ランドネット 第24回定時株主総会
日時:2023年10月27日(金) 10:00-11:30(株主総会+株主懇親会)
場所:メトロポリタンプラザビル(池袋駅直結)
出席株主数:約10人
お土産:無し、ミネラルウォーターの配布あり、株主懇親会で軽食の提供あり
企業概要
ランドネット(2991)
①不動産所有者から中古マンション等を取得し国内外の不動産業者や投資家および実需層の顧客に販売をおこなう「不動産売買事業」(売上構成比98%)を中心に、不動産売買事業にて取引のあった顧客を中心に賃貸管理業務の受託や取引のあった顧客を中心に賃貸管理業務を受託する「不動産賃貸管理事業」(売上構成比2%)を手掛ける。
②筆頭株主は、社長の榮章博さんの資産管理会社のブレインネットで、榮章博さん個人での保有分を含めると、428万株、71.9%を保有。
経営者ビジネスマッチングサービスを手掛けるファーストヴィレッジが、第6位の株主として、85万株、2.6%を保有。
③社長の榮章博さんが、過半数の議決権を保有しており、榮章博さんの意思一つで物事を決められるオーナー企業。
株式情報
時価総額:62億円(2023年10月26日時点)
売上高:636億円(2023年7月期実績)⇒738億円(2024年7月期予想)
株価:1,057円(2023年10月26日時点)
1株純資産:1,195円(2023年7月末時点)、PBR:0.88倍
1株当期純利益:175.4円(2024年7月期予想)、PER:6.03倍
1株配当:18.5円(2024年7月期予想)、配当性向:10.5%
配当利回り:1.7%
株主数:669名
会計基準:日本会計基準
株主総会での個人メモ
①売上⾼は636億で前期⽐122.7%の伸び率。営業利益は前期⽐101.0%、経常利益は98.1%、税引前利益は103.2%となった。
②第4四半期ではワンルームとファミリーの売上⾼割合がほぼ同額になった。平均販売単価は緩やかに上昇傾向(10,494千円)となっている。取引件数は、ワンルームの割合が減少し、ファミリーが増加となり、取引件数の4割超となった。
③販売⽤不動産が前期末より約40億円と⼤幅に増加。
④有形固定資産(賃貸⽤不動産)も7億円と順調に増加。中⻑期で保有する物件を増やし、安定した収益構造の寄与を図っていく。将来のクラウドファンディングの対象物件を想定している。
⑤当社が2022年12⽉23⽇に締結した融資契約(当期末時点約6億円)において、デットキャパシティレシオDCRを第2四半期末および年度末時点で150%以下に維持するという財務制限条項があり、今回条項に抵触しているが、期限の利益喪失の権利を⾏使しない旨の同意を得ている。
⑥政府は2021年3⽉新たな住⽣活基本計画を改定。脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成を⽬標に⽼朽化マンションの再⽣の円滑化を推進するため成果指標を策定。政府⽬標は2030年までに既存住宅流通およびリフォーム市場14兆円を計画(2018年12兆円)。全国の既存住宅流通⽐率は2009年以降増加傾向となっており、拡⼤し続けている。
⑦2023年7⽉の⾸都圏中古マンションの成約件数は、3,236件。⾸都圏中古マンションの成約坪単価(237.8万円)は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣⾔が発令された2020年5⽉から39ヶ⽉連続で前年同⽉を上回っており、⾮常に⾼い需要が伺える。
⑧不動産流通業界は、従来の仲介業からリノベを前提にした買取販売が主流になることでこれまでにない変⾰期を迎えている。
⑨国⺠の現預⾦等は約1兆5,000億円にのぼる。政府が提唱する「貯蓄から投資へ」を合⾔葉に、クラウドファンディングの開発に注⼒。
⑩豊富な不動産情報をデータベース化し、圧倒的な物件仕⼊れ⼒を実現。
1.インターネット上で登記簿の謄本取得
2.すべての物件情報(沿線駅何分・⾯積等々)
3.取引事例 売出事例 貸出事例 成約事例
4.ストリートビューによる街並み・環境
5.交渉履歴の共有
6.電⼦契約によるサービス⼒と管理の効率化
⑪急速な⼈員拡⼤の中でも、営業社員⼀⼈当たり売上⾼は2億円の体制を維持。創業以来蓄積してきた不動産データベースで、直接仕⼊・直接販売の「ダイレクト不動産」を実現。不動産流通市場の上流を押さえ、圧倒的で良質な物件情報が多くの買主、不動産業者をも惹きつける。極めて短い在庫回転⽇数(64.17日)を実現。
⑫買主様には、流通コストを省いた購⼊機会を提供。権利関係が複雑な案件(相続など)にも、当社が直接丁寧にコンサルティングをおこなっている。
⑬反響があった不動産所有者へは直接連絡し、速やかに商談が進み、業界トップクラスの直接仕⼊れ率(72%)、マンション直接仕⼊件数2年連続No.1(2022年12⽉時点 東京商⼯リサーチ調べ)を誇る。
⑭営業⼈員は、2023年7⽉期は前期⽐61名の増員。新卒は過去最⼤の45名が⼊社。全従業員数581名。
⑮賃貸管理⼾数は順調に増加しており、前期末⽐で+959⼾の7,279戸。築古住⼾の取扱いが中⼼ながらも、賃貸管理住⼾の⼊居率は98%以上の⽔準を維持。直近では99%付近を推移。
⑯区分マンションでは、1R(築古/築浅)とファミリー(築古)を取り扱っているが、築浅ファミリータイプを拡⼤し、区分マンション全てを取扱っていく。⼾建て・⼟地・アパートの取扱、将来的には⼀棟のビル・マンションへと拡⼤していく。
⑰中⻑期成⻑イメージは、2026年7⽉期に売上高1,000億円突破を⽬指す。
⑱質疑応答で、「金利上昇が経営に与える影響」について質問あり。「国内金利が上昇する局面は、景気が良く物価や不動産価格も上がる状況でもあり、追い風だと考えている。ローン金利が上がる点は向かい風。」との回答。
⑲取締役と監査役候補者9名中、70歳以上の候補者は柳久之さん(1952年生まれ、71歳)の1名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。
⑳取締役4名の報酬等の総額は6,771万円。単純平均で取締役1人当たり1,692万円。
株主総会を終えて感じたこと
株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。
決算説明会動画の配信も行い、IRに積極的な会社ですが、株主総会でも、社長の榮章博さんの丁寧な説明と穏やかな口調からその人柄が分かり、好印象でした。
ランドネットの特徴として、在庫回転⽇数(64.17日)、直接仕⼊れ率(72%)、賃貸管理住⼾の⼊居率98%以上維持などの数値が特に目を引きます。成長企業として再投資も検討します。