ツクルバの株主総会に出席しました【2025年5月7日】

株主総会
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ツクルバ 臨時株主総会

日時:2025年5月7日(水) 11:00-11:15

場所:ツクルバ本社(恵比寿駅徒歩1分)

出席株主数:数名

お土産:無し、ミネラルウォーターの配布あり

 

企業概要

ツクルバ(2978)

HP:株式会社ツクルバ

①ITを活用した中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo」において、オンラインメディアを通じた物件情報流通サービス、自社および外部のエージェントによる仲介サービス、顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援サービスを主なサービスとして提供する「cowcamo(カウカモ)事業」(売上構成比98%)を中心に、リノベーションしたオフィス空間に様々なサービスを組み合わせた「働く場」をサブスクリプション型のサービスとして提供するワークスペースのシェアリングサービスとして、スタートアップ、個人事業主、クリエイターなどの”チャレンジする人・組織”を主要な顧客としたコワーキングスペース「co-ba(コーバ)」、成長中のスタートアップ向けに企業の成長や変化に合わせて柔軟にオフィススペースをレンタルすることができる「HEYSHA(ヘイシャ)」のサービスを提供するほか、ワークスペースの仲介・設計などの受託サービスや、不動産領域における企画開発と事業創造も行う「不動産企画デザイン事業」(売上構成比2%)を運営。

②筆頭株主は、代表取締役CEOの村上浩輝さんで、村上浩輝さんの資産管理会社のエイチの保有分も含めると、334万株、29.4%を保有。

 

株式情報

時価総額:86億円(2025年5月2日時点)

売上高:54.8億円(2024年7月期実績)⇒80.0億円(2025年7月期予想)

株価:740円(2025年4月24日時点)

1株純資産:82.8円(2024年10月末時点)、PBR:8.93倍

1株当期純利益:11.0円(2025年7月期予想)、PER:67.2倍

1株配当:無配(2025年7月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配

株主数:1,951名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会前の事前情報

①当社グループがターゲットとする中古マンション市場は、新築マンション価格の高止まりを受けた中古マンション流通の拡大およびリノベーションに対する顧客認知の高まりにより、中長期的な拡大基調にある。足元においては、2025年1月度の首都圏中古マンションの成約件数は3,242件(前年比19.6%増)となり、3ヶ月連続で前年を上回った。成約㎡単価は81.88万円(同7.8%増)と、2020年5月から57ヶ月連続で前年を上回った。成約価格は5,147万円(同5.9%増)と、3ヶ月連続で前年を上回った。在庫件数は45,478件(同4.2%減)と、9ヶ月連続で前年を下回ったものの、前月比では1.1%増加した。

②2025年7月期第2四半期は、このような経済環境のもと、営業活動などにおける生産性向上に注力しながら、主力サービスである中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」のマーケティング活動を強化することで、事業規模の拡大を推進してきた。この結果、当中間連結会計期間の売上高は3,375,609千円(前年比65.1%増)、営業利益は58,898千円(前年比59.0%増)、経常利益は22,573千円(前年比3.7%減)、親会社株主に帰属する中間純損失は15,723千円(前年は純利益123,318千円)となった。売上高と売上総利益はともに過去最高値を更新、営業利益が前年同期比で黒字転換。

③当社は、2023年11月1日付で、不動産企画デザイン事業の会社分割および新設会社の株式譲渡を完了した。これに伴い、当中間連結会計期間より、報告セグメントを「cowcamo(カウカモ)事業」の単一セグメントに変更。

④2025年2月20日に、取締役会の任意の諮問機関として、社外取締役を主要な構成員とする指名・報酬委員会を設置。取締役の指名、報酬などに係る取締役会の機能の独立性・客観性を強化し、コーポレートガバナンスの更なる充実を図ることを目的。

東京都に占めるカウカモのシェア約3.4%。カウカモのFY24の流通総額を2023年の東京都の築20年以上・40㎡超のマンション・築21~25年中古マンション購入前後のリフォーム実施割合(85.7%)の市場規模(推定)で割ることにより算出。不動産仲介業者はコンビニの1.6倍ある中で、競合環境は、野村、三井、東急が2桁のシェア。目黒区、世田谷区、中野区についてはカウカモのシェアが2桁。東京都23区と神奈川県横浜市がメインで、神奈川県の一部、千葉県の一部、埼玉県の一部、関東圏で事業展開。

A種種類株式の発行残数は丸井グループ(8252)保有の700株。発行価額は1株100万円(総額7億円)。配当金として年率1.0%を乗じて算出した額が支払われる。金銭を対価とする取得請求権、普通株式を対価とする取得請求権および金銭を対価とする取得条項が付され、普通株式の当初転換価額は1,200円、潜在希薄化率5.12%。

⑦2024年7月31日、日本銀行の金融政策決定会合において、政策金利の引き上げが決定された。同決定に伴い、国内大手銀行の間で短期プライムレートを引き上げる動きが広がり、今後住宅ローンの固定金利および変動金利双方が上昇することが想定される。しかし、日本銀行は依然「緩和的な金融環境は維持」としており、さらなる金利の引き上げは中期的な経済・物価情勢と連動した決定になることから、住宅ローン金利の急激な上昇は想定し難い局面が継続する。仮に、今後住宅ローン金利が上昇した場合においても、カウカモのメイン商材である実需の中古住宅は、ライフステージの変化によって需要が生じ、また新築の受け皿となりうるため、投資用物件や新築物件に比して事業への影響は限定的と見ている。また、短期金利の上昇に伴い、一時的な需要の減退が見られたとしても、相対的な不動産価格の低下とともに需要が回復すると考えられるため、中長期的な事業成長の見通しに変更はない。

⑧上半期に比べ、人員も施策も充実する下半期の方が業績が良い傾向がある。また、人の移動が多い2~4月が含まれる第3四半期に取引件数(成約ベース)が最も多いことからも、決済ベースで計上される売上総利益は下半期偏重となる。したがって、事業の進捗も、四半期の最初の方の進捗は25%に満たず、後の四半期で盛り返す傾向がある。

⑨代表取締役CEOの村上浩輝さんは、39歳(1985年生まれ)と若い社長。

⑩監査等委員である取締役と社外取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は3,708万円。2023年10月に退任した1名を3ヶ月分として計算すると、単純平均で取締役1人当たり1,648万円。

 

株主総会での個人メモ

①株主総会はツクルバ本社での開催。

②一部の取締役はオンラインでの出席。

③株主総会招集通知に、株主総会会場の地図の掲載が無く不親切。不動産業の会社であることから、特に違和感を感じた。

④出席票には、「発言の際は、名前と出席票番号を申し出ください。」と記載があったが、プライバシー保護のため、「発言の際は、出席票番号のみを申し出るように」との旨、説明があった。

⑤質疑応答で、「今回の取締役2名選任について、本臨時株主総会で早期に選任することが株主価値の最大化に資するとの説明があるが、昨年10月の定時株主総会で選任しなかった理由は?この半年の間に何か変化点があったのか?」との質問あり。「昨年の定時株主総会の時点では定かではなかったが、ビズリーチを展開するビジョナル(4194)の取締役であった竹内真さんに取締役を受けていただけることになった。経験豊富な人材で、そうそうないチャンスでもあり、早期に選任することが株主価値の最大化に資すると判断した。」との旨の説明。

⑥議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に代表や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、ツクルバ本社での開催でしたので、良い機会となりました。

株主総会では、代表取締役CEOの村上浩輝さんが丁寧に議事進行を務められていました。

国内金利上昇の影響について、2025年4月16日のIRセミナーにおいて、「中古×実需のビジネスで、賃貸物件が賃料の更新時に値上がりしている。かつ、基本100%日本人向けの内需なので金利上昇の影響は軽微。」との旨、説明されていたのが印象的でした。

IRに積極的な会社で、売上のトップラインが順調に増えており、2024年7月期より営業利益ベースでも黒字化しています。A種種類株式700株の存在が気になりますが、成長企業として継続注視し、再投資も検討します。

 

株主総会会場のツクルバ本社のある恵比寿SSビル
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