限りのことはしたい。まだ具体的な内容は無いが、津市と情報交換をしながら進めていきたい。」との説明。

⑤質疑応答で、「以前あった株主総会のお土産を復活して欲しい。平治煎餅を懐かしんでいる株主もいる。販売したら売れるのでは?」との意見あり。「株主総会のお土産は2019年までとして中止した。出席できる株主と出席できない株主との公平性が主旨。銀行業の制限があり、販売はできない。」との回答。

⑥質疑応答で、「役員に女性や若い人がいない。高齢の男性が多い。」との意見あり。「執行役員以上が出席しているが、女性は社外取締役2名、監査役1名。女性の役員比率は30%以上を求められており、具体的な計画は無いが重要なテーマだと考えている。女性の管理職はいる。若い役員の登用も進めようとしている。人事制度を変更し、年功序列ではない制度を組み立てている。中長期的には若い役員も出てくるのではと思っている。」との説明。

⑦議案の採決方法は拍手での採決。
⇒議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

業績が堅調で、PBRが1倍を大きく割れており、株主優待も魅力的なので、国内金利上昇の恩恵を期待して、平均581円で投資しました。

今回、オンラインでのライブ参加でしたが、実際に頭取や取締役の振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたこと大きなメリットでした。

質疑応答では、頭取の杉浦雅和さんが積極的に質問を募っており、質問希望者がいると嬉しそうな顔をされているのが印象的でした。

2023年3月に、東京証券取引所が「PBR1倍割れの企業に改善要請」を実施しましたが、百五銀行は、1株当たり純資産1,770円に対し、株価が687円(2025年6月20日時点)、PBR0.38倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます。

国内政策金利の上昇による業績向上を期待し、継続保有の予定とします。追加投資も検討します。

 

2024年6月24日に到着した百五銀行の株主優待の内容についてはこちら↓

百五銀行の株主優待が到着しました【2024年6月24日】 | ぽこタンの株主総会日記

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