ロジザードの株主総会に出席しました【2023年9月27日】

株主総会
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ロジザード 第23回定時株主総会

日時:2023年9月27日(水) 10:00-11:20(株主総会+事業計画説明会)

場所:東京シティエアターミナル(水天宮前駅直結)

出席株主数:約10人

お土産:無し

 

企業概要

ロジザード(4391)

HP:クラウド在庫管理システムを提供する ロジザード株式会社 (logizard.co.jp)

①倉庫や配送センターで商品の保管・入出荷業務を支援する在庫管理機能および倉庫から出荷された店舗商品の在庫管理機能をクラウドサービスで提供。入出荷や在庫管理の作業効率を上げるハンディターミナルやバーコード関連機器のレンタルおよび販売も手掛ける。

筆頭株主は、システムコンサル&開発を手掛けるフューチャー(4722)で、89万株、28.0%を保有。
社長の金澤茂則さんが、第2位の株主として、36万株、11.3%を保有。
前会長の遠藤八郎さんが代表を務める創歩人ホールディングスが、第3位の株主として、20万株、6.4%を保有。
光通信(9435)が、第6位の株主として、5万株、1.7%を保有。

 

株主総会での個人メモ

①株主総会終了後に、事業計画説明会を開催。事業計画説明会では、中期経営計画を説明。

社名の由来は、「Logistics(物流)+Wizard(魔法使い)。物流を魔法のように革新的に効率化して、業界や社会に貢献します。」

ロジザードZERO:クラウドWMS(倉庫在庫管理システム)
倉庫の入荷から出荷、在庫管理の一連の業務を支援。無線ハンディターミナルを使ってバーコード管理することにより検品の制度を保ち、リアルタイムで在庫状況や入出荷状況を確認できる。

ロジザードZERO STORE:クラウド店舗在庫管理システム
複数店舗の在庫一元管理が可能。各店の売上・在庫数・販売状況を見比べ、店舗間移動や物流倉庫からの在庫補充をスムーズに行える。iPhoneやiPad、バーコードスキャナを用いて売上登録もおこなえる。

ロジザードOCE オムニチャネルエンジン:クラウドオムニチャネル支援ツール
リアルタイムな在庫一元化が可能。最適な引当アルゴリズムを構築し、購入チャネルと受け渡し方法に応じた最適な物流をシステムで支援。API対応を前提とした基盤を実装し、既存の多様なシステムと連携可能。

クラウドサービスの月額使用料の積み上げは順調。2023年6月期第4四半期実績は、373百万円。MRR(毎月継続的に得られる収入)は、125百万円。アカウント数は、1,615件。

競合環境として、WMS市場はコロナによる需要増でEC・小規模向けの分野でレッドオーシャンの度合いが増した。新規参入のベンチャーが多く、そのほとんどが低価格であるが故に、等しく成長が難しい状況に。資金調達の環境も悪化しており淘汰される可能性が高まっている。ロジザードは、新しいニーズが出現しているBtoB主力市場へポジションを広げていく。引き合いも増加傾向。

物流業界の事業環境として、3PL業界は、EC物流の先行き需要と見合わない料金に不安を感じつつも、目先の荷主を獲得、囲い込む短期施策が優先事項となっている。加えてもはや人手不足は深刻。時給単価は直近は5%基調で上昇。省力化と自動化は待ったなしだが、投資の動きは鈍い。運送業界も人手不足に加え、差し迫る働き方改革関連法の2024年適用を目の前に、手詰まり感が蔓延。サービス低下を容認する動きも。

⑨同業他社として、シーネットをベンチマークしている。シーネットは食品業界に強く、棲み分けはできている。

⑩人員増加により本社オフィスを拡張する。人員採用は、115名⇒132名まで増強予定。2027年6月に157名が目標。

2024年6月期の業績予想も増収増益の予定。配当性向は20%を目安。

⑫2023年8月14日に公表した中期経営計画は、2026年6月期に、クラウドサービス売上高1,875百万円、経常利益434百万円。

⑬質疑応答で、「クラウドサービスの成長の背景」について質問あり。「流通のオンライン化が加速している。コロナ禍ではEコマースが成長し、コロナ後は、物流課題、DX、クラウドサービスといったBtoBが成長している。」との説明。

⑭質疑応答で、「EC事業の成長性をどうみているのか?」との質問あり。「本来であれば、徐々に成長していくと見ていたが、コロナ禍で急成長した。その反動で、コロナ後は当面横ばいと見ている。EC比率は、日本が約10%、米国は治安の影響などもあり約15%の状況。」との回答。

⑮質疑応答で、「クラウドサービスの値上げ」について質問あり。「値上げをするには、顧客が値上げをできているのかどうか見極めが必要。値上げはせず、人件費の上昇分などは効率化で吸収したい。」との説明。

⑯監査等委員である取締役を含む取締役候補者6名中、70歳以上の候補者は滝澤玲さん(1953年生まれ、70歳)の1名。役員定年制(一般的には65歳~70歳)を設定して、未来のために次世代育成を進めたほうがよいと思う。

⑰監査等委員である取締役を除く取締役3名の報酬等の総額は4,148万円。単純平均で取締役1人当たり1,382万円。

⑱議案の採決方法は拍手での採決。議決権の過半数を保有する大株主もいない状況で、出席者により保有している議決権数も違うので、デジタル時代にいつまでも会場の拍手の多数で賛否を決めるのでは基準が曖昧に感じる。投票方式を採用したりして、その場で数字で示したほうが株主総会に出席している株主から見て納得感がある。

 

株主総会を終えて感じたこと

株主総会時点、株式は未保有ですが、今回、実際に社長や取締役を間近に見てその振る舞いを確認できたこと、会社の雰囲気を感じられたことが株主総会に参加した大きなメリットでした。

首都高の高架下にある会場なので、振動が気になりましたが、株主総会に続けて事業計画説明会があったのは、会社をより理解するためにも良い対応だと思いました。

財務良好で堅実な会社であり、質疑応答を含めた決算説明会動画の配信をしたり、IRにも積極的な会社との印象です。株主総会でも、質疑応答や事業計画説明会における、社長の金澤茂則さんの丁寧な説明が印象的でした。

BtoB向け事業の成長を期待し、クラウドサービスのMRRの推移を注視しつつ、再投資も検討します。

 

株主総会会場の東京シティエアターミナル
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