大庄 第52回定時株主総会
日時:2023年11月28日(火) 10:00-10:50
場所:大崎ブライトコア(大崎駅徒歩5分)
出席株主数:約50名
お土産:無し
企業概要
大庄(9979)
HP:大庄グループ本部 大庄ホームページ (daisyo.co.jp)
①庄やや大庄水産などの料理飲食業をチェーン展開する「飲食事業」(売上構成比42%)、フランチャイズ店や一般取引先飲食店へ食材などを卸す「卸売事業」(売上構成比34%)、ビルテナントなどの不動産賃貸や管理をおこなう「不動産事業」(売上構成比3%)、FC加盟店やVC(ボランタリーチェーン)加盟店からロイヤリティ収入を得る「フランチャイズ事業」(売上構成比2%)、グループ内や一般取引先飲食店へ食材の配送業務をおこなう「運送事業」(売上構成比18%)、ミヤビパンの製造販売や食器などの販売をおこなう「その他事業」(売上構成比1%)を運営。
②筆頭株主は、社長の平了壽さんが代表を務める宇宙で、596万株、28.4%を保有。
アサヒグループホールディングス(2502)の子会社のアサヒビールが、第2位の株主として、199万株、9.5%を保有。
キリンホールディングス(2503)の子会社の麒麟麦酒が、第3位の株主として、100万株、4.7%を保有。
サッポロホールディングス(2501)の子会社のサッポロビールが、同じく第3位の株主として、100万株、4.7%を保有。
創業者で元社長の平辰さんも、第6位の株主として、62万株、2.9%を保有。
③株主優待(2月末、8月末)
100株:株主優待券3,000円
500株:株主優待券6,000円
1,000株:株主優待券12,000円
株式情報
時価総額:267億円(2023年11月27日時点)
売上高:454億円(2023年8月期実績)⇒513億円(2024年8月期予想)
株価:1,260円(2023年11月27日時点)
1株純資産:452円(2023年8月末時点)、PBR:2.78倍
1株当期純利益:26.2円(2024年8月期予想)、PER:48.0倍
1株配当:未定(2024年8月期予想)、配当性向:未定
配当利回り:未定、株主優待利回り:4.7%(100株保有時)
株主数:36,698名
会計基準:日本会計基準
株主総会での個人メモ
①社長の平了壽さんは、体調不良のため欠席。副社長の野間信護さんが議長を務められていた。
②取締役と監査役全員にペットボトルのお茶が提供されていたが、株主側には提供が無く、経営から株主への事業報告の場としては違和感。会社として、株主ではなく役員の方向を見ている様子が伺えた。特にBtoCの会社として配慮不足を感じる。
③売上⾼前年⽐127.1%。飲⾷需要の回復や各種営業施策の取組みにより、飲⾷事業+2,637百万円。グループ外部取引先への⾷材など卸売の増加により、卸売事業+6,318百万円。下半期・営業利益362百万円。通期⾚字も3⽉以降は⿊字で推移し、下半期累計で⿊字確保。法⼈税等調整額▲458百万円、繰延税⾦資産を計上。
④飲⾷事業、卸売事業は、コロナ禍後の需要回復や外部売上⾼の増加等により⼤きく利益改善。フランチャイズ事業はVC店舗の増加により売上⾼が⼤きく増加、運送事業も着実に収益増加。
⑤2023/8⽉期は、新規出店9、店舗改装9、閉店55(VC移⾏13店舗含む)、直営244店舗。FC 44店舗、VC 50店舗。グループ計338店舗体制。
VC(ボランタリーチェーン):独立小売店が同じ目的を持った仲間達と組織化し、チェーンオペレーションを展開している団体。FC(フランチャイズチェーン)と同様に加盟店を指導するチェーン本部が存在するが、加盟店が主体となっているため、加盟店同士の横のつながりがあるのが特徴。
⑥⾜許状況は、新型コロナウイルス感染症分類が5類となり、⾏動制限の緩和と共に個⼈消費は回復基調にあるものの、消費者の⽣活習慣の変化や、⼈⼿不⾜など、引き続き先⾏きは不透明な状況が続いている。
⑦店舗出店戦略は、「お⿂総本家」「やるきホルモン」など、強化業態の出店を推進。
⑧メニュー戦略として、約3年半ぶりに「庄や」にて「旬メニュー」の提供を再開。当社ならではの板前の技術を活かした、季節の⿂を使った刺⾝・焼⿂・煮⿂メニューや旬の⾷材を使ったメニューを提供。宴会シーズンに向け、コースメニューの価格帯を充実(庄や:2コース(4,000、4,500円)から3コース(4,000、5,000、6,000円)へ拡充など)。新鮮な⿂介類を使⽤した海鮮鍋など、「鍋メニュー」を強化。
⑨徐々に戻っているインバウンド需要の取込みを図る。ホテルへのチラシ配布などで、外国⼈需要の⾼いエリアの和⾷・⿂介類が特徴の店舗をアピール。
⑩卸売・ロジスティクス事業は、飲⾷店などのあらゆるニーズにワンストップでお応えする「総合⽀援プラットフォーム」として、引続き機能強化・業容拡⼤。他社飲⾷チェーンなどへの外販・倉庫・運送を⼀体とした「総合物流サービス」の展開により、飲⾷事業に並ぶ事業の柱として発展させていく。
⑪質疑応答で、「従業員数が1割以上減っている。店舗数も減っているので自然減にも見えるが、従業員の状況について知りたい。」との質問あり。「自然減にプラスして、採用を控えている。現状、適正人数。」との説明。
⑫質疑応答で、「卸売事業と運送事業の売上高は連動すると見ていたが、卸売事業ほど運送事業の売上高は伸びていない。理由と今後の見通しは?」との質問あり。「卸売事業のみの取引が増えた。運送事業は大庄向けが1割程度。運送事業はディ・エス物流の1社のみであったが、協力会社の活用で拡大をはかる。」との回答。
⑬質疑応答で、「店舗数が減少傾向だが、店舗数拡大となるのはいつ頃からの予定なのか?」との質問あり。「店舗数の目標は持っていない。ただし、閉店対応は一服し、現状の388店舗体制は維持していくと思っている。できればVC・FCを増やしていきたい。」との説明。
⑭質疑応答で、「食材ロスの削減対応について」質問あり。「店舗に権限を与えて、メニューには無い商品の提供により、食材を有効活用し、食材ロスの削減をはかっている。」との回答。
⑮取締役と監査役候補者9名中、70歳以上の候補者は三浦一朗さん(1951年生まれ、72歳)、寺坂史明さん(1949年生まれ、74歳)、田村潤さん(1950年生まれ、73歳)の3名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。
⑯社外取締役を除く取締役7名の報酬等の総額は14,500万円。単純平均で取締役1人当たり2,071万円。
⑰議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代に会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。
株主総会を終えて感じたこと
株価が底値圏で推移していた一方で、コロナ禍で外食産業が厳しい中、増資もせずに頑張っており、また、株主優待も魅力的なので、平均1,022円で投資しました。
今回、社長の平了壽さんが欠席されていたのは残念でしたが、実際に副社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
社長の平了壽さんが、体調不良のため欠席でしたが、副社長の野間信護さんがしっかりと議長を務められており、ハキハキとした口調も印象的でした。質疑応答は、野間信護さんを含め、各担当役員からの回答対応でした。
鮮魚系の料理が美味しい飲食店とのイメージがあり、まずは今期の黒字化を期待して、また、株主優待を楽しみに継続保有の予定とします。
2023年5月22日に到着した大庄の株主優待の内容についてはこちら↓
大庄の株主優待が到着しました【2023年5月22日】 | ぽこタンの株主総会日記 (fp-agm.com)