日本プリメックス 臨時株主総会
日時:2023年11月27日(月) 10:00-10:15
場所:日本プリメックス本社(鵜の木駅徒歩6分)
出席株主数:数名
お土産:無し
企業概要
日本プリメックス(2795)
HP:ミニプリンタのリーディングカンパニー | 日本プリメックス (primex.co.jp)
①ミニプリンタの開発・製造・販売を運営。
②筆頭株主は、社長の中川善司さんで、200万株、38.0%を保有。
社長の中川善司さんの配偶者の中川悦子さんが、第2位の株主として、88万株、16.9%を保有。
光通信(9435)が、第3位の株主として、39万株、7.4%を保有。
社長の中川善司さんの実子の中川亮さんが、第4位の株主として、22万株、4.2%を保有。
社長の中川善司さんの実子の中川優さんが、第4位の株主として、22万株、4.2%を保有。
③中川家で、過半数の議決権を保有しており、中川家の意思一つで物事を決められるオーナー企業。
④従業員数は、57名(連結98名)と少人数体制。
株式情報
時価総額:40億円(2023年11月24日時点)
売上高:61億円(2023年3月期実績)⇒62億円(2024年3月期予想)
株価:740円(2023年11月24日時点)
1株純資産:1,360円(2023年9月末時点)、PBR:0.54倍
1株当期純利益:76.0円(2024年3月期予想)、PER:9.73倍
1株配当:20円(2024年7月期予想)、配当性向:26%
配当利回り:2.7%
株主数:1,086名
会計基準:日本会計基準
株主総会での個人メモ
①株主総会は、日本プリメックスの本社内の会議室での開催。
②受付では、出席票の配布は無く、株主総会での質疑応答は、指名された株主が名前を伝えて質問をする方式。
③本株主総会をもって辞任される取締役の山崎真人さんは、本株主総会を欠席。欠席理由については具体的な説明は無かったが、最後までしっかりと出席し任務にあたったほうが印象が良かったと思う。
④株主総会開始後、社長の中川善司さんが冒頭の挨拶をしたタイミング、議長を務める旨を宣言したタイミング、議決権数と出席株主数の報告が終わったタイミングなど、不自然なタイミングで出席株主から拍手があり、やや違和感を感じた。
⑤2024年3月期第2四半期時点、ミニプリンタ製品の販売状況としては、継続して人手不足によるコンビニ・スーパー・飲食店などの自動精算機向け需要増は継続し、堅調に推移。
⑥ミニプリンタの開発・製造・販売事業は、産業用小型プリンタの開発・製造・販売会社として、国内の有力メーカーであるシチズン・システムズ、セイコーエプソン、セイコーインスツル、スター精密株、ブラザー工業および当社子会社である日本プリンタエンジニアリングの小型プリンタおよび周辺機器の販売。
⑦米国ゼブラ製のバーコード・ラベル・カードプリンタの販売および日本プリンタエンジニアリング開発のオリジナル製品の国内販売および海外市場向け輸出をおこなう。
⑧日本プリンタエンジニアリングにおいては、ユーザーより受注のOEM製品の製造、製品改造、オリジナル製品の開発製造を行っている。
⑨それぞれの議案説明後に、都度、議案ごとに質疑応答を行う方式。
⑩本議案の監査等委員である取締役候補者の加藤準一さん(1948年生まれ、75歳)は、70歳以上の候補者。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。
⑪社外取締役を除く取締役6名の報酬等の総額は8,300万円。単純平均で取締役1人当たり1,383万円。
株主総会を終えて感じたこと
株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。特に今回、日本プリメックスの本社内での開催でしたので、良い機会となりました。
財務内容良好で堅実な会社のイメージですが、決算説明会資料や中期経営計画の公表も無く、個人投資家から見ると、投資判断のための情報が乏しい会社です。
また、従業員の平均年齢が47.5歳と高く、取締役10名中、70歳以上の取締役が5名を占めており、組織の高齢化が気になります。筆頭株主でもある社長の中川善司さんは、78歳(1945年生まれ)。後継者の育成と世代交代時期が気になります。組織の若返りが課題の会社かもしれません。
2023年3月31日に、東京証券取引所が「PBR1倍割れは、資本コストを上回る資本収益性を達成できていない、あるいは、成長性が投資者から十分に評価されていないことが示唆される1つの目安」と指摘。日本プリメックスは、1株当たり純資産1,360円に対し、株価が740円(2023年11月24日時点)、PBR0.54倍と低迷しており、PBR1倍達成に向けた施策が求められます。一方で、中川家で過半数の議決権を保有しており、何かしらの意図(MBOや相続を見据え?)をもって低株価を放置しているようにも思えました。
良くも悪くも企業価値や業績に大きな変化があるとすれば、将来的に社長や株主構成が変わるタイミングだと思います。財務内容良好で堅実な会社なので、今後、会社の経営体制に変化が無いか、継続、注視します。