タカキューの株主総会に出席しました【2024年5月30日】

株主総会
スポンサーリンク

タカキュー 第75回定時株主総会

日時:2024年5月30日(木) 13:00-13:40

場所:ハイライフいたばし(板橋駅徒歩1分)

出席株主数:約20名

お土産:無し

 

企業概要

タカキュー(8166)

HP:タカキューオンラインショップ【公式通販】トップページ|TAKA-Q ONLINE SHOP

①「TAKA-Q」、「MALE & Co.」、「m.f.editorial」、「GRAND-BACK」、「semanticdesign」で紳士服などの衣料専門店を運営。

筆頭株主は、総合スーパーのイオン(8267)で、809万株、33.2%を保有。
不動産賃貸業をおこなうエムツウが、第2位の株主として、250万株、10.2%を保有。

株主優待(2月末)
500株:株主ご優待券2,000円
1,000株:株主ご優待券4,000円
1,500株:株主ご優待券6,000円
2,000株:株主ご優待券8,000円
2,500株:株主ご優待券10,000円

 

株式情報

時価総額:21億円(2024年5月29日時点)

売上高:100億円(2024年2月期実績)⇒98億円(2025年2月期予想)

株価:86円(2024年5月29日時点)

1株純資産:▲78.6円(2024年2月末時点)、PBR:債務超過

1株当期純利益:69.7円(2025年2月期予想)、PER:1.23倍

1株配当:無配(2024年2月期予想)、配当性向:無配

配当利回り:無配、株主優待利回り:4.6%(500株保有時)

株主数:8,217名

会計基準:日本会計基準

 

株主総会での個人メモ

①出席票の番号が、「No.0000xx」と6桁表示となっており、違和感を感じた。3桁で十分だと思う。

②無配となったことに対し、役員一同からお詫びがあった。現段階は、配当よりも営業黒字化や自己資本の積み上げに向けて注力するステージだと思う。

③当アパレル・ファッション業界においては、各種イベントの再開や旅行者数の増加など、外出需要の高まりにより、購入動機が回復しつつある一方、国内外の物価上昇が長期化していることに加え、9月の記録的残暑以降、全国的に平均気温が高かったことから、秋冬物商品の需要が高まらず、経営環境は引き続き厳しい状況で推移した。このような中、当社は、2024年2月期を商売の再建による黒字化達成と上場維持に向けた1年と位置づけ、2020年2月期より推進している事業構造改革の総仕上げにより、強固な黒字体質への変革の実現に向けて取組んできた。

④営業面では、店舗における販売体制のレベルアップに向けて、オーダースーツの販売上級者による一連の接客動作を中心とした動画を製作し、個人別実績に応じたプログラムを設定してスタッフ教育に取り組んだ結果、当第4四半期では販売点数が前年を上回るなどの成果が出た。

⑤販促面では、YouTubeとインスタグラムで春のスーツのハレ着特集、フレッシャーズフェアなどの動画広告を実施した。Eコマースでは、お客様に実店舗とEコマースをシームレスにご利用いただける「OMO環境」(Online Merges with Offline)において、春の新規商品を早期に投入したことにより、スーツ、カジュアルパンツが好調に推移した。

⑥商品面では、新常態で加速したオフィスカジュアル化など、消費者ニーズの変化に対応した品揃えの充実を図った。日常生活やビジネスシーンを快適にする高機能商品「Happy Function」はカジュアル関連商品の売上の半分を占めるカテゴリーに成長した。ビジネス関連商品は、ドレスシャツが堅調に推移した一方で、スーツやコートが低調に推移し、既存店売上高は前年を下回った。カジュアル関連商品は、気温の高い日が続き、ブルゾンなどの冬物アウターが苦戦する一方で、カジュアルパンツが売上を大きく牽引したことに加えて、インナー商品が好調に推移したことで、既存店売上高は前年を上回った。

⑦仕入面では、シーズン別の仕入・納品管理と在庫管理を徹底した結果、2月末の在庫水準は前期比で9.6%減となった。しかしながら気温の高い日が続き、防寒商品が低調に推移した結果、当事業年度の既存店売上高前期比は3.5%減となった。

⑧店舗面では、事業構造改革の一環として低採算店舗などの退店を更に進め、タカキューを1店舗出店した一方で6店舗退店、メイル・アンド・コー 2店舗、セマンティック・デザイン 1店舗、エム・エフ・エディトリアル 2店舗を退店した結果、当事業年度末では前期末比10店舗減の120店舗(タカキュー 86店舗、メイル・アンド・コー 17店舗、エム・エフ・エディトリアル 14店舗、グランバック 3店舗)となった。

⑨以上により、当事業年度の売上高は100億2千6百万円(前年比16.3%減)となった。利益面では、希望退職の実施やコストコントロールの徹底、店舗数の減少などによるコスト減の一方で、資本政策費用の負担が増加した結果、販売費及び一般管理費が前年に対して22.1%減少し、営業損益は4千万円の損失(前年は営業損失7億8千5百万円)、経常利益は5千2百万円(同経常損失7億6百万円)、当期純損益は1億2百万円の損失(同当期純損失10億5千万円)となった。

⑩当社は、2022年2月期末にて債務超過の状態となったため、上場廃止に係る改善期間入りをしており、同改善期間の期限である2024年2月末日時点では依然として債務超過の状態が続き、上記改善期間中には上場維持基準に適合できず、監理銘柄に指定されていた。当社は、当該事象を解決するための対応策として、取引金融機関による約20億円の金融支援およびグロースパートナーズによる約5億円の出資による債務超過の解消、上場維持を含む事業再生計画を実行していく。当社は上場維持のため、事業再生計画に係る審査を東京証券取引所に申請していたところ、2024年4月10日付にて、当社の事業再生計画が、純資産の額が正の状態になることを計画しているものとして認められたことから、改善期間は2024年2月29日までから2025年2月28日までに変更となった。また、これに伴い、上場廃止基準に該当するおそれがなくなったことから、4月11日付で、監理銘柄は解除された。当社は、地域経済活性化支援機構より買取決定などの通知を受け、取引金融機関より債務免除などの金融支援に関する同意を頂いたことから、2024年5月23日付で取引金融機関より債務免除などを受けた。これに伴い、2025年2月期第1四半期において債務免除益約15億円を特別利益に計上する見込み。また、同日に実行が予定されている第三者割当により総額5億円の資金を調達することと合わせて、債務超過を解消し、財務基盤の確立が図られるものと考えている。当社は、グロースパートナーズの支援を受けることにより、同社のBtoC型ビジネス、ECビジネスに関する知見、専門家によるマーケティングなどのサポート機能、社外関与先との提携・連携などといったシナジー創出の機会を最大限活用し、MD改革、OMO推進、顧客の囲い込みなどの施策に取り組み、事業の再構築を図っていく。2025年2月期の業績予想は、売上高9,800百万円、営業利益50百万円、経常利益230百万円、当期純利益1,700百万円の計画。

⑪事業の再生の数値目標は、2029年2月期に、売上高99億円、営業利益1.3億円、当期利益2.0億円、純資産11億円。

2024年5月23日の第三者割当後の大株主および持株比率は、GPバイアウトP投資事業有限責任組合とGP上場企業出資投資事業有限責任組合を合わせて、66.8%。イオンが8.3%。

⑬質疑応答で、「業務支援をいただくグロースパートナーズから監査等委員である取締役2名を受け入れる案だが、監査等委員ではない通常の取締役としなかった理由は?」との質問あり。「今回、監査等委員会設置会社への移行となる。取締役は業務執行をおこなう。グロースパートナーズから受け入れる2名には執行の監査を対応してもらう。」との説明。

⑭監査役と社外取締役を除く取締役5名の報酬等の総額は2,982万円。単純平均で取締役1人当たり596万円。但し、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まず。

⑮議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル化の進む時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

なお、「地域経済活性化支援機構による再生支援決定公表」の公表前後から、本株主総会までの株価の推移は下記の通りとなり、社長の大森尚昭さんの「株主価値の毀損を最小限する」との前回の臨時株主総会時の言葉通りの結果となっています。

2024年1月9日(火):90円(「臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」を公表、議案内容は未定)
2024年1月10日(水):90円
2024年1月25日(木):86円(「地域経済活性化支援機構による再生支援決定」を公表)
2024年1月26日(金):69円
2024年3月25日(月):68円(臨時株主総会で「地域経済活性化支援機構による再生支援決定」関連の議案が承認)
2024年3月28日(木):69円(「地域経済活性化支援機構による買取決定等並びに債務免除及び債務の株式化等の金融支援に関するお知らせ」を公表、事業再生計画の東京証券取引所への提出)
2024年3月29日(金):99円
2024年4月1日(月):91円
2024年4月2日(火):121円
2024年4月3日(水):133円(一時、170円まで高騰)
2024年4月4日(木):124円
2024年4月5日(金):117円
2024年4月10日(水):135円(「改善期間の変更及び監理銘柄(確認中)の解除について」を公表)
2024年4月11日(木):124円(一時、148円まで高騰)
2024年5月23日(木):91円(第三者割当によるA種種類株式および新株予約権発行に係る払込みが完了、全ての取引金融機関等による債権放棄及び債務の株式化等の金融支援が実行)
2024年5月29日(水):86円
2024年5月30日(木):88円(定時株主総会)

※追記

2024年5月30日(木):88円(定時株主総会、「継続企業の前提に関する注記の記載解消」を公表)
2024年5月31日(金):101円(一時、117円まで高騰)
2024年6月3日(月):94円
2024年6月7日(金):92円

 

「地域経済活性化支援機構より買取決定などの通知を受け、取引金融機関より債務免除などの金融支援に関する同意を頂いたことから、取引金融機関より債務免除などを受けた。」とのことで、2025年2月期第1四半期において債務免除益約15億円を特別利益に計上する見込みとなり、また、同日に第三者割当により総額5億円の資金を調達することと合わせて、無事、債務超過が解消される見込みとなりました。

グロースパートナーズからの支援により、会社が大きく変わる過渡期になりそうです。営業黒字化の定着を期待して、再投資も検討します。

 

2024年3月25日に出席したタカキューの株主総会の内容についてはこちら↓

タカキューの株主総会に出席しました【2024年3月25日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)

 

株主総会会場のハイライフいたばし
PAGE TOP